見出し画像

酒🍶と私🙋‍♀️の備忘録

いくつになってもお酒が飲めない。

ある時、レモンサワーを一杯
度胸試しに飲んだら
トイレの前で倒れ、そのあとの記憶はない。
ちがう日は、カシスオレンジを一杯
便器にこびりついた便を眺めて
便器に張り付き嘔吐した。

「ホンネではしご酒」という番組があるが、
お酒が本音を喋らせるのか、
本音がお酒を飲ませているのか、
未だにわからないのだ。

お酒にまあまあ強い姉にそれを問うと、
「はあ?」
と一蹴されおわり。
砂漠の中に埋まって掴みかけたと思ったそれは、
両手で掬い取ることができず、
また一から答えを探す羽目になったのだ。

そんなある日、私はまた懲りもせず、
飲みに出かけた。
答えは自分で探すしかないと
自分の中に潜む探究家は
探究心の赴くままに出かけるのだ。

「生中一つ!」
という言葉を吐き出せるほど大人ではない私の体内は、
「あ、カシオレひとつお願いします」
という言葉を世界に発した。

カシオレはお酒初心者の味方だ。
「まあお酒なんてさ、飲まなくても生きてかれるのよ、あなたは大丈夫なんだから」
と世界の朝焼けと夕焼けを凝縮したように、紅く染まったそれは、私の焦りを悟ってその紅さを最大限に有効活用し、グラス越しに慰めてくれる。
優しさがグラスを越えて伝わってくるのだ。
私はその優しさに触れると、
「お酒がお酒初心者にそんなふうに諭すなんてなんて気高くて優しさに溢れているのだろう…」
と感慨深くなり、その紅を見つめざるを得なくなるのだ。

----------------------------------------------------------------

あー、描くのめんどくさくなってきた。

要するにあれだ。

お酒が本音を喋らせようと、
本音がお酒を飲ませていようと
私にはまだわからないし、
その疑問を持ったまま生きて行って、
気づかないうちにその疑問は無くなってしまうとしても、
そんな人生さえ愛おしい。

いまはそんなふうに思っている。

またかきたくなったら続きを書こう。
そして、もしこの疑問の答えが見つけられたら
素敵な人生だ。
もしも答えが見つけられないとしても。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?