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やっぱりこの時なんだな

こんにちは。

私の人生で1番嬉しかったこと、それは中学2年生のとき、中学の県大会(県内の中学生が出場する大会)で100メートル自由形で7位に入賞したことだ。

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私は小学生から高校生の約11年水泳をしていた。中学、高校の部活は水泳部。と言っても、学校ではなく地域のスイミングスクールに所属し、他の学校の人たちと練習していたから、社会スポーツ部という括りの中だ(カヌーやトランポリンや中学硬式野球のボーイズだったり) 。

小学6年生の1月に私は、所属していたスイミングプールの選手コースに入った。選手コースとは一般コースよりも練習時間・日数が多く、大会でより良い記録を目指すのが目的だ。(ちなみに大抵のスイミングプールに選手コースというのが存在するはず)これまで週に2回の練習が3回になった。

その選手コースという中にもまた速い人順に3つのグループに分かれていた。サッカーや野球のクラブチームにもあるが1軍、2軍、3軍……のように分かれているのだ。最初は記録から判断して、1番下のグループに入った。ちなみに全員年下だった(そこには2〜5年生がいた)。

中学生になり水泳部に入部(と言っても活動は学校外)した。3つのグループの真ん中になり、練習も週に4、5回になった。
中学1年次の大会では、周りの人たちのタイム(記録)と比べると遅かった。選手コースに小学生の早いうちから入っている人が多かったからだ。
小学1年生から水泳をしていたとはいえ、練習量・質も、レース経験も、後から選手コースに入った私には周りと比べて少なかった。一緒に泳いだ小学生に負けることもあった。

のんきなもので、当時はそれが悔しい、とは考えてなかった。泳ぐのが速い人を見て、「あの子早いなー」「すごいなー」とただただ感心していた。

中学2年生になった。中学の県大会で私は、100メートル自由形で予選を突破した。そして、決勝レースに出場することになった。

午前に予選で午後から決勝だ。個人種目で決勝レース出場は初めてのことだった。この時、緊張でお昼ごはんが喉を通らなかった。さすがに何も食べないという訳にはいかない。無理矢理押し込んだが、母が作った弁当をほとんど残した。

ちなみに28年生きて来たが、緊張で物が食べれないというのは後にも先にもこの1回だ。

入賞は1位から8位まで。だが、この会場のプールは9コースあったから9人が決勝に進んだ。
それは、1人でも決勝レースを経験してほしいという主催者側の願いなのかもしれない。しかし、レース後に表彰式があるのだが、そこには9位の人は参加できず、1人だけ解散になる。私は"表彰式"というものにあまり縁がなかった。だから、どうしても8位以内に入賞し、表彰式に出たかった。

今思えば、その気持ちが、さらに緊張を大きくしたのだと思う笑

(遠近法……)

ちなみに、表彰式とは決勝レース後すぐにプールサイドで行う。同じ種目の1から8位の男女に名前を呼んで賞状を渡すプチセレモニー。3位以上はメダルもあたる。表彰式が終わると次の種目がすぐに始まる。

決勝の100メートル自由形。このときの私の記録は1分05秒37(賞状を漁って調べた)。会場は50メートルプールだから、端まで泳いで、帰ってきたら(1往復)終了。1分ちょい後には結果が出ている。

レース中の頭の中は、"表彰式"と"入賞"という言葉しかなかった。最後の10メートル位で隣のコースの人が私より遅れていることに気づく。スタートしてからそれまで、周りの泳ぎを意識せず泳いでいた。普段なら多少周り(視界に入る程度)がどの位置にいるかを把握するが、このときはそれに目もくれず泳いだ。

結果7位。無事表彰式に出た。
嬉しかった。
表彰式の時、私はニコニコだったらしい。(観客席から見ていた母談)

そしてこの結果は今まで表彰式や入賞に無縁の私に大きな自信を与えた。

私は中学1年生のときは周りよりタイムが遅かった。しかし、1年経って少しずつでも周りに追いついたのだ。元が遅いからだが、100メートル自由形は昨年の記録より7秒縮めた。劣っていても、スタートが遅くても、周りに追いつくことができるのだ。それが分かった。

だから、私は最初難しい、と感じることでもできるようになるかもしれないと頑張れるのだ。

まあ、それでもどうしてもできないことは、できないけど笑

高校生になったら、中学生の時の記録をさらに縮めた。県大会以上の大きい大会にも出たし、この県大会の時よりも、大きい会場、設備が整ったきれいなプールで泳ぐこともあった。

しかし、なぜかこの中学2年生の大会が私の水泳人生の1番の思い出なのだ。

きっと、初めてづくしだったから心に残ったのだと思う。

・"初めて"緊張のためにご飯が喉を通らなかった
・"初めて"一人で個人種目で表彰式に出た
・スタートが遅くても追いつくことができると"初めて"分かった
・"初めて"自分は成長したなと感じた
・"初めて"今まで感じたことのない達成感を得た

そして、これが私の28年の人生で1番嬉しかったことにもなるのだ。これまで、行きたかった高校に合格した、パンダを生で見た、好きなアーティストのライブを1番前の席で見た、憧れの人と握手をした、検定合格…などなど嬉しい経験はたくさんしているのに。 

私の人生の半分前の出来事なのに…。
結婚したら(相手がいない)、秒速で3億稼いだら(与沢さん?)、宝くじがあたったら(買ったことがない)、子どもが産まれたら(だから、相手がい…)更新されるのだろうか。

しかし、緊張や安堵や喜びや達成感など色々ごちゃ混ぜになって生み出したあの時の感じた嬉しさに優る出来事がないのだ!

最後に。この経験ができて水泳をして良かったと思うし、私にも忘れられない嬉しい思い出がある!!!と言い切れるのは、とても誇りに思えることだ。(^∀^)

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