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【ビリヤニマンのインド留学4】英語??ムリィ

入学試験の結果やいかに...!?

地域にもよりますが、インドの大学は7月中旬に始まり、4月下旬に終わります。(5月と6月は夏休み)

大学院の入学試験は、6月中旬に行われました。

試験は二日かけて行われ、1日目は学科試験(数学や時事に関する問題)、2日目は面接が実施されます。

学科試験はどうにかなりましたが、問題は面接です。

これまでの人生で英語での面接を受けたことがなかった私。
とりあえず元気にハキハキと話せばなんとかなるだろうと思い、「こんにちは!ビリヤニマンです!カレーが好きです!」と小学生男子のような自己紹介を披露。

面接官の教授は、小さな子どもを見るようなまなざしで優しくほほえんでくださいました...。(当の本人はといえば、急に恥ずかしくなり、秒で記憶を消し去りました。)

その後は、ロヨラ大学を志望する理由や、将来着手したい研究テーマなど、様々な質問に答えていきました。

ちなみに、私がロヨラ大学を進学先に決めたのは、以下の理由があります。

まず、インド最古の大学の一つであるマドラス大学の傘下にあり、歴史を受け継ぐ大学であること。

中でも社会福祉学部は、机上の講義のみならず、実際に大学の外に出て調査を行うフィールドワークも充実していること。

ここなら、インドの社会や文化を、自分の目で確かめながらより深く知っていける!と思ったのです。

最終英語歴は「高校生」、タミル語歴は「まだ1ちゃい」

大学院では、主に2つの言語を使う機会がありました。

一つは、インド全土の共通語である英語。
もう一つは、タミルナードゥ州の公用語であるタミル語です。

①英語を使うシーン

大学院の講義は基本的に英語で行われます。

タミルナードゥ州には、大きく分けて、タミル語で科目を学ぶ小学校~高校(Tamil Medium School)と、英語で科目を学ぶ小学校~高校(English Medium School)の2種類があります。

Tamil Medium Schoolを卒業した学生の中には、英語が苦手な人もいます。

そのため、教授が英語で説明した後に、タミル語で再度説明が行なわれることもあります。

ビリヤニマンの学部時代には、1、 2年生のときに英語の授業が毎週数時間あったくらいで、英語にどっぷり浸かる機会はこれといってありませんでした。そのため、インドに留学してから、生まれて初めて本格的に英語での授業を受けました。

実は、インドに行く前の数ヶ月だけ、某大手英会話学校で会話中心のレッスンを受けたりもしました。
しかし、インドで話される英語は、講師陣が使うイギリス英語やアメリカ英語とはまた違う「インド英語」。そのため、聞く力や話す力はインドに来てから身につけるしかないということを知りました。

大学院に入学してからは、英語は授業で毎日聞きますし、授業中に発言する機会も設けられるので、だんだん慣れてきました。

 また、ビリヤニマンは読み書きのレベルも高校卒業程度でした。

読む力は、授業の板書を理解したり、論文を読んだりするときに必要です。

書く力は、論述試験を受けたり、レポートを書いたりする際に必要です。

これらの力もすべて、日々の学生生活の中で培いました。

 このように、高校生並みの英語力しかなくても、ガッツさえあれば何とかなる(こともある)!

②タミル語を使うシーン

大学の外部に赴くフィールドワークでは、タミル語を使うこともあります。

私のフィールドは主にスラム街や農村地域でした。
そこに住む人たちは、タミル語のみを使って生活をしています。

もちろん、一緒にフィールドへ調査に行く学生に通訳を頼むこともできます。

しかし、私はできる限り現地の人と直接話して情報収集を行いたかったので、タミル語を独学で学び始めました。

まず、日本から持参した『タミル語入門』(カルパナ ジョイ・袋井 由布子著)を1ヶ月で攻略。

このテキストは、シンプルで分かりやすく、また日常会話で使う基礎の文法が詰まっているので、オススメです。

その後は実践練習と題して、教授やクラスメートにタミル語で話しかけまくる!

最初の頃は、教授に対して「オマエ ゲンキ?」などと大変失礼な口の聞き方をしてしまったこともありました。

でもしょうがない!だってまだ1ちゃいレベルだもん!(開き直りベビー)

また、フィールドでは、タミル語のみを話す現地の人にも一緒に調査に同行してもらうことにしました。
そして、なるべく自分でタミル語で聞き取りを行い、分からない部分は現地の人に"タミル語で"分かりやすく説明してもらうという、「英英辞典」ならぬ「タミルタミル辞典」的なやり方を実践しました。

その結果、私のタミル語は少しずつ成長を遂げます。

しばらくすると、大学の催し物で司会を任されたり、大学外部のプログラムにゲストとして登壇する機会も出てくるようになりました。

大事なのは伝えたいと思う気持ち(懐メロ風)

インドの大学院で勉強する上で英語は必須ですし、公用語(タミルナードゥ州であればタミル語)も知っていれば便利です。

しかし、言語が完璧でなくても、伝えようという思いを持って一生懸命話しかければ、相手も理解しようと耳を傾けてくれるはずです。

まずは形からではなく、気持ち(と書いてheartと読む)から。

そんなこんなで無事に入学試験を乗り越えたビリヤニマン。

いよいよ待ちに待った大学院生活が始まります。

【Today's 表紙Photo】

ロヨラ大学の正門から見た風景。
緑が生い茂る南国風の雰囲気です。

奥に見える白い建物が校舎ですが、あれはほんの一部。

中に入ると、社会福祉学部の他に経営学部や英文学部、動物学部まで、学士・修士共に多様な学部の棟が立ち並んでいます。

カトリックの大学なので、Chtist The King Churchという立派な教会もあります。

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