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【今週の読書】人とのつながりとお金との付き合い方。

今週はWaseiSalonメンバーがやっているPodcastに出させてもらいました。公開はまだなのでリンク貼れないですが、そのPodcastで思い出の本を紹介させてもらいました。それが「大人のためのお金学」。本自体も、お金とは何か、お金とどう付き合っていくか、についてわかりやすく歴史も踏まえて書かれていておすすめではありますが、読書会の面白さを体験させてもらった本、というのが私の一番の印象です。

もう一つ、イスラム教に関する本をAudibleで聴いたのですが、これが衝撃的でした。自分の常識が覆るというか、平和ということもわかり合えないのかもしれないと思うと、わかり合うって不可能なんじゃないかって思わされました。

人とのつながりとお金との付き合い方。
この2つを考えながら、マルクス・ガブリエルの「つながりすぎた世界の先に」という本を読みました。経済や数字に踊らされず、生きていきたいものです。

正しいことより役に立つことをやる
「心理的安全性の作り方」の一言が思い出されました。

では、私の読書感想文です。どうぞ。


大人のためのお金学(NHK出版学びのきほん) / 中山智香子

(オリジナルはブクログ

消費をクリエイティブにする

糸井重里さんのインターネット的を読んでずっと考えていたことを、わかりやすいストーリーとそれってどういうこと、というのをすごく端的に教えてもらった気がしました

投機の危険性、そして、私はどうするを考える消費

背中を持って子どもたちに示していきたい
妻はちゃんとやってる感じがして本当に素晴らしい

どういうつながりを感じて消費をしていくかは、唯識の思想に通じるところがありました。
供給が繋がり過ぎて、誰の何への投資(消費)かが見えにくい

イスラム教再考 18億人が信仰する世界宗教の実相 / 飯山陽

(オリジナルはブクログ

もしかしたら分かり合えない人もいるのかもしれない

苫野一徳さんのvoicyで哲学を聞いていると、弁証法的に共通了解を見出していけば、相互承認していけるじゃないか、という気になっていましたが、もしかしたら、表面上は相互承認できていたとしても、ある時イデオロギーが発動して、相互承認できなくなる時がくるのかもしれないと思わされました。

今の人権的概念では信じられないことも、かつては違い、そして、それが宗教として認められていれば、当たり前になってしまいそう。そして、虐げられている人もそれを受け入れたことで幸せになれた、とか言われると正当化してしまいそう。

あるケースを全員がそう思っている、という全体の総意にしてはいけないですね。個別ケースは絶対にある。

あと、全員がイスラム教になることが平和、という概念は正しいようで、やっぱり個別ケースを無視してますね。全員同じにできないから相互承認なのだと思う。

進撃の巨人で、塀の中だけで生きていければ平和なのかもだけど、やっぱり外に出たいと思う人は出てくる。そんな時に出てもいいよ、と言えるような世の中にしていきたい。茨の道だと分かっていても、きっと止められないんでしょうね。

人の好奇心は抑圧できない前提で社会設計したい。失敗したら戻っと来ればいいんだよ。

そう思うと、関わらないという相互承認が大事なんじゃないかと最近は思っております

和を以て貴しとなす
その範囲とは!?

つながりすぎた世界の先に / マルクス・ガブリエル

(オリジナルはブクログ

哲学界のロックスターと言われるマルクスガブリエルの本を一冊読んでみたくて手始めに読んでみました

印象に残ったのはパンデミックの見解について。

最近、100分de名著でショックドクトリンを観たのですが、ショックに漬け込んで資本主義政策(公営の民主化)を推し進める怖さを知ったのですが、パンデミックでショックドクトリンの逆バージョンみたいなこともできるのだなと感心しました。

具体的にはロックダウンを利用して人々を森へ行かせる。

経済活動を止めることで、経済活動以外の価値に気付かせる政策はいっぱいできたのかもなって思いました。
ただ、恣意的なものを感じさせた時のバッシングみたいなものは想像できるので、押し付けるのではなく、私が考える良さをアピールするくらいに留めるのが良さそうに思うのは、私がヘタレだからでしょうか。

あと、30分早く行くために山にトンネルを掘る必要があるのか!? という問いはすごく考えさせられました。ここを通過する人の30分の価値の総和みたいなものから経済価値は算出できて、経済合理性のもと判断できるのだと思うけど、この試算には経済以外の価値が取りこぼされてるのですよね。

まもなくリニア新幹線が開通しますが、その効果とそれにより取りこぼしたものとの比較は永遠にできないんだろうな。

赤ちゃん学の本で、赤ちゃんがお座りできたらすぐに立つことを覚えさせるのではなく、お座りした景色をまずは楽しませてあげよう、と言っていたのが印象的で、今の景色をまずは楽しむ、というのがまずは大事な気がしています。

世の中、課題は山積み。課題を一つ解決したからといって世の中の全ての課題を解決できたわけではない。課題を解決し続けた結果、最終的に新たな課題が生まれた、という結果になることも往々にしてある。

まずはその課題が克服できたことを喜びたい。


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