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№25【2分で読める】日々の暮らしにクスっとエッセイ『なんだか、とっても尊敬』

両親が庭先と、近所に畑を借りて家庭菜園を楽しんでいる。
今年はキュウリが豊作なのか、どんどんどんどん植え続けているのか。ありがたいことに最近スーパーで買うことがない。

昨日、母から連絡があり、こう言われた。

「数日家を空けるから水やりお願い。キュウリは好きなだけ持って帰っていいからね」

好きなだけ。
すでにわが家の冷蔵庫にも、デカいのが5~6本。
もう十分好きなだけあります。

でも、今日収穫したのも放置はできない。

わが家の野菜室は大金持ちならぬ、ちょっとしたキュウリ持ちになった。


ご近所にお裾分けと、思わなくはない。
でもこの時期、家庭菜園で作るものの代表格と言えば、キュウリとトマト。

「うちも育てているの。あるから大丈夫!」
とお断りされた。

ですよね~。


数年前、母がワタクシにこう言った。
「あんたも庭先でキュウリとトマトくらい育てたら? 子供たちも、きっと喜ぶよ」


ところが事件が起こった。
そこそこ、わが家でもキュウリとトマトが賄えはじめたころ。

「キュウリとトマト要らない?」
と母から電話がかかってきた。

「いま、わが家でも出来ているから要らないよ」
と答えたものの、母が困ったようにこう言った。

「うちもたくさんあるの。お父さんと二人だから食べきれないし。あんたの家4人だから食べられるでしょ? ご近所の方もみんなキュウリがいっぱいあまってるって。どうしよう」


こうして、ワタクシは家庭菜園をしない理由を手に入れた。

うけけ。



今日はキュウリを大量に収穫した後、スーパーに寄った。

ぬか床、浅漬け、キムチの素、漬物になりそうな酢、白出し、ドレッシング、シーチキン、すりごまに、ごま油。

あとは、どんな味付けがあるかな。
今年は、とことんキュウリと向かいあう年になりそう。


味つけに文句を言わず、スイカや野菜を味わうカブトムシ。
なんだか、とっても尊敬。












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