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歴史・人物伝~エピソード編㉗:坂本乙女「龍馬を育て上げた仁王様と言われた女性」

幕末の風雲児・坂本龍馬は、5人きょうだいの末っ子だったそうですが、すぐ上の姉である坂本乙女は、幼い龍馬を厳しく育てたことで知られています。龍馬を紐で結び付け、鏡川で水練をさせたとのエピソードがあるほどです。

乙女は、当時としては際立った大柄な女性で「坂本の仁王様」とあだ名が付けられていたといいます。母親を亡くしていた龍馬に対し、姉という以上に母親代わりのつもりで愛情を注いでいたのでしょう。

脱藩して全国を飛び回るようになった龍馬は、たくさんの手紙を書いていますが、最も多かったのが乙女への手紙です。自分の近況ばかりでなく、様々な思いを綴っており、乙女をいかに信頼していたのかがよく分かります。

中には「これが自分の死後に残されたら恥ずかしい」と記された手紙もあったそうですが、乙女は大切に保管していました。そのお陰で、私たちは龍馬の生涯を知ることができるのです。良き理解者に恵まれた龍馬は幸せだったと思います。


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