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Chic 『C'est CHIC』

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🎧 Chic『C’est CHIC』

“あ~~~~~~~~~ふりーかあうっ”の「Le Freak」でおなじみChicの代表作。ギターNile RogersとベースBernard Edwardsのデュオバンドといっても過言ではない。作詞作曲、プロデュース、アレンジを全て2人で行っており、録音はニューヨークのPower Stationスタジオで行っている。
私の生涯再生回数トップ5に入る一枚だ。聴きまくりです。

出会い

Red Hot Chilli Peppersの『Blood Sugar Sex Magik』を買いにTower Recordへ行った時に偶然セールで安くなっていたので一緒に買った。リリースから13年後の1991年。「Le Freak」を聴いた事があるぐらいしかChicを知らなかったのになぜ買ったのか、それは1983年にリリースされたDavid Bowieのアルバム『Let’s Dance』をプロデュースしたのがNile Rogersだったから。David Bowieが当時来日した時のインタビューでなぜNile Rogersなのかと聞かれ、「戦場のメリークリスマス」の撮影で離島に長期滞在していた時にChicをずっと聴いていたからと答えていた。“あ~~~~~~~~~ふりーかあうっ”のあのバンドをDavid Bowieが離島にまで持っていって聴いてたんや、きっとイイに違いないと思った事をセールのCDを見て思い出し思わず買ってしまった。David Bowieのアルバムとしてではないが『Let’s Dance』が好きだったのもあった。

ディスコブーム

リリースされた1978年は映画「Saturday Night Fever」の影響で世は空前のディスコブーム。日本ではフィーバーという言葉が生まれた。洋楽ではThe Rolling Stonesが「Miss You」、Rod Stewartが「Da Ya Think I’m Sexy」、Kissが「I Was Made For Loving You Baby」をリリースし生粋のファンからドヒンシュクをかっていた暗黒の時代。今でいう大炎上状態。改めて聴くと「Miss You」は許せるが他の2つはそりゃ怒られるやろのレベル。日本では「ディスコお富さん」が大ヒットした。私のど田舎にもなんとディスコができた、山の中に(マジで)。数年後にはゲームセンターになった。当時小学生だった私はディスコには行けないので友達の家に集まり、「ディスコお富さん」をかけてみんなで意味不明なダンスをして盛り上がっていた。ミラーボールがないので交代で蛍光灯を入りきりする係をしながら。

NileとBernard

Chicを聴いた事がなくても、80年代半ばから後半にかけて誰もがNile RogersかBernard Edwardsがプロデュースした作品を聴いていた。残念ながらBernard Edwardsは1996年の再結成イベントで来日した際、ホテルニューオータニの部屋で病死してしまった。

Nile Rogersプロデュース
 ・David Bowie 『Let’s Dance』(1983年)
 ・INXS  『Original Sin』(1984年)
 ・Madonna 『 Like a Virgin』 (1984年)
 ・Duran Duran 『The Reflex』『The Wild Boys』 (1984年)
 ・Jeff Beck 『Flash』(1985年)
 ・Mick Jagger 『She’s The Boss』 (1985年)

Nile Rogersといえばやはりこれ。

Bernard Edwardsプロデュース
 ・Madonna 『Like a Virgin』 (1984)
 ・The Power Station 『The Power Station』 (1985)
 ・Duran Duran 『A View to a Kill』 (1985)
 ・Robert Palmer『Riptide』 (1985)

Bernard Edwardsといえばこれ。ちなみにドラムはChicのTony Thompson。

このアルバム

ジャンルでいうとやはりファンクになるのか、でもファンカデリックのようなドファンクというより踊れるポップといった感じ。元々はジャズミュージシャンというメンバー、リズミカルなNile RogersのギターとファンキーなBernard Edwardsのベースを中心に、女性コーラスとTony Thompsonのパワフルなドラムが絡む。しっかり歌い込むのではなくシンプルなリズムとコーラスの繰り返しがChicを永久再生したくなる要因だ。ステレオでBassを効かせて聴く。複雑な事はなにもないシンプルでノリノリの曲としっとり聴かすバラードが時代を超えて輝き続ける。私はあまり流行りの音楽を聴かない。それよりも時代や年月を超えて常に流行の影響を受けない作品を聴くのが心地良いから(しかも安いし)。売れたとかなんか受賞したとかどうでもいい。このアルバムはまさにそれで、これから100年後でも1000年後でもその時代の人々に聴かれ続けるのは間違いない。

どの曲好きって聴かれたらまよわず「全部」と言う。もし吸血鬼に噛まれて永遠に死ねない体になったらこのアルバムだけは定期的に買い替えて聴き続けます。


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