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「766km、10年間通い続け、福島に移住した話」|#よりみち奮闘記

皆さん、こんにちは。
みなみそうま移住相談窓口よりみち移住コンシェルジュのこみなみです。

今回は、私が10年間福島に通い続け、ついには移住を果たしたラブストーリーを皆さんにぜひシェアできたらと思い、note #よりみち奮闘記 を書きました🍑✨

奈良県生まれの私が、なぜ福島県なのか。

わたしの大きな福島愛をぜひ皆様にご紹介させてください!


766km、10年間通い続け、福島に移住した話  

昨年2022年4月、地元である奈良から福島県南相馬に移住し、MYSHに入社しました。

なぜ私は、766kmも離れた福島に移住したのか。
そして、今、福島県南相馬市で何をやっているのか。

不思議に思われる方もいらっしゃるかと思うので、まずは福島との出会いまで遡って、話をしていきたいと思います。

福島にハマった学生時代、休みのたびに夜行バスで向かった

私が福島に出会ったのは、震災から2年後の2013年。
当時学生だった私は、ボランティアや福島県主催のツアーに参加したことをきっかけに、福島にハマっていきました。

そこから、福島に通うようになり、2013年〜2015年は何度も福島を訪れました。

ツアーで出会った知り合いに案内してもらい、会津・郡山・二本松・いわきなど様々な地域に通いました。現地でボランティアをしている方、復興支援に携わる方々、農家さん、学生団体などを紹介してもらい、福島のことを少しずつ知っていきました。

福島県内を視察する様子

交流のあった福島の学生たちは、仮説住宅でのボランティアやコミュニティカフェの運営をするなど、関西に住む私たちとは、視点や当事者意識が全く違っていました。
実際に地域に入りこみ、地域に住む人やそこで困っている人と一緒になってやる。一時的に携わり、帰っていく関西の学生とは違い、そこに面白さを感じた私は、福島にどんどんとのめりこんで行きました。

ツアーを企画したときの写真in福島空港

当時は、福島で何が起こっているのか、地域の方が何に困っているのか、そして私たちに何ができるのか考える日々。休みがあれば夜行バスにのり、福島に行き、地元で復興支援の活動をしている方、農家さんや漁協の方、行政の方にヒアリングをし、どういう課題があるのかを聞き、京都に帰り、助成金を調べ、プロジェクトを作る。そんな日々を送っていました。

お世話になった果樹園さん

「夢たびとBASE」、南相馬との出会い

震災後ボランティアがきっかけに東北に関わる様になった。という話は良くあることかもしれません。ではなぜ、南相馬に移住することになったのか、ということを書いていきたいと思います。

私は福島に通う中で、浜通り、特に原発の近くには行ったことがなく、そこでどんな人がどんな暮らしをしているのか知りませんでした。
そこで知り合いに連れて行ってもらった場所が

「南相馬」

でした。

当時、鹿島地区にあった「夢たびとBASE」というゲストハウスは、外からやってきた若者がDIYで0から手作業で建物をつくり、地域で営業を再開した商店で働いたり、旅をしながら、ゲストハウスを運営する、そんな人たちが関わっていました。

ゲストハウス「夢たびとBASE」


外からやってきた若者や地域の人が一緒に交流をし、人が集まれる場を作り、まちを元気にして盛り上げたいという想いで、SNSで日々のDIYの様子を発信したり、地域のお年寄りや事業者さんたちと生活をする様子は衝撃を受けました。

南相馬のすごいところ
①外からやってきた、よそ者・若者・バカものがまちを何もない所から場を盛り上げる
②そこに住んでいるからこそのリアリティを発信し続けている
③地元の人がそれを受け入れている風土がある

現在、夢たびとBASEは姿を消してしまいましたが、当時運営していた方は今も地方でまちづくりに携わっておられます。

何もない荒野の中に1軒だけ、ポツンと立っていたゲストハウス。

そこにいる人たちのエネルギーは熱く、「地元の味噌屋さんの修復を手伝いたい」「ここで自分に何ができるのか挑戦したい」夢を語る人たちがいました。
若者のエネルギーがあり、外からの人も受け入れてくれやすい場所。

これが、南相馬の第一印象です。

ゲストハウスの壁に描かれた文字。

自分と向き合うきっかけ

しかし、当時の自分は大学生。

「自分もここで何か一緒にできたら良いのに。」

何度もそう思いました。
けれど自分は就職活動中で今後の進路を考えた時に、福島の現状を知ってしまったからこそ、今の自分では何も変えることはできない。

爆発的なエネルギー、人よりも勝る才能があるわけでもない。自分のやりたいと、まちやそこに住む人がやって欲しいは常にイコールではないこと、結局若者は自己満足して終わりなんでしょ。とそう言われている様な気になりました。

荒れ果てた荒野、
何もない海岸沿い、
たくさん積まれた黒い土嚢
それとは裏腹に
新しく何かを始めようとする若者
それを応援している地域の人
当時のことを語ってくれた、おじいちゃん、おばあちゃん。

自分ができることを増やして帰って、いつか帰ってこようと。
そう心に留めました。

南相馬の海の近くの道/2014年

再び訪れた南相馬との出会い

卒業後、社会人となり東京で仕事をする中で、福島が恋しくなり、あの場所はどうなっているんだろう、あの人は元気かな。そんな思いで、年に1度は福島に遊びに行く生活を送っていました。

転機となったのは、転職を今後を見つめ直す中で、もう一度福島に関わりたいと思い、東北支援をする「NPO法人きっかけ食堂」という団体に所属するようになったことです。

そこで、また福島との繋がりをとり戻しました。

そんな日々の中、私は今現在所属しているMYSH合同会社と出会いました。

私の人生が大きく動いたのは、2021年の10月。

MYSH合同会社が主催していた「仕事づくりセミナー」に参加することになり、これをきっかけに再び南相馬との関わりが深まっていきました。

▲仕事づくりセミナーの様子/北泉海岸でドローンを飛ばして撮影

2泊3日の仕事づくりセミナーに参加して感じた南相馬のまちの魅力
・広い海と広い空(海なし県、山に囲まれて育った私にはとても新鮮な環境でした。)
・馬が日常いる、まちの風景。
・若者のチャレンジを応援してくれる人たちがいる

セミナーに参加し、他にはない南相馬の環境に改めて魅了され、ついに私は766km、10年間通い続けた福島の地に思い切って移住を決意しました。

南相馬に移住を決めた理由
・南相馬でまちを盛り上げたい会社がある
・一緒に仕事をする同世代の仲間がいる
・住む場所もある

特に大きな決め手となったのは、南相馬に「仕事」「住まい」両方が揃っていたことです。

また、MYSHの社長は私の地元の奈良県の奥大和を呼ばれる南部エリア、同じ出身場所ということもあり、奈良県にも思い入れがありました。

「南相馬と奈良県と両方と関わることができる、そんな会社は他に無い!」

そう思い、入社を決めました。

▼MYSH合同会社の会社ストーリー

よりみち1年目、市外からおよそ200名の方の南相馬訪問を受け入れた

現在、私はMYSHの一員として、

・事業化実現プログラムの運営
・仕事体験プログラムの運営
・みなみそうま移住相談窓口よりみちでのコンシェルジュ

を主に担当しています。

2022年度、プログラムやツアーを通じて、市外から南相馬を訪問された方々の数はおよそ200名、よりみちの一員として、たくさんの方々と南相馬で時間を共にさせていただきました。

「南相馬で、こんなことが体験できるなんて思っていなかった。」
「まちづくりの仕事をやってみたい」
「何もないと思っていたけど、こんな魅力があったんだ」
「また、来年必ず来ます!」

市外から来られた皆様に、こんな声をいただけると、とてもやりがいを感じます。

私自身外からやってきた当事者として、何かしら気づきを持って帰ってもらいたいと、日々この南相馬の地で奮闘中です。

▲大学生を案内する、まちの課題視察の様子。

また、MYSHでは週1回、仕事前に地元農家さんの協力を得て畑作業を行っています。
これも私が南相馬でやりたかったことの1つです。

農家民宿いちばん星さんが持っておられる畑の場所の一角を借りて、大根・白菜・小松菜・パクチーなどの野菜を育てています。

南相馬に来た当初はじゃがいもが植っていたのですが、今ではたくさんの野菜が育っていて、地域の方との交流や畑仕事を通じて、私たちの南相馬生活がより豊かになっていると実感しています☺️✨

最後になりますが、今後も、大好きな福島、南相馬の魅力が1人でも多くの方に伝わるよう、よりみちの一員として、引き続き多様な活動に励んでいきたいと思います。

ぜひ、南相馬にお越しの際は、よりみちにお立ち寄りいただけますと嬉しい限りです👣スタッフ一同、お待ちしております!


マガジン📚 #よりみち奮闘記
よりみちの「中の人」がお届けする奮闘記。地方で働く、暮らすなかでの思いを定期的に発信するシリーズ✍️よりみちで働くメンバーが順番に様々な記事を投稿していきます!

▼過去のピックアップ記事

今回は、奈良県から南相馬へ拠点を移し、よりみちで活躍中のこみなみさんの記事をお届けしました。福島とのラブストーリー、お楽しみいただけましたでしょうか?

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