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「頭の中の独り言"チャッター"」ってなに?

Amazonの50%還元セールでおすすめになっていたので読んでみました「Chatter(チャッター)―「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法」(長い..)

全米ベストセラーからの世界40カ国で刊行で昨年から話題となりました。よくある啓発本かな?と思っていましたが、週末作業が続いたあとガクーンと作業効率が落ちてしまったこともあり、手に取ってみました。

「自分自身と交わす無言の会話」、内省などとも言われる脳活動を研究しどう制御すればより幸せに行きられるかを研究した成果が書かれています。

こんな特集記事も昨年には出ていたようです

チャッター とは?

心理学と脳神経学の専門家の著者によると、『チャッター』は、頭の中のひとりごと、でプラスにもマイナスにもなるそうです。
また元々人間に備わっているためなくすことは出来ないのだそうで、本では悪性のものは減らし、良性のものと程々に付き合っていきましょう、と具体的なアドバイスをしています。

集中力が命!しかし雑念がいっぱい!


「チャッター」は科学的な脳現象

本では「チャッター」を「DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)」という想定モデルで説明していて、ぼーっとしている時に脳が勝手に動いている、本人が意識して行っていない思考のようなものだそうです。
このチャッターは時に悪い影響を当人に及ぼし、体調悪化のリスクを高めたりする側面があるそうです。

マインドフルネス、瞑想などで今に集中し考えずに感じましょう、というふうにできればよいのですが、閉じた状態でグルグル考えるときにネガティブな考えになると無駄に力を消費して、知らず知らず悪い方向に行ってしまうことは誰しも経験があるでしょう。

「思考から救われないことがあまりにも多い。それどころか思考は油断ならない何かを生み出している。」

それが「チャッター」であると説明しています。意味がよくわかりませんが。。。

本が売れた背景はSNS中毒?

本の中では悪いチャッターはSNSも原因になりやすいことを警告しています。ざっくり、

良い使い方 =>  能動的に、誰かとつながるために使う
悪い使い方 => 受動的に他人の発言や動画を見続けることで刺激を受け入れてしまう

で、自分が消耗し受け身になってしまうとコントロールを失いよろしく無い精神状態となるようです。
著名な人たち、たとえば天才IT大臣オードリー・タンさんなどもTikTokのような動画は自分で制御できず見続けてしまうことがわかっているので触らない、とおっしゃっています。おそらく進化の過程で無かった攻撃なので防御法は無いような気もします。(そこを突いて広告ビジネスが発展しているわけですし)

「チャッターを構成するのは、『循環するネガティブな思考と感情』

なのだそうですが、SNSに発散され更にそこで循環したら…カナリ良くないことになりそうです。

またこれは進化の過程で獲得した高度な脳の機能でもあり人間であれば誰でも持っていて逃れられない、良く付き合っていくことが大切と解説しています。

具体的なアドバイスとは?

タイトル通り26のアドバイスが乗っていますがその出発点は著者のお父さんが子供の頃から教えてくれた

「自分自身に問いかけてごらん」

というアドバイスだったそうです。正しく内面へ向かうことで良い結果が得られると悟っているかのようなお父さん。しかし実像は渋滞では他のドライバーに八つ当たりをしたかと思うと家で瞑想してみたり、矛盾のある人物だったのだとか。

チャッターを制御

もし内なる会話がなければ感情や欲求の赴くまま、なんどでも間違いを繰り返すポンポコリンになってしまうかもしれません。
バランスを保ち適度な精神状態にするための「ツール」をいくつか紹介しています。ケースに応じて使い分けると良さそうです。

1.距離を置く
困難を乗り越えるときには自分を [you](あなた)と表現すると脳内ネットワークが反駁を抑え、より冷静に考えネガティブ感情の現象が期待できる

2.友人に助言していると想像する
友だちと話し助言していると想像し自分に当てはめ直してみます。

3.視野を広げる
自分が尊敬する人ならどうするか、人生全体の中でどんな経験なのか想像したり『別の視野』から見直します

4.経験を試練として捉え直す
チャッターはストレスから始まることがおおく、問題を対処しきれないもの(脅威)と解釈した時に起きることが多いので、現状を再解釈して『克服できる課題」と再認識し問題と距離をとります。

5.ストレスの身体反応を解釈しなおす
胃痛、動悸、手に汗、など多くのサインを体が発しますが、これらはストレス化で良い結果を出すための適応進化反応なので、体が応援していると考えよう

6.経験を一般化する
同じ経験を他の人がした、「わたし」ではなく「あなた」の出来事として再体験することで、出来事と健全な距離をとります

7.思ったままを書いてみる
ネガティブな経験を、細かい文法などを気にせず、思うありのままを書くことで、その経験から距離を置くことが出来ます。

8.SNSがは能動的な使用法で
ただ人の投稿や動画をみて脳の処理能力や時間をすり減らすのは自分をコントロールできない状態を保つことに繋がります。自分で何かを書いたり作った動画をアップロードして他の人とコミュニケーションを取るような『能動的」なSNS使用法がおすすめされています。

環境を使ったツール

 1.環境に秩序をつくる
身の回りを整頓したり、ToDoなどのリストを作ることで「自分が制御している」能動的・ポジティブな意識がうまれます。
2.緑地で過ごす
緑地で過ごすことは脳の限られた資源の補給に役立ちます。出かけるのが無理ならPC画面で自然を見るのでも効果があるそう。
3.畏怖を誘う経験
心に恐怖の年をもたらすものを見つけることで、自分の心配事を超越して問題を俯瞰して見やすくなります。
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なんてことが書かれている本でした。また他の人をチャッター疲労から助ける方法や充実した人生のベースについても触れられていて中々良い本でした。

ツールに関してはどれも当たり前にできそうでいて、仕事などで追い込まれて睡眠時間が減ってきたりすると難しかったりもしますが。

本の中にも有りましたが、特別なことをしないでもできる人生の幸せのハックは

  • パートナーとゆったりした時間を(スマホ無しで)過ごす

  • 犬とか猫を飼う

  • 瞑想をする時間を持つ

  • モヤモヤ考えていることなNOTEに書いてみる(笑

が継続的にできる良策そうです。

本を読みながら先日ニュースでみてベトナムの瞑想マスターティックンナットハンの本を買ったんだ!実践してないぞ〜!っと反省しました。


↓ティックナットハンさんはこんな瞑想マスターです

ティク・ナット・ハンの幸せの瞑想

ティク・ナット・ハンはベトナム生まれの禅僧、平和運動家。ダライ・ラマ14世と並び称される世界的な仏教者で、マインドフルネスの提唱と普及に努め、戦争で国を追われましたがアメリカや欧州などで瞑想を広め最後は故郷のフエに帰り2022年に亡くなられています。。


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