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『Searching』(Search/サーチ)

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2018年公開のサスペンス映画。となっていますが実は情報社会での家族愛に関して考えさせられる感動の映画です。
Netflixでも見れます。

ストーリー(ネタバレ無し)

妻を亡くした父親と一人娘、そしてSNSを通して取り巻く肉親や友人のお話。ポスターにもあるように、ある日一人娘が行方不明になり父親がSNSをヒントにその行方を追っていくと…。この映画のコピー「娘が行方不明。唯一の手がかりは24億8千万人のSNSの中にある」は映画の内容を的確に表わしています。ソーシャルの表と裏、ネットワークの光と影、メディアや一般人による偏向報道、風評被害などに心を折られながらも、それらをうまく利用して最愛の娘を探し続ける父親の姿はサスペンスやスリラーというより人間ドラマです。SNSを絡めたスリラーやサスペンスはハズレが多いイメージですが、一歩間違えると駄作になりかねないシチューエーションを、すばらしい演技とストーリー展開で見るものを没頭させ、大スターと言われる俳優を登場させない事と全編PC画面でリアルな演出を徹底する事で、まるでドキュメント映画のような見事な仕上がりになっています。

【監督】 Aneesh Chaganty

インド系アメリカ人で、ショートフィルムや商品のスポット動画などの監督を経てこの映画が長編デビュー作。去年2020年に第二作「Run」を公開、それもスリラーでHuluで公開されているそうです。見てみたい。

【主演】 John Cho as David Kim

韓国生まれの韓国系アメリカ人。バンドでヴォーカルもしており、奥様は大学の同窓生で女優や監督業もしている日系アメリカ人ケリー・ヒグチ。
John Choと言えばコメディー映画『American Pie』シリーズで、セクシーな母親の写真を見て"MILF(ミルフ)、Mama I like to Fxxk"を連呼していたのが印象に残っている。メジャーな映画のちょい役が多いイメージだが、アメリカではこの映画や『Harold & Kumar Escape from Guantanamo Bay』などで主役をしてそこそこのヒットをしている。2008年にアメリカで公開されヒットしたHarold & Kumarシリーズの『Harold & Kumar Escape from Guantanamo Bay』は、テロリストに間違えられた間抜けな二人がキューバのグアンタナモベイ収容所に送られ脱出するというブラック・コメディーで、当時見たいと思っていたが日本には来なかった(と思う)。

オススメ

しいて言えばオチにたどり着く過程にもうひとひねり欲しかったかな。
とは言え、分かっていても何度見ても最後はグッと来るイイ映画です。

余談

興行成績とかあまり気にならない派ですが、スター不在でアメリカ興行ランキングTOP10に数週間とどまる映画は絶対おもしろい気がする。





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