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白紙の地図:夢を叶えやすい人とは

こんにちは。最近、プライベートで色々あり「変」という文字が思い浮かんでいる今日この頃です。写真は街に時々現れるオブジェの写真で、漢字やひらがなが含まれていてカナダのビーチで一際目を引いていました。

さて、今日は東野圭吾さんの『ナミヤ雑貨店の奇蹟』について。いつもとは少し違った感じになりますが、夢を叶えやすい人の特徴などを交えて書いていこうと思います。

ミステリー作家の東野さんですが、この作品はミステリーというよりハートフルヒューマンストーリーという感じで少しファンタジーも入っています。
舞台は田舎町にある老人が経営するナミヤ雑貨店で、そこで老人が人生相談にのっていて、その真摯な姿勢や真っ当な意見が評判良くて広まっていくところから物語は始まります。その中から、印象に残った相談に対する回答を抜粋していきます。

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1:私のところへ相談に来る人たちを迷子に例えると、多くの場合、地図は持っているが見ようとしない、あるいは自分のいる位置が分からない、という状態です。でも、おそらくあなたの地図は未だ白紙なのです。だから目的地を決めようにも、道が何処にあるかさえも分からないという状況なのでしょう

とても上手な例えだなっというのが最初の印象で、確かに相談に乗ってもらいたい人や占いに行く人達は人生の迷い子だと思います。どうして良いか分からないという事の本意は、他人に地図をちゃんと直視するよう説教されたいとか、客観的に地図上の自分が今どこにいて今後どうしたら良くなるかという事を諭して欲しいのだと思います。そう言う人は本当に誰でも良いから何か言って欲しい、そしたらそれに従うからという思考になってると思うので、占いや宗教に傾倒してしまう人もいるんだろうなって思います。

人の言うことに従うのは、実は非常に危険な行為だと思います。意見をくれる人を全面的に信じていたり、信頼関係が築けているなら良いですが、多くの場合は築けていないと思います。

そうした状態で、言葉通りに行動をした時に結果が良くなかった時に生じるのは負の感情です。意見をくれた人に対して、怒りを覚えたり、その人のせいにしたりといった責任転嫁をし始めます。

誰かの意見を参考にするのは良い事ですが、その「誰か」を本当に信頼しているかを自問自答する事。そして飽くまでも言葉の通りにするのではなく、一度自分の頭で解釈して自分の状況と照らし合わせて自分軸の行動をとる事が大切です。

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夢の実現には、具体的な計画とそれに基づく行動力が必要不可欠です。誰かに相談するのは見聞を広げる意味では良い事ですが、出遅れてしまう可能性はあります。そして、あなたが多くの人の意見を聞きいている間に、膨大な情報収集に時間をかけている間に、行動に移している人はどんどん結果を出していきます。

そんな風に出遅れない為にも、相談相手は自分の夢を既に実現している絞って、最大で5人までと決めて自分の意志を決定して行動に移していきましょう。

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2:白紙なのだから、どんな地図だって描けます。全てはあなた次第なのです。何もかも自由で、可能性は無限に広がっています。これは素晴らしい事です。どうか自分を信じて、その人生を悔いなく燃やし尽うされることを心から祈っております

きっと、こういう回答って相談している人には全く助けにならないんだろうなと思いました。言ってる事は的を得ているし、素晴らしく前向きだけれど、相談する人はネガティブな状況にいる場合が多いので響かないと思ってしまいました。

そして、この言葉は私が以前地図が白紙状態の友人に相談された際に言ったものと全く同じでした。

当時の彼女は不運が続いており、仕事を失くし、家族を亡くし、引っ越し先の家は不備ばかりでという事を聞きました。その時に私は、仕事は探せば良いし、家族は戻ってこないけれど心の隙間は時間が解決してくれるはずだし、引っ越し先が快適じゃないならば他の場所へ引っ越せば良いと言いました。

そして、本の中に書かれた通りの言葉を言ったのです。今はある意味白紙状態で途方に暮れるだろうけれど、言い換えれば何をしても良いし、可能性は無限で、最高に自由な状態なのだと・・・。

でも、本の中でこの言葉を活字にして読んだ時、正直ポジティブで強い人間のキレイごとのように思えました。そして、きっと彼女も私の言葉をそう捉えていたのだろうなっと。

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人間には2通りいて、何も書かれていない真っ白な紙が文字や絵や色で変化していくことを楽しめるタイプとそうではないタイプがいます。

どちらが良いと言う話ではなくて、魚で言うならば十分な環境の整った水族館の水槽を好むタイプと、荒波も生じる大海で泳いでいる方が絶対自分を発揮出来るタイプがいると思うのです。

でも、きっと殆どの人は真っ白な紙を渡されてしまうと、「何を書けば良いのですか?」とか「何色を使うべきですか?」とか疑問がわいてきて、ある程度の規制や条件を提示される方が心地良いと感じるのだと思います。

人間社会はルールや法律の中での自由を許されていて、それを守っていくということに窮屈に感じる人もいると思います。でも、実は多くの人はある程度のルールや拘束があった方が、ある程度安全で平等で心地良いと感じるのではないかとも思います。

魚でいうならば、きっと多くの人は水族館の水槽にいる事を選ぶと思います。そこにいれば、誰かから必ず食事がもらえて、適温の水温が保たれていて、外から危害を与えられる事もなく安全を保証されているからです。つまり、分かりきった事や先が読めることに人は安心する傾向にあります

それを前提にすると、この相談の回答は非常に的外れです。相談者は白紙の状態が嫌で仕方ないというのが主旨なのに、「いやいや、白紙状態をむしろ楽しみなよ」と言ってるかのような回答は相談者には響くはずがありません。この場合、相談者が欲しいのは「こうしてみたら?」とかいう具体的な提示か「分かるよ」という同意でしょう。

ただ、どうして良いか分からないと言いつつ、多くの人は自分がしたくないことは分かっていたりします。だから「こうしてみたら?」に対しては、必ず否定の言葉を返してくか、何か出来ない理由や言い訳を探すのだと思います。

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ここまで書いてお分かりかと思いますが、夢を実現させやすい人は白紙の地図を楽しめる人です。そして、海外生活に向いている人も白紙の地図を楽しめる人です。何故なら、海外は日本に比べて決まりごとやマニュアルのようなものが少ないからです。

また、上を目指したいと思っている時には、自分の理想とするような人と知り合う努力をする事も大事です。限られた人生の中の時間を誰と分かち合うかと言うのは年齢を重ねれば重ねるほど大事な問題になります。

夢を追いかける時には失敗を恐れずに白紙の地図を楽しんで、白紙の地図に描く内容が分かったら、後は突き進むだけです!と言うわけで、今日の一言はこちら↓

“You become like the five people you spend the most time with. Choose carefully.” Jim Rohn

*今日の1曲:Southside by Lloyd ft. Ashanti              最初のギターイントロが神のループ音楽の先駆者的な作品。


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