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感覚器官の五行五気

からだが資本だよ!

今回は私達にとってもっとも身近なものである、自分の身体と精神に、五行がどうかかわっているのかを述べます。

陰陽五行って、別に占いのツールではなく、全てのものに存在するので、占いに関心のない人にも、役立つ話です。
体質とか健康問題を考えるにあたり、みんな同じではなくて、個人によって違いがありますよね。

例えば、私は呼吸器系が弱いとか、いや自分は消化器系に問題があるとか、めっちゃ太りやすい…水飲んでも太るとか、反対に、どうも虚弱でなかなか太れないなど。
その違う原因は、みんな、体内の五行配分が違うせいなのです。
これを知るには、生年月日時の四柱の陰陽五行を、正確に分析して、配分を見る必要があります。
でも、そこまでいくと急にハードルが高くなるので、自分で判断できる、基礎的な見方を順次、ご紹介しましょう。
今回はまず、基礎編として、身体の五行、その中でも、感覚器官の話です。

感覚器官と言っても、いろんな要素に繋がっています。五臓…五感…五味…五精…五志…など、いろんな分類法があります。

更には、五音、五香、五役とか、もっともっとあるのですが、今回は単純に、いわゆる五感、目とか鼻とか、耳とか口なんかですね。
これらの器官は、特定の五行が強く支配しているのです。

眼…木性

五行の木性に属し、臓器の中では肝臓と胆嚢が司っています。肝臓が悪くなると、いちばん先に目に出ますね。単に眼と言っても、いろんな働きがありますが、「視る」「明らかにする」、という要素を採るなら火性ですが、臓器の窓口としての眼は、木性です。
肝臓と胆嚢は陰陽の関係で、「肝胆相照らす」というように、肝臓と胆嚢は表裏一体なのですね。

舌…火性

五行の火性に属し、心臓と小腸が司ります。舌が赤や紫になったら、心臓病の疑いがあります。黄色や苔色になったら、飲食を節制して欲しいという、小腸の危険信号です。この舌の色と内臓の関係は分かりますよね。「心臓=九紫火星=色は赤、紫」「小腸=体の中心部分の内臓=土性=黄色、土色」と連想して下さい。

口…土性

五行のうち、土性に属します。脾臓と胃の窓口です。唇も同じです。土性はさまざまの栄養源でもあり、各種の要素を混ぜ合わせる、という意味もあります。季節の五行でも、季節の変わり目が土用にあたりましたね。暴飲暴食で胃が荒れると、口内炎ができたり口の周りが荒れるなどの例は、分かりやすいですね。

鼻…金性

五行の金性に属します。肺と大腸に支配されます。鼻は呼吸器官の末端なので、この関係も分かりやすいと思います。胸式呼吸だと肺と関係が深く、腹式呼吸だと大腸と関係が深くなります。鼻翼を広げて浅い呼吸をするようになったら、肺が苦しがっている証拠です。腹式呼吸だと、腹も胸も十分使って呼吸ができているのですが、肩で息をしていると、肺の上部だけしか使えていません。風邪をひくと下痢をすることが多いのは、肺と大腸が裏表=陰陽の関係にあるからです。

耳…水性

耳は水性に属し、腎臓と膀胱が支配しています。耳鳴りがしたり、耳が遠くなるのは、腎臓の働きが衰えている証拠です。腎機能が衰えると、同時に生殖能力も衰えがちです。耳の赤いのはのぼせ性で持久力がありません。

体液と五充

眼や口、鼻、耳などは体の開口部ですが、これらの要素をもう少し深堀りすると、身体の内部へと入ってゆきます。
れはいきなり内蔵の話に入らず、内臓と関係の深い、体液から考えると覚えやすくなります。
また、その力がどのぐらいであるか、をはかることができ、これを「五充」といいます。これは、五臓の力、すなわちそれぞれの内臓が、力を発揮する時の状態を表します。

涙と肝臓の関係

眼は木性ですが、眼から出る体液、つまり涙は肝臓と関係が深く、肝臓が弱ると涙が出やすくなります。体液の中で、涙は木性なのです。
また、肝臓が力があるかどうか、外から見ただけでは分かりませんが、肝臓は「筋」と関係が深く、肝臓に力があり場合は、筋骨隆々として力があり、肝臓が弱ると筋肉疲労を訴えやすくなります。肝臓の五充は「筋」なのです。

心臓と汗

心臓と小腸は火性ですが、関係の深いのは「汗」です。心臓に関係の深いのは血脈で、心臓の五充は血管です。血液ではなく、血管の管そのものが該当します。心が乱れると欠陥が収縮して心臓の鼓動が早くなり、血圧も上昇して汗をかきます。

土性と脂肪

肌肉は土性で、脾臓と胃の影響を受けます。この場合の肌肉は、肌の表面のことではなく、皮下脂肪のことです。皮下脂肪は体や臓器を外界から守り、体温や免疫力を維持する役割をします。過剰になると糖尿病などのリスクが上がるのは、よく知られるところです。
体液では「涎」(よだれ)が該当します。

皮膚と肺

皮膚は五行の金性に属し、肺と大腸が司ります。皮膚の色つやは、健康度をはかるバロメーターとして、とても分かりやすいものですが、特に肺と深い関係があります。
酸素を十分に補給できているか、それも肺だけではなく皮膚も呼吸しています。よく冬に冷水摩擦などで皮膚を鍛えて風邪をひかないようにする、などの方法も知られていますね。
体液としては、涕(はなじる)が該当します。呼吸器系統に異常があると、鼻水が出ます。

腎と骨髄

腎臓は水性ですが、その五充は骨髄です。骨髄は骨の内部にあって、赤血球と白血球を作る働きをする造血器官です。血管そのものは火性でも、血液そのものは水性です。体液では唾(つばき)が該当します。腎臓が弱ると、よく唾を吐きます。
腎臓というと、膀胱と表裏一体なので、まず尿の状態が気になりますが、同じ水性である唾の状態も、間接的な情報になります。

人体の五行には、まだまだ、さまざまな情報が導き出されますが、今回は一番眼につく、眼・鼻・口などと内蔵の関係でした。

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