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「ポカホンタス2/イングランドへの旅立ち」感想

1998年の作品

監督:ブラッドリー・レイモンド、トム・エルリー

時間:1時間13分


1,あらすじ

自然の教えに耳を傾け新しい時代の息吹をしなやかに受け入れるポカホンタスにまたも運命的な出会いが訪れ、ジョン・スミスの死を知り、悲しみにくれるポカホンタスの前に現れたのはイギリス人貴族の青年ジョン・ロルフだった。平和の使者としてイギリスへと旅立つことになったポカホンタスは、ロンドンの上流貴族の生活にとまどいながらも、ロルフらに助けられ、国王主催の舞踏会に出席する。

引用:Wikipedia


2,感想(ネタバレ全開注意)※酷評多め

お世辞でもいいとは言えない作品であった。


恋愛模様、ジョン・スミスが生きていた、前作で相当思いをはせていたにも関わらず、30分程度でポカホンタスの浮気によって破局、けんか別れではないものの、あっさりジョン・ロルフの方に気持ちが傾いてしまった。ジョン・スミスの扱いがほんとに雑。続編の意味とは。


長いこと会っていないのであれば気持ちが傾いてしまってもしょうがないのかもしれないが、冒頭、スミスが死んだという噂をきき、コンパスを持って事実を受け止めきれないシーンを映しているので短時間での気持ちの変化はあまりにも不自然、個人的に見ても客観的に見ても受け入れられない。前作の恋愛劇がすべて破壊されてしまった。心の声に聞く?ジョン・スミスかジョン・ロルフどっちかへの気持ちは嘘だったことになるけど大丈夫そう?


それ以外でも、前作でイギリス人たちと先住民がお互いにわかりあい、ラトクリフを捕らえてきれいな終わり方であったにもかかわらず、王はラトクリフを信じるという無能さ、無理やり敵を作った感じが否めない。敵を作って敵との戦いでしかクライマックスの盛り上がりを演出できないのであればいい映画とは到底言えない。(ピクサーは2003年に映画「ファインディング・ニモ」を公開し、敵を作らないで作品を面白くすることに成功しているように思われる)


イギリス人はポカホンタスを野蛮だとか女は外交官にふさわしくないだとか、船での扱いもひどく、前作なんてなかったんじゃないかと思うようなシーンがてんこ盛りであった。


作品内の要素を深堀りするとか、そういう映画の方向性とは無縁、徹底的に前作を破壊し、物語的にきれいに終わっているつもりなのかもしれないが、胸糞エンドにしか感じられなかった。


船の帆の絵、その動きは自然できれいでよかった。

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