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アメリカでは何故パワハラが起きにくいのか?

アメリカでもハラスメント的な環境の職場はありますが、日本ほど問題になることは少ないと思います。その理由をいくつか考えてみました。

苛めた部下が上司として戻ってくる可能性がある
日本でも人材の流動性を取り入れようという動きが活発になっているようです。人材が頻繁に入れ替わるアメリカの職場では、昔の部下が他社や他部署で何年か経験を積んだ後に今度は自分の上司となって元の職場に戻ってくるというケースが実際に起こります。そうなると昔自分を苛めていた人をどう処遇するかは火を見るよりも明らかですよね。優秀な部下は将来出世していく可能性が高いので、苛めるよりは可愛がって成長を見守る方が上司にとっても都合が良いのです。人材の流動性が高まると日本でもこういうケースが多く発生していくと思います。

部下がどんどん辞めてしまう
比較的転職がしやすい環境のアメリカでは、職場が嫌になるとさっさと転職先を見つけて辞めてしまう人が多いです。私の同僚でも部下からの人望が全くなく、ハラスメントに近い行動をとる人がいましたが、彼の部署からは人がどんどんいなくなっていきました。そうです、パワハラからはみんなスタコラ逃げ出すのです。そして周りの人達も嫌な職場にズルズルいるよりは、さっさと見切りをつけて新しい環境で働く人を応援します。パワハラをしたくても対象となる人がいなくなってしまうのでパワハラにならない、というのが2つ目の理由です。

パワハラ上司はクビになる
そして3つ目の理由は2つ目の理由と関連しますが、次から次へと人がやめてしまう部署のマネージャーは管理能力を疑問視されてクビになってしまうことが多いです。先程書いた人望が全くなかった同僚は、しばらくはマネージャーとしての振る舞い方などの指導を受けていましたが、残念ながら改善されず結局退職勧告を受けてしまいました。彼だけではなくハラスメント的な振る舞いをするマネージャーはいつの間にか職場から消えていくことが多かったです。

結局は人材の流動性がハラスメント防止策になる
お気づきになった方もいらっしゃると思いますが、3つの理由の共通点は人材の流動性です。転職がしやすい環境ならば嫌な職場からサッサとおさらばできるし、人をまとめることができない上司はクビにできるし、できる人材はそれなりのポジションに落ち着きます。人材の流動性と言うと会社が従業員をクビにしやすいという面が強調されがちですが、パワハラ防止策になるという面もあると思います。日本でも人材の流動性が活発になるにつれパワハラも減っていくかもしれませんね。

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