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住みやすい街

住みやすい街と呼ばれるトロントで暮らした時、そこにある多様性に驚いた。
当然日本にもあり、けれども表立って出てくることの少ないそれがもはやメインであるように感じ、それを受け入れ、優しさすら与える。そこに私は驚きを覚えた。

拙い英語にもしっかりと耳を傾け、助けまで出してくれる。そんなのは当然だという空気を身をもって経験したし、確立した個人という大多数と触れ合った初めての経験だったと思う。


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自然と都会が混じりあったような街で、日本とは違った時間の流れを感じることができ、この街が住みやすい街と呼ばれるのは当然だ。と今でも本心からそう思っている。

この街にはホームレスが多くいる。その部分も含めて多様性と呼べば良いのだろうか。驚くことにその中には子供の姿もある。
住みやすい街とホームレスの数にはかなりの違和感がある。

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世の中で言うところの住みやすい街とはおそらく、ある範囲にいる人たちの基準であり、そこに含まれない人はその基準からは除外される。
全ての枠組みにおいてそれは存在します。


私はそれを感じてから、世の中に存在するものを比較する癖がついた。
これまでは自然に、自分に都合の良いものだけを見ていたのだというのをその時初めて実感させられたような気がする。

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それを意識するようになってからは明らかにカメラを向ける方向が変わったと思うし、ここが私が「写真を撮る」という行動に対し初めて思考を持った瞬間だと思う。

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これからも人が見たくないものを、人が都合よく見ているものと隣り合わせて写真を撮り続け、それらを並べ続けたいと思う。


写真はインスタグラムであげているのでよかったら覗いていてください。
https://www.instagram.com/_t0909_


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