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創作のお勉強『物語の書き方について』


こんばんは みょーです。

今日は火曜日なので『創作のお勉強』の日です。

この企画が始まって、創作に関するモチベもアゲアゲでございます。モチって揚げたら美味しいですか?

で、今まで真面目に続けてきたこのテーマですが、僕が感覚的に捉えすぎているせいで思ったように皆さんに伝えられていない気がしております。もっと分かりやすく簡単で「やってみたい!」と思えるものにしたいです。



次から



『物語の書き方について』



今回の記事はフォロワーさんからのリクエストがきっかけとなっています。「構成やプロットは事前にどのあたりまで考えていますか?」という質問をもらいました。

ですから今回は構成とプロットをざっくりまとめて『物語の書き方』として書いちゃいます。


この『構成』って言葉、そもそもなんやねんって感じですが、僕も感覚的にやっているのでハッキリと「これが構成です!」とは言えないかもしれません。

なるべく分かりやすく伝わりやすい説明をしようと思い、僕がよく例え話に出すのが「プラモデル作り」です。

綺麗な物語はカッコいいガンダムです。逆に構成が上手く行ってない作品は腕と足が逆についていたり、頭がやたら大きかったり、体がカラフル過ぎて見てられなかったりと様々にぐちゃぐちゃです。



ということで、まずはちゃんとした人型になるための基本知識をまとめてみます。感覚的にならないといいな~



前置き「構成やプロットはどこまで作り込む?」



今回のコメントについて、この作品を読んでくださって感じたことなのだろうと思いましたので紹介。隙あらば宣伝。

合計で6万6千字くらいになった僕の小説です。読んで欲しいし広まって欲しいガチで書いた小説です。誤字を見つけたのにコンテスト出したから直せません(涙)


この作品は過去の描写と現在が行ったり来たりしており、尚且つ色々な場面で繋がっていたりします。構成に時間をかけまくったのです。

で、大声で言うとカッコつけているみたいになるから黙っていましたが、三話で噂話に出てくる「モデルみたいな女性の正体」の答えを作中で書いていたり「一話と十二話がシンクロしている」みたいなことをコッソリ仕込んでいたりします。


つまり、一話から十二話までの全ての話で書くことを考えてから書きました。だから僕の答えは構成もプロット作りも先に全部やるです。



「そんなの出来ね~よ!」という方、これからやった方が良い理由を説明します。

めちゃくちゃスゲー小説家いわく、構成をセンスでやってしまう人もいるそうですが、ほんとのほんとに一握りのガチ天才しか出来ないそうなので頑張ってやりましょう。

僕の経験からお伝えしますと、構成は必須だし出来るようになるとめちゃくちゃ楽しいです。ひとつの世界の神様になった気分になれます。ちなみに僕の苗字は明神です。既に神だったか……🦍


ということで、説明に入ります。



『物語の箱』と『起承転結』



『構成』と『プロット』、そのふたつに共通するのはお話を作る要素であるということです。簡単に言うとプロットはひとつひとつのパーツ構成はパーツをどの順番でくっつけるかって感じです。

そして見出しの『物語の箱』『起承転結』という言葉。僕の創作のお勉強でよく出てくる言葉です。これらは僕が信頼する本から学んだ知識です。このふたつが構成を作る核となります。


まず、『物語の箱』というのは『作品の長さ』と考えてもらって構いません。小説なら文字数、漫画なら巻数、映画なら時間って感じです。

そして『起承転結』は、物語を形作る理想的な流れをまとめて言い表したものです。箱の中身をどう詰めていくか……って感じですね。


さて、皆さん。

物語を作る練習として、今からプラモデルではなくお弁当を作ってみましょう。お弁当箱が『物語の箱』、具材は『プロット』、どうやって詰めるかが『構成』と『起承転結』です。

箱の大きさを見ずに具材を決め、思いついたままにおかずを適当に詰め、完成系も見えないままに作ったお弁当が美味しくなるでしょうか。


なるわけねーだろ!!!というのが、構成をしなきゃいけない理由です。

頭に浮かんだ面白いアイデアを、そのまま勢いに任せて『物語の箱』に詰めてはいけません。お弁当箱を開けた人の笑顔を作るための努力はしましょう。最高の唐揚げが一個入っているだけのお弁当箱は、本当のお弁当じゃありません(当たるって字が多過ぎて頭おかしくなりそう)


ということで、ふたつの要素を説明していきます。まずは『起承転結』からです。先に説明しないと『物語の箱』が説明できないからです。


これが構成だ(ドヤ顔)



『起承転結』について



大昔にまとめたことがあるのですが、今回はシンプルかつ分かりやすくをモットーに頑張ります。

まず、起承転結にはそれぞれの役割がある……というのはご存知ということで進めます。長くなるのでそれぞれの意味はググってください。


最初に皆さんに考えてもらいたいのは、「物語のゴールはどこか?」ということです。答えは『結』じゃないんです。そりゃ当然ゴールなんやけど、書き手的にはゴールじゃないんですよこれが。



実は『転』なのです。ここを勘違いしていた方はご注意を。

物語のピークって『転』です。一番盛り上がる部分で、『結』はオマケなのです。お弁当の話で行くと『転』が唐揚げで『結』は食後のお茶とかデザートなのです。


では、これからそれぞれの役割を考えてみます……が、ここでも皆さんに問題です。それぞれが持つ役割を言語化してみてください。きっとどれかひとつが曖昧になるはずです。「どの段階が一番難しいのか」が分かります。



では、思いついた方から答え合わせ。


起……主人公の紹介、状況説明、旅立ちのきっかけ(物語の始まり)

承……試練、成長、準備

転……危機、絶望、どん底

結……最終対決、解決、エピローグ

という感じです。これは『かいけつゾロリ』の原ゆたかさんが作られたプロットテンプレートを参考にさせてもらっていますが、僕が信頼している本でもほとんど同じことが書かれています。ちなみに、書いた順番も非常に大事です。

「起承転結のひとつひとつの役割の中には小さな起承転結がある」というのは僕が以前に書いた記事の内容です。それを説明していきます。これをなぞって物語を作るとかなり作りやすくなると思います。

ここで一番大事になるのが、起と承のあいだ、承と転のあいだというように役割と役割を繋ぐ部分です。意識して見てみてください。



あとついでに言っておくと、本当はもっと細かいです。僕も完璧に使いこなせていないのでこの記事では頑張れば出来る部分を拾って紹介します。


起の役割



起でやることは主人公の紹介です。ここを書くコツもついでにお伝えしておきます。というか常に意識して欲しいことです。

漫画や映画は少し違いますが、小説において主人公はほとんどの場面で『小説の世界を覗く窓』ですので、まずはどんな人物が主人公か読者に提示しましょう。世界観の説明は後でいいです。

導入は別の人物の視点から、というパターンもありますが、主人公がどのような人物か見せることを渋る理由はありません。早めに出した方が良いです。

簡単に言うと物語の中心になる人物達の自己紹介と世界観の説明です。起と承が担う使命は、転と結を盛り上げるための説明なのです。


とは言ったものの、その物語がどこに向かって進んでいくのかを見せるのであって、「ここはこんな場所でこの人はこういう人で……」と実際に説明するのではないです。あくまで画的にエピソードで見せましょう。

(例)豪快でワイルドな男の先輩を見せたいなら「男らしくて……」と書くのではなく、「男らしさを表すエピソードをなるべくシンプルに書く」こと。シンプルに書く理由は状況説明であってメインのシーンでは無いから


そして起と承を繋ぐのが旅立ちです。物語を広げる下準備です。

まず「行動に移すきっかけ」を描写、「それが出来ない理由」を提示します。この手法はピクサーもやってます。前に書いたしネットで見れるから割愛。


それから主人公が何かしら行動を始めます。ここまでが『起』になります。桃太郎で言うと鬼ヶ島へ行くと決めた頃でしょうか。



承の役割



はい、問題の部分です。

「どれかひとつが曖昧になる」「どの段階が一番難しいのか」の答えです。


試練、成長、準備……と聞いて、どんなシーンが浮かびますか?

「準備って何?」ってなりません?僕はめちゃくちゃなりました。つまりここが構成で一番練らないといけない部分です。「とりあえず書いて進めよう!」という方が立ち止まる部分がココです。


「いやいや、私が行き詰まるのはもっと終盤だよ」と思った方は甘い。物語において一番長いのは『起』で次が『承』です。実はその二つだけで物語の七割以上を占めているんです。

バランスで言うと、起40%/承30%/転20%/結10%ってイメージです。その上で一番盛り上がるのが『転』です。ゴールと言ったのが分かったでしょうか。


僕自身、この『承』について明確な答えが出ていませんが、一番悩んで最後に書くのがこの部分で、『承』が仕上がってからもう一度全体を見ていきます。

先ほどの説明で行くと、主人公が様々な謎を解決していく準備という感じでしょうか。物語に合わせた繋ぎになる部分なのですが、ここを説明するとかなり長くなるので別の記事で書くことにします。


一応、『承』と『転』を繋ぐのは準備です。ざっくり言うと「順調に物事が進んでいる」です。それが転で変わります。



転の役割



「転と言えばどんでん返し」と思うかもしれませんが、実は違います。どんでん返しが来るのは限りなく転寄りの結あたりです。このへんって曖昧なんです。だから僕は「転25%/結5%」って思っています。


転でやることは「落ちるところまで落ちる」です。その物語で一番のどん底へ到着します。というかしなきゃいけません。

理由は転の終わりに希望の光を見せるため。結を最高のオマケにするためです。承のラストで良い方向に進んで読者をウキウキさせ、転で落ちまくり、転&結で希望へ一気に進み、結で〆る。それが理想の流れです。

僕の小説において八話が承のラストだったりします。参考までに


物語のピークとか言っといて単純でしょ。だからここを思いついてウキウキして勢いで始めて『承』で苦しむのだ。



とても苦しかったのだ。

反省🐒



もっとも大事な転と結の間



さて、ここは簡単です。

主人公を魅力的に紹介し、世界観を見せてから落とすだけ叩き落とし、希望をチラッと見せたらもう楽勝。最後の仕上げに一番良いシーンを持ってくるだけです。


恋愛だろうがサスペンスだろうが、ヒューマンドラマだろうがスポーツだろうが、ここまでがしっかりと描けていれば大丈夫です。やっと好きなように書けますよ!他はずっと我慢だよ!(これが生みの苦しみで創作のやりがいだと思う)


ただ覚えておいて欲しいのが、ここが『転の終わり』なのか『結の始まり』なのか微妙だということです。原ゆたかさんは結の始まりにしているのですが、僕が学んだのは転の終わりって感じでした。

起承転結って書いてなかったから分からんのだ。



結の役割



オマケです。

ここまでで甘酸っぱいもの、辛いもの、苦いものなど、読者さんは色々なものを食べてきました。だから後味を決める最後の一品を用意します。


スッキリと締めるお茶なのか、甘いデザートなのか、めちゃくちゃなハバネロなのか、まあ作者の自由だとは思いますが、忘れちゃいけないのは読者優先ってことですね。ここが悪い=印象が悪いになるから手は抜かないように。



ということで、やっとこさ『起承転結』が終わりました。疲れたでしょう。

でも、ここからはもっと簡単ですので、なんとなくで大丈夫です。



『物語の箱』について



小説なら文字数、漫画なら巻数、映画なら時間……

これが物語の箱です。僕は作品を見まくることで感覚的に捉えていましたが、長い小説を書いたおかげでなんとなく掴むことは出来ました。その結果「5500字って意外と短いな~」って企画を始めちゃいましたが、よく考えたら5500字って長いですわ。ごめんね♡


はあ……

アラサー独身男がハートマーク打つのって辛いわ(自業自得)



ということですので、『物語の箱』は感覚的に掴むしかないと思っています。目安としては「その作品の体感時間」が大事なのかなと思います。

箱と中身のバランスが崩れているものの代表は、話数がどうみても足りないのに映像化された漫画作品が分かりやすいと思います。

何十巻にわたるコミックスを二時間くらいの映画や三十話程度のアニメに無理やり収めようとすると、当然つまんなくなります。その結果「この漫画おもしろくないんでしょ?」になるの本当クソだよ!(愚痴)



書き手としては自分が思っているよりも箱が大きいか小さいかを正確に捉えられるかどうかが重要だと思います。「正確に」というのは、長い、もしくは短いと感じる原因が大事だからです。

長い=中身が無いせいでスカスカなのか、箱に対して物語が短いのか

短い=無駄な言葉を書きまくっていないか、箱に対して物語が長すぎないか

って感じです。僕の『パン工房にバースデーケーキを』は、作り直す前は「一話あたり5000字以内、全十二話でいけるな」と感じていましたが、本気で向き合ってからは「全然足りねえよ!」「どうすんだこれ!」「タイムマシンくれ!」となりました。それはそれは困りました。


個人的に、今回の企画の制約「5500字」は、物語の中心となる人物が一人or二人くらいがピッタリかなと思っています。しっかりと書けば、なんやかんやで文字数が埋まると思います。

伝えたいことを明確に決め、構成やプロットを細かく書き、起承転結でやらなければいけないことを乗り越える。そしてキャラクターに愛を注ぐ。そうすれば5500字を短いと感じる時が来るはずです。



ここを掴むには、真面目にコツコツとたくさんの文章を書くしかないです。自ら文字数に制限をつけて書くと良い練習になると思います。

がんばれ!



最後に



想像の何倍も長くなっちゃいました。でも分かりやすくまとまったんちゃうかなと思います。ちなみにここまでで約5700字です。


そう考えると長いわ。



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