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【第2回】未来世代のためにすべき私たちの責務とは。 「みょうこうミライ会議」の立ち上げに向けた着想と背景

こんにちは、「みょうこうミライ会議」運営チーム、妙高市役所企画政策課の斉藤です。
 
 地方発の構造的な課題解決に向けた官民連携プロジェクト「みょうこうミライ会議」がいよいよスタートします。

 今回は、この会議の立ち上げに向けた着想と背景と題して、そもそも、この会議をスタートするに至った想いなどをお話できたらと思います。

未来世代のために今を生きる私たちが「やるべきこと」

 この会議を立ち上げるにあたり、基本的なコンセプトとして、「ミライは変えられる、そのために、今できることを行う」ということを考え、プロジェクトに着手しました。
 根底にある想いは、以下のとおりです。

・解決が困難と思われるような構造的な「社会課題」を、今から少しずつでも解決していき、子どもたちや孫たち、その先の世代に「より良い未来」を残したい。
・そのために、今の現役で生きている私たちにできることをやり遂げたい。
・そのためには、市民や行政だけの検討では限界もあることから、都市部企業の技術やノウハウを活用して最先端の知見をもって課題解決につなげたい。 

 2040年には、妙高市の人口は、今よりもおおよそ9,000人減少し、22,000人程度になると予想されています。これにより、社会保障やコミュニティの継承問題、地域公共交通の存続など、多くの課題も顕在化してくることでしょう。それは、人口減少問題を含め、地方都市共通の課題でもあり、ひいては、大なり小なり、日本全体の課題でもありますが、なかなか解決の打ち手が見いだせない難しい課題ばかりです。
 しかし、難しい課題だからと放置しておいては、状況は何も変わりません。
 「理想的な未来」を思い描き、そこから、「現在」を振り返って見れば、今、我々の世代で「やるべきこと」は見えてくるはずです。

 そのために、今、我々がすべきことは何でしょうか。

05-理想的な未来に近づける図

 「ミライの理想的な姿」から逆算して見れば、今、やるべき課題解決策を見出すことはできるはずです。どんな難しい課題であっても、ミライを変えていくためのアクションは必ず「ある」と信じています。
 しかしながら、市民や行政だけでは、Society5.0に代表されるような新しいソリューションなどに対する知見やノウハウはあまり持ち合わせていないのが現状です。
 このことから、本会議の要件である「都市部企業」という「外部人材を取り入れる」という視点がとても重要になってきます。

 そして、この会議は、参画企業や市民団体などにとっては、間接的には、人材育成につながるかもしれませんが、我々としては、そこにあまり重きはおいていません。
 あくまでも、地方発でより良い未来を創造する、真の「課題解決プログラム」にしたいと思っています。なぜなら、対症療法ではなく、「本質的な課題解決につながること」は、複雑化している現代社会にとって、必要かつ最も求められている重要な要素であるからです。

企業の横展開

民間事業者が参画する理由

 真の課題解決と一言でいっても、とても難しい課題ばかりで、我々地元の人間だけで検討しても解決できないかもしれません。一方で、民間企業視点で見れば、「なぜ、一つの地方都市の課題解決のために、参加しなければいけないのか」という考えになるかもしれません。

 しかし、それは、日本全体の共通課題であればあるほど、それが、他地域にも横展開されるべきものであり、民間事業者の参画は、「地方のリアルな課題」がそこ(妙高市というフィールド)に現実に横たわって存在している「現場」があるからこそ、「企業が持つソリューションを社会実装できる場」という見方もできるのです。

 また、リアルな課題解決につながることは、CSVなどの社会貢献活動へ寄与することや、他地域を含めたソーシャルビジネスとして成り立つという観点からも、このプログラムに対して、民間活力の参画する意義を見出しやすい、といった仕組みが構築できるのではないかと考えています。

提案結果の反映や予算化

 我々地方に住む者の視点から見れば、これまで行政が取り組んできた人口減少対策などは、対症療法的な事業にとどまっている可能性もあります。しかし、仮説的ですが、実は、都市部の企業などが持つ知見やテクノロジーを取り入れると、意外と解決につながる糸口につながっていくのではないかと思っています。

 また、行政は、法律に基づき仕事をすることは得意ですが、往々にして、現在開発している最先端のソリューションの社会実装など、「民間的発想やテクノロジーの活用」は不得手の傾向にあるのではないかと思っています。特に、ICT技術の活用によって解決できる社会課題は多々あるのに、なかなかそれを社会実装するために、民間事業者の皆様と一緒に検討や実証する場も少ないのではないかと考えています。

07-ミライ会議イメージ(フリー画像)

 このことから、個人的には、これまで、市民(及び市内の企業や団体)や行政のみでの検討では限界があると感じていて、特に、民間的な知見やノウハウが少なかった分野について、都市部の企業などが持つ最先端の知見やテクノロジーをプラスすることで、解決できる糸口を探っていきたい、そして課題の解決につなげていきたいと思っています。

このプロジェクトがどうなってもらいたいか

 今年のみょうこうミライ会議は、初めての取り組みであり、手探りで進めている試行的な部分もありますが、市民・行政にとっても、都市部企業の皆様にとっても、Win・Winになり、真に地方発の課題を解決するための場になってもらいたいと思っていますし、来年度以降も、継続的な取り組みにつながっていくことを期待しています。

みょうこうミライ会議ロゴ(丸・ビリジアン)

 今回は、コロナの影響で、ウェブ会議やチャットツールなど、リモートワークツールをフル活用した検討となりますが、都市部・妙高市を結びながら、新しい視点での政策立案に向け、妙高市としても、積極的に新たな課題解決方策を生み出していきたいと思います。

 また、参画いただく企業の皆様にとっても、地域課題解決の最先端事例を他地域にも応用できることにより、日本の地方における構造的な課題に対して、横展開していただくことで、「妙高から日本を変え、世界を変える」取組みになっていくことを願っています。

 まずは、この会議での成果を上げ、成功に繋げていくために、チーム一丸となって奮闘していきたいと思いますので、今後の活動への応援をよろしくお願いします。また、このアカウントページで、引き続き会議の経過などを連載しますので、フォローやコメントをいただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。

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