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僕の昭和スケッチ

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「僕の昭和スケッチ」は、昭和レトロを描いたライフワーク画集です。誰の心にもある遠い日の思い出を描いていければと思っています。毎週月曜更新予定(祝祭日を除く)。
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2023年1月の記事一覧

赤外線こたつ大ヒットの秘密/昭和の暮らし

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ172枚目 <赤外線こたつ> 冬になると、日本のどの家庭にもあリましたよね。上にミカンや煎餅を置いて一家団欒で暖まる、まさに昭和を代表する暖房器具です。 ですが、当初発売された赤外線こたつは中を覗いても真っ暗で、スイッチが入っているかどうかも判りづらい、と不評の家電でした。言うまでもなく赤外線は人間の目には見えませんから当然そうなります。売れ行きも全く芳しくなかったようです。 けれど、ある家電メーカーの社員がコペルニクス的発想の転換を

「切手ブーム」暮らしに余裕が生まれ始め‥

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ171枚目 昭和35年から50年頃に一大切手ブームがあった。戦後の貧しさから漸く抜け出し、暮らしにも少しずつ余裕が出始めた頃だ。 僕は小さな切手ブックにほんの数枚の切手を持っていただけだったが、金持ちの家のクラスメイトは大きな切手ブックに高い切手をたくさん持っていた。子供ながらに経済格差がハッキリと出る趣味だった(笑) デパート等にも切手売り場が設けられており、当時はどこの街角にも切手屋さんがあったものだ。 月に雁、市川蝦蔵などのと

熱狂/ザ・モンキーズ旋風.60’洋楽アイドル

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ170枚目 1967年の秋、テレビからある新番組が生まれた。 この非常にインパクトのあるイントロと共に、、、 「Here we come~~~🎶」 僕の頭はぶっ飛んだ。 『なんて、素敵な曲だろう!』 当時中学生だった僕が、翌朝学校へ行くと教室で皆が騒いでいた。 「昨日、あのテレビ見た?!」 「見た〜〜〜〜!!!」 と。 口ずさんでいる仲間もいた。 「Here we come~~~🎶」 と。 みんな、同じ番組を見た興奮に酔っていた

「昭和の大ブーム/ダッコちゃん人形」

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ169枚目 昭和35年、ビックリするような人形が大ブームとなった。 街中がこの黒い人形を二の腕にくっ付けて歩く人で溢れ、まさに大流行とはこの事。今思えば中々奇妙なものなのだが、ブームというのはきっと後の時代から見ると常にこんなものなのだ(笑) タカラ(現:タカラトミー)から発売されたこの人形は、日本のみならず世界中で大流行した。 二種類あり、一つは空気で膨らませるタイプ、一つはソフトビニール製のズッシリと重いタイプ。空気版は安く(当