美術検定をオススメする3つの理由
さとなおさんが自己採点での美術検定の話をしていらっしゃったので、私も自己採点合格勢ではありますが、少し美術検定について書いてみようと思います。
私が美術検定を受けた理由
これにもさらっと書いたのだが、兎角ヨーロッパに居て美術館なるものが相当数あるのに、行かないのも勿体ないし、なんとなく行くのも勿体ない。
友人もおすすめしてたし…
「まぁやってみるかぁ。」
ぐらいの感じだった。
私はとにかく人に勧められたらやってみる性分なのだ。
この性格はほんとにうまく機能してくれていると思う。
それはそうと美術検定をオススメする理由を3つほど挙げさせていただければと思う。
美術検定をオススメする理由
1. 常識の拡大
この試験が近かった時に親と話をすることがあって、そのとき親は常識の範囲内である程度問題に解答していた。
ポール・ゴーギャンがタヒチに居て、その後アルルでゴッホと共に生活をしていたこと。
クリムトがオーストリアで活躍した人であること。
見返り美人図が菱川師宣の作であること。
一方の私は、それらの一部は中学受験の時に習ったり、中学以降の美術の授業で習ったりしていたけれど、もちろんそんなもの覚えているはずもなく。
小さいころは常識は大人になれば身に着くものだと思っていたけれど、「常識を知らない」という言葉があるように、常識も学ばなければ常識にならないということを痛感させられたわけです。
そしてその常識を知らない人が我々世代で増えているのでは?と漠然と思っています。
常識というのはもちろん変わっていくので、多くの人がそれを常識としなければそれは常識ではなくなるのですが、我々世代はとにかく情報が氾濫している世代なので、本来知っとくべき事柄が抜け落ちているのもまた事実だと思います。
またこれは特にソムリエなんかでは必携の知識だと思います。
たしかに時計や靴、スーツのブランドを頭に叩き込んで、そういった部分からできるサービスもあると思いますが、こういった遠回り的な勉強も活きてくるのがソムリエなのではないかと思います。
2. 教養の拡大
そこからさらに教養の拡大になるわけですよ。
常識としてポール・ゴーギャンがアルルに住んでたのは分かった。
でも彼はなぜ有名になったのか?
どういった時代背景のもとでそういう選択に至ったのかといったことはどちらかというと教養の範疇に入ると思います。
そして例えば、彼が有名になったのはその後のフォービズムの動向を見れば必然だったように思えたりします。
さらにおまけのように絵画史と共に、日本史世界史の大まかな時代変遷も頭に入れることになります。
ゴーギャンと共に生活をしていた、ポスト印象派であるゴッホの絵に、浮世絵が影響を与えた話は有名です。
それはつまり、ポスト印象派の画家が出てきた時期に日本が鎖国を辞め、海外に文化が流出していたということを流れで把握することができます。
これは日本に西洋画が入ってきたタイミングとも言え、それぐらいの時期から小田野直武や明治の画家である、高橋由一などが出てくることになるのです。
こういった歴史に紐づけて覚えることで、歴史的な方向性でも常識的な部分の理解が深まるかと思います。
3. 人生の解像度が上がる
これが一番重要です。
我々が生活しているのは何も学ぶためでもなければ、資格を取るためでもなく、単純に人生を楽しむことに意味があるのです。
ただその人生を楽しむにはそれ相応の努力も必要なわけで。
それに繋がる1つが、私は「絵画を学ぶこと」だと思っています。
これは別に音楽であっても、ワインであっても構わないわけです。
ただ何かを感じるときに、解像度が一段も二段も違うと人生の見晴らしが変わると思うのです。
これは20数年しか生きていないので、あくまでも私の仮説にすぎないのですが、おそらく多くの方が同意してくれるのではないかなと思います。
実際にワインでは少し見晴らしが変わりましたし、2年前とは比べようもないほどの積み上げができました。
それでも別に美術もワインも音楽も終わるわけではないです。
ただ今回の美術検定を通じて私は、それを今後も積み上げていこうと思うほどには十分な楽しみが得れたと思っています。
別に資格を取らないにしてもみなさんも学んでみてはどうでしょうか?
資格用の教本というのはほんとに良くまとまっていて、全体を俯瞰するのに便利なのでオススメですよ。
本のリンクはこちらから。
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