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毎回兄の追っかけからの謝罪

人をかき分けて走る 走る 走る
店内で爆走 
あっちにもいない こっちにもいない

そうだ! 隣のお店かもしれない!

毎回 走りながらの推理をしながら
そのまま走って隣の店舗に向かう

お!いた! 通り過ぎからのターン
私の瞬発力の速さはここから培ったと思う←

ターンしたそこに兄が商品を手に取っていた
もちろん 店員もいた笑

店員の顔は気持ち悪そうに兄を見ている

『すみません!』とだけ言って 

兄の腕掴んで その場を小走りで去る

必死で走り回って 真っ赤な顔している私と
涼しい顔でどこかを見ながら歩く兄  

探し回ってそれからまた
店内のどこかにいる親探し
これが私の家族での毎回の外出劇 

今思い出すだけで 疲れる笑

兄を見つけて母親か父親を探して
母親を見つけたら 

いた?! どこにいた!?

母親が兄を叱る 父親はどこかな笑

母親に兄を引き渡した時には←
毎回安堵してどっぷり疲れる
父親はタバコを吸いながら私たちが来るのを待っていた 

思えば 私が保育園児の時から
出先では毎回逃走中ごっこをしていた
私たちが最先端だったかもしれない←

不思議だった 

なんで 兄ちゃんなのにこっちがやらんといけんの?
ticaって妹なはず。。?

わからなかった
でもどっかでモヤモヤな気持ちで
でも親には何も言わなかった
 言う事じゃないと思ってたし
怒られると思ってたから言えなかった

今でも覚えてる
私を迎えに母親と兄が来た時
保育園の門のところで母親に

お兄ちゃんは 病気でできないからかわいそうでしょ? 
だからtikaがやってね

と言われた

これが 多分スイッチになったのかもしれない
 言われる前からなんとなく 
自分の兄はなんか違うと気付いてた
 自然に兄の ”お手伝い”をするようになっていった

自閉症の兄は小さい時は 多動がすごく
毎回外に出ると 忍者か? と思うほど
突拍子に走ってどこかに行ってしまう
鉄砲玉みたいな存在で
小さい私も常に気を張っていた
その修行のおかげで私はクノイチになれました←

いつ逃げ出そうとするのかわからないから
歩く時は母親が兄の横
後ろに走り出す時もあるので
私が兄の後ろから歩く
完全 容疑者捕獲スタイルで行動する笑

後ろから ticaもお母さんの横で歩きたいな
と母親の背中を見て歩いてたな

母は何も知らないはず

兄のこと大変なはずだから

と幼いながら思っていた

親は兄の事で大変だから
私がしっかりしなくちゃいけない
と洗脳が始まった時期である←

大人しい子 優しい子 えらいね

親と周りの大人たちからの言葉だった
それがまた造られていく
無駄に ”良い子” を (´ཀ`)

何も言っちゃいけない
口出ししちゃいけない
兄ちゃんを見とかないといけないって
ずっと思っていた

兄ちゃんが大変だからticaも大変な子って人から思われたら
お父さんとお母さんが 可哀想って 
あの時の純粋だった私は思っていた


続きはまた次に 
読んでいただきありがとうございます(*´ω`*)




追っかけ&謝罪の回
終わり

また次に







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