№170【2分で読める】日々の暮らしにクスっとエッセイ『当たったんだ』

ある雨の日、服が雨に濡れて体が冷えたので、温かい飲み物が欲しくなった。そのあたりにはお店もなく、思いついたのは自動販売機の飲み物。

ところが10月に入ったというのに、まだまだ暑い日が続いていたので、一つ目の自動販売機は「冷たい」ものばかり。仕方ないので、別の自動販売機を探したところ、同じく「冷たい」物しかなかった。ホント自分勝手だけど、年中熱いお茶は1つ2つ入れておいて欲しいな～とモヤっとしながらワタクシ、しつこ～く探し回り、3つ目で「HOT」を探し当てた。
「あった～！」
HOTの紅茶とコーヒーを買ったところ、自動販売機が妙に騒がしく光りはじめた。どうやら、全く気にも留めていなかったルーレットくじで当たったらしい。1本オマケで飲み物をゲットした。おトク～。

家に帰ってダンナに自慢したら、ダンナが大げさにこう言った。
「1万回に1回しか当たらないって聞いたよあのルーレット。当たったんだ。すごーい」

本当に１万回に１回？　2％以下という話も聞いたような・・・知らんけど。

それを聞いてワタクシ、ハタと気がついた。
ということは、ワタクシ今まで9999回ハズシ続けてたの？
ひょーっ！

9999本に対してたった1本サービス。ダンナのせいで全然お得な気がしなくなった。

ちぇっ。