病は気から

世の中には様々な健康法があります。
食べることが好きで、甘いものやお酒が大好きな私にとっては、それらの健康法には興味を持てていませんでした。

寝込むほどの風邪にかかったのは10数年以上前、女性特有の生理の悩みもなく、肌荒れもあまりしない。その上まだ20代だし…という甘えもありました。

しかしリモートワークが日常になり、公私に物理的な場の切り替えがなくなった今、自分の体調を以前より気にするようになりました。
なんとなくだるい、体が重いと、家で仕事をするにはなかなか精神力がいるのです。

どんなに仕事の能力が高い人でも、体の調子が悪ければパフォーマンスが下がってしまう。
締め切りが迫った仕事であれば勢いでこなせても、そうでないものは体が重いと「今日はいいや…」となってしまいがち。
その状態にしないためにも、ビジネスマンには不調を出さない努力が必要なのかもしれません。

とくにリモートワークで実践しやすいのが、「コーヒーナップ」。
いわゆるお昼寝休憩。昼寝が苦手な人でも、1杯のコーヒーを飲んだ後、とりあえず 10 ~ 15 分だけ目を閉じて何もしない時間を作るだけでOKだそう。

そして私が最も実践したいのが、不安による心身不調の解消です。
不安は古代から存在してきた感情ですが、実は現代人が抱く不安は、古代人や狩猟採集民が感じていたものとは全く性質が異なります。

古代の不安は、「獣や敵に襲われるかもしない」という直近の不安。直後に起きるかもしれない危機を回避するための不安です。
不安を感じる時間も短く済みます。
対して現代の不安は、種類が様々でその多くが長期的な未来に向かった不安です。不安を感じる期間も長くなっていきます。
そのため、「未来を今に近づける」ことで不安解消に近づくと言います。

応急処置の効果が高いのが「リアプレイザル」です。
緊張する場面などでストレス反応が起き始めたら、「楽しくなってきたぞ!」や「興奮してきたぞ!」と自分に言い聞かせるだけです。

ただしこの手法はおもに緊急時に活用すべきとのこと。
いくらストレスの影響は考え方によって変わると言っても、すべてのネガティブな体験をポジティブに解釈できるはずがありません。

現代は、人間という動物が耐えられないほど過剰な栄養を摂取したり、過剰な人間関係に接したり、過剰な不安を抱えている状態なのだといいます。
とはいえ「昔はよかった…」と数百年前、数千年前を懐古してもなにも解決しません。

また無理に昔の素朴な生活に適応させるのも、なんだかしっくりきません。
新しい食品やコミュニケーション方法を否定するのではなく、取捨選択しつつ、生活を送るべきなのでしょう。
取捨選択するほどの選択肢が増えただけなのかなと思います。

とはいえ健康習慣<美味しさ・楽しさを優先してしまうわたしが興味を持った部分を抜き出してみましたが、その他もエビデンスに基づいた知識が詰まっていたので、気になる方はぜひ。








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