へきちのせんせ

へきち(僻地)の小学校で先生のお仕事をしています。高卒で働き出して、パン屋→事務職→教…

へきちのせんせ

へきち(僻地)の小学校で先生のお仕事をしています。高卒で働き出して、パン屋→事務職→教員と仕事をしてきました。恋人はカホン(打楽器)。 毎日の子どもとのやり取りで思ったこと、気づいたことなど。なにげない。人によってはありえない?日常を書いていきます。

最近の記事

へき地”ならでは”の体験型ESD(SDGs)

へき地というぐらいなので、自然は有り余るほどあるわけで。どうせならそれを教材にしてしまおうと考えるのは、教育者の自然な考えなんだと思う。 野山に分け入る系の授業へき地に赴任して慌てて買いに行ったもののなかに、トレッキングシューズがある。今まで買ったこともなかったのに新たに必要になったのは、普段の生活でも雨や雪の時に重宝するということもあるが、特別な活動に必要だったからだ。 つまり、野山に入っていくわけだ。出身が田舎の私は、ある程度の野山は歩いた経験があった。しかしながら行

    • へき地での担任の決め方は、「セリにかける」

      4月1日の先生たちの恒例行事といえば クラス担任の発表でしょう。 春休み中に保護者の方に出会うと、よく 「次のうちの子の担任は誰ですか?もう決まってますか?」 と聞かれます。 先生たちの暗黙の了解で、クラス担任は始業式の日に子どもの前で発表するまで内緒にしておく決まりのようです。 4月の始業式で子どもたちが、 「あ〜〜!」 とか 「お〜〜!」 とか言うのは、先生たちのお楽しみの一つなのです。それは、大規模校でもへき地の小規模校でも、同じでした。 では、担任の決め方はとい

      • 初めてのへき地

        教員になってすぐの頃は、自分の出身校に勤めていた私ですが、とある転機がやってきました。 へき地を希望されますか? 教員って、いわゆる「公務員」である「教諭」と、「契約社員」みたいな立場の「講師」って二つの立場があるのです。講師でもさらに産休や育休の先生方の代打として契約する「期付き講師」というのもあります。 私はその「期付き講師」の試験に受かって、来年度からは新しい契約を結ぶことになっていました。 その際、勤務地希望調査書の最後の欄に「へき地を希望されますか?」という一

        • #この仕事を選んだわけ「学校嫌いのへき地の先生」

          学校が嫌いだった。 壁の色が嫌だった。灰色に囲まれていると、自分まで灰色に染まっていくみたい。 席に座ってるのが嫌だった。両手を広げたほどしかないスペースに縛られる苦痛。 クラスメイトが恐ろしかった。私を攻撃しているのに、自分が世界一可哀想だと訴えるあの目。 先生が嫌いだった。わかったような顔をして、的外れなことを言い含めようとする。 私にとっての学校は、監獄とよく似た輪郭をしていた。 出会ってしまったとしか言いようがない。 私の人生を変える子に、出会ってしまった。 彼

        へき地”ならでは”の体験型ESD(SDGs)

          はじめまして。「へきちのせんせ」です。

          へきちって何? クラスの子と、この話をしたことがあります。 私は、辞書を引いて、 「へんぴなところ、不便であまり人が住んでいないところ。」 と、答えました。 するとその子は、 「じゃあ、ここじゃないね。」 と笑っていました。 ちなみに上の写真が、笑った子の学校近くの光景です。 一つの価値観から見ると、不便だとか、何もないという捉え方になるけど、 別の視点から見ると・・・ たくさんのものが“ある”んです。 そういうそこにしか“ない”ものを、たまらなく好きな人間もいるんです。

          はじめまして。「へきちのせんせ」です。