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本を出したい女の話14

長々と私の過去を語ってしまったが、要は強く叶うと信じて行動すると大抵のことは叶うのだ。そして悩んでいる時は何かしらの力が働いてどうするべきかのサインが降りてくる。身をもって経験した。

夢を叶えることは平坦な道ではない。そして叶ったからと言って終わりでもない。世界一周に出てからも自由すぎるあまり葛藤が生まれたし、特に価値観が180度がらりと変わることもなかった。世界は思ったより遠くないし思っていたほど危なくもなかった。みんな我々と同じように学び、働き、生活している。

でも私がこの目で見た絶景も、身体で感じたあの心地よい風も生きてて良かったと思えるほどには私を魅了した。行動を起こした人にしか見えない景色がそこにはあった。

新しい世界を知ったその先は更に沢山の道に分かれていて自身を悩ませてくるし、悩みが尽きることも全てが揃うこともない。
2018年に本と出会い、旅することを決めた。
"世界を早く見たい"という気持ちが強すぎるあまり、もっとお金を貯めて、もっと長い期間行くはずだった予定を変更し、予算も期間も大幅に削り
2019年の1月から3ヶ月間旅をした。帰国後半年ほどで上京し、新しい環境に心躍らせていた翌年2020年。コロナによって世界は閉ざされた。
先延ばししていたら私は旅をすることも上京することも出来なかった。人の熱量には寿命がある。だからこそ思い立ったが吉日で、全てが揃う瞬間もないのなら熱量があるうちに、一歩を踏み出した方がその先の人生に選択肢が増える。その時々に生まれる葛藤や熱量を楽しみながら、自分に落とし込んでいくことが人生における課題なのかもしれない。

あの旅から7年の月日が流れた。
私は今東京で、運命の本を書いてくれた美容師さんがプロデュースした美容室で働いている。私を信頼して自由にのびのび働かせてくれる最高のオーナーとも繋いでくれた。そして憧れてやまなかった女性とも、一緒に旅をしたり食事をしたり、最近生まれた天使のような息子くんを抱かせてもらえるような縁が続いている。
あの旅人がイキイキしていて眩しかったイベントを主催していた会社のメンバーとも今や飲みに行けるほど仲良くなれた。5年前願ったこんな人たちに囲まれて生きていきたいという想いはしっかりと叶っている。想像してたよりも更に沢山の大好きな人たちに囲まれて生きている。当時の私が今の私を見たらどう思うかな。少しは勇気づけられるような女性になれているだろうか。

北海道の端っこで生まれ、特になんの取り柄もなく大人になった私でも人生は思い通りになったのだ。だから誰だって人生の主人公になれる。もちろんラストはハッピーエンド。

カンボジアの孤児院にフリーカットで訪れた時、子供達は目をキラキラさせながら将来の夢を教えてくれた。本当の親と暮らせず、エアコンも綺麗なトイレもない。それでも私の目には彼らがとても幸せそうに映った。今は親と暮らせなくても、今は満足な暮らしが出来てなくても、彼らの描く未来はきっと幸せなんだ。なぜなら夢があるから。夢があると未来に希望が持てるし、強くなれる。いつまでも彼らの未来が明るいものでありますようにと心から願った。

夢は願うだけでは叶わない。叶えるには行動が必須。出来ることからひたすら動いていく。PDCAを回していくしかないのだ。行動していたら必ず協力してくれる人が現れるし、風向きが完全に味方してくる。その感覚が本当に面白い。運が良かっただけだよ!という人もいるかもしれない。たしかに、それもあるだろう。でもひとつだけわかることがある。運は行動した人にだけ味方する。だからひたすらに行動するしかない。

何より自分を突き動かすほどのやりたいことに出会えた人はそれだけで幸せだ。行動しない理由など何一つない。人生100年時代の今、楽と安定を取ってやりたいことに蓋をするのはあまりにも早い。泣いても転んでも、何度でも笑いに変えて立ち上がればいい。私は誰しもその強さを持ってると信じている。

あなたの不得意が私の得意だったら何度でも力になるから。自分のやりたいこと、どんどんやってほしい。その熱量が今の世の中に必要なんだ。人口が減り続けて仕事も減り、AIでも出来る仕事が増えている中で人間にできるのは想像し創造すること。タスクに追われるこの日常で自分と向き合う時間を作るのは大変かもしれないけど、自分の心をわくわくさせる何かを見つける時間はとても大切だと思う。お金は価値が下がったらただの紙屑になってしまうけれど、熱量や経験、知識は誰にも奪われない。風の時代に入った今、目に見えない大切なものたちがより私たちを豊かにしてくれると予感している。

運を味方につけて、一度きりの人生思いっきり私たちにしかできないこと、やってやろう。

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