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組織の透明性と「ゲームを共有すること」

組織の透明性とはなんだろうか?

この最も難しく、最も重要な問題に挑む。

人が孤独を感じる時

株式会社ミラティブでは同名のMirrativというサービスを展開している。Mirrativは『ゲーム配信 × SNS』というサービスで、そのコンセプトは

『友だちの家でゲームやってる感じ』

ゲームという共通の趣味を通じて「わかりあう願いをつなぐ」のがMirrativだ。必ずしも同時にゲームをプレイいなくても良い、趣味と空間が共有されていれば良い。

ではこの逆はなんだろう。これだ。

これは・・

この経験は・・ある・・。これは厳しい。

一人飯や一人旅は孤独を全く感じないが、無理やり組まされたグループで自分以外のメンバーだけが盛り上がるのはつらい、あるいは仲の良いグループで自分だけが情報を知らないという状態。これはつらい。

一人でいること自体は孤独ではない、自分だけが切り離されていると感じる時がつらいのだ。空間だけは共有されて、趣味が共有されない状態は孤独だ。

これは会社や組織でも同じだと思う。

透明性と共有された物語

多くの組織、特にスタートアップではコミュニケーションは一つのSlackで行われ、Google Driveで多数のドキュメントが共有されていると思う。つまり、ほとんどの情報は共有されている。これは組織に透明性をもたらしているだろうか?

半分は真で半分は偽だと思う。さっき言ったとおり、情報が共有されているだけでは不十分である。組織には共有された物語、すなわち「同じゲームをやっている感覚」が必要だ。これがないとき「酷く面白くない」状態になる。

組織においてこういうことはよくある

  • 事業計画書は誰でも見られる(誰かはこれをもって組織に透明性があると言いはるかもしれない)

  • その事業計画書は誰も見ない(企画職以外)

事業は一種のゲームだ。CEOは人生をかけてこのゲームを楽しんでいる。それがなぜ見られないか。そのゲームは面白くないと思われているからだろう。

  • そもそも興味がない

  • ルールがわからない

一番目はまあしょうがない、わかる(みんな忙しいしこういうことはある、)。問題は二番目の方だ。友達同士がルールのわからないゲームの話で盛り上がってる状態ほど最悪なことはない。

逆に、ゲームを知っていればそのゲームに参加できなくても孤独ではない。

これはただ忙しいだけ

ゲームがわかるというのは「ただ単にルールを知っている」だけでは不十分だろう。サッカーのルールを知っていることとサッカーを良く知っていることはかなり違う。一度も遊んだことのないスポーツをルールだけ教わって楽しめというのはかなり難しい。「実際に遊んだ体験」や「どうやったら攻略できるか」が必要だ。

メンバーが今の会社で行われているゲームがわかっている状態にすること、これが組織の透明性だろう。

わたしが組織デザインの話をnoteに書く理由の一つだ。わたしはわたしのやっているゲームの攻略メモを書いているのだ。

ミラティブのミッションは「わかりあう願いをつなごう」。組織の透明性と心理的安全性を高めることはこの会社が存在する理由そのものである。

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ミラティブでは急激にスケールしつつも世界一の透明性と心理的安全性をもった組織を作りたいメンバーを募集しています!


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