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創作小説一時置き場

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タイトルまま。
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#小説

ラブレター

ラブレター

前略

小学生の頃、理科の時間で使う導線が好きでした。電気の流れを学習するのに使う、ビニールで覆われた銅線です。爪を立ててビニールを切り少しずらすと、見えてくる細い金属。つるつるとしていて、光を受けて輝く様が好きでした。その身体を守る為に覆っているビニールの合間から暴かれて剥き出しになっているのを見るのが、なんだか悪いことをしているような気分になれて好きだったのです。

これから少し悪い事を書

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泡沫を呑む

泡沫を呑む

人魚姫は恋に散ったから泡沫へと散ったんだっけ。海へと溶けていくとき、何を思ったんだろう。彼女の心はいつまで残っていたんだろう。たとえば、泡へと変化していくその身体を、見つめることは出来たのだろうか。もしくは何も思い返せる瞬間もなく変わっていったのだろうか。
ウォッカの入ったコップへ炭酸水を注ぐ。氷に反応して、しゅわしゅわという音がよく聞こえた。半分に切ったレモンを、グラスの上で思い切り握りつぶす。

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おどる

おどる

男は黒いマフラーと背中に金の龍が刺繍された黒いスカジャンを身にまとい、黒く染色されたジーパンを履いていた。茶色の巻き毛は肩まで伸びきり、冬の空気を含んでぼさぼさに膨らんでいた。その襟足を抑えるように巻き付けられているマフラーが、彼の口元をも隠している。都会の駅から程近い歩道を歩く彼は、ひどく苛立っているような様子だった。その目つきは殺気をはらんで据わっており、時折携帯電話の通知欄を見ては、なんの知

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筋違い

筋違い

ドライヤーが壊れた。

持ち手の部分のネジが取れたようで、折り畳み式の可動部分を動かすたびに取れてしまいそうな不安な音がする。温風を出す部分については引き続き使っていけそうな感じなので、なんとかごまかしながらそのまま使っていくことにした。

それから数日が経ったころ。今度はヘアーアイロンが壊れた。

こちらは完全な大破だった。トングのような形状をしたタイプのヘアーアイロンだったのだけど、その可動部

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