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マイカレンダー2022冬号|番外編 夢の世界をもう1つの現実として生きる方法

松村潔先生に気になることをいろいろお聞きしている連載「その話、松村先生に聞きました」。毎回、本当に多岐にわたるお話をいただくものの、誌面に掲載しきれなかったエピソードが多数……。

特に今回のテーマである「睡眠」「夢」は、今の世の中にとってとても重要なカギを握っている気がする! ……ということで、本誌では語られなかったスピンオフ記事です!

※noteにて木星が魚座に滞在する5月10日(火)23:59まで無料で公開!

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木星が魚座に入った年に人々が目覚めるもの

――2022年は、幸運の星・木星が魚座にやってきます。支配星・海王星も魚座にありますし、「魚座的なもの」がこれからますます勢いを増していきそうですね。

松村:魚座に海王星もあって、そこに木星も入っていくわけだから、言ってみれば「夢のような世界」にハマっていく感じじゃない? 皆、現実と夢を分けて考えているけど、夢のほうにリアリティを感じることが増えていく。

――先日、「人間は寝ているのが基本の状態で、そこから目覚める力のほうを進化させてきた」という研究がネットで話題になっていましたね。※1
 魚座は睡眠や無意識の世界を象徴しますし、まさに「木星in魚座」的な話だなと思いました。

※1 「なぜ生物は眠るのか?」ーむしろ睡眠の方が生命体にとってのデフォルト状態であるではないか
https://togetter.com/li/1799018

松村:私はどちらかというと、寝て夢を見ている時のほうが本来の自分で、目覚めている時の方が寝ている。意識が。

――そもそも睡眠中というのは、思考と感情と身体から解放された状態ということですが、その「意識だけ」の状態が「夢」ということなんですよね?

松村:そう。身体に囚われている時って、視野が狭いんですよ。自分の背中すら見ることができない。でも寝ている時、夢の中にいる時って、思った場所に一瞬で行けるでしょ。木星・海王星が魚座にある時期は、そういう感覚が世の中的にも強調されるようになる。

――皆がそういう経験をし始めるということですか? 予知夢とか、夢で見たことが現実になるとか……。

松村:夢を見ている状態そのものがすでに「本当」なので、「夢で見たことが現実世界で形になる」ということに期待しなくなる。夢の中で体験していることは、それ自体で、すでに完了・完成しているということだから。目覚めた後に、制限の多い物質世界で「わざわざ形にする意味があるの?」みたいな感じになる。

家に居ながらにして大事な人に出会う方法

松村:誰しも「社会の中で認められたい」という欲求、つまりマズローが言うところの「社会承認欲求」とか「社会所属欲求」を満たさないと生きていけないんですよ。でも夢の世界にリアリティが出てくると、夢の世界にも社会があるということがだんだんわかってくる。そうして夢の世界で誰かに認められる経験をすると、たとえ目覚めた後の現実世界では孤独だったとしても、寂しさを感じなくなる。

――えっ! 夢って自分1人の脳内の世界なんだと思っていたのですが、違うんですか? ちゃんと他者の存在、社会がある……?

松村:そう。例えば夢の中でいつも会う家族とかが居たりするよ。そこで毎日楽しく過ごしていると、朝起きたら「友達が1人もいない」という人でも、それほど傷つかなくなる。

――それって夢の中で会っている相手もこちら側を認識しているんですか?

松村:当然そうだよ。お互いにわかっていて、ちゃんとコミュニケーションが成り立ってる。会話の内容も覚えているし、年がら年中夢に出てくる人もいる。そういう交流が増えると、物質世界で知り合いがいてもいなくてもあまり関係なくなる。最近、若者が「何もかもうまくいかないから事件を起こした」「死刑になりたい」みたいな、投げやりな事件が多いでしょ。あれって末期症状なんですよ。夢の中で誰かと交流していれば、どんなに現実が孤独だったとしても、ああいうことは絶対に考えないと思うよ。

――夢の中でそんな体験ができるとは……。そう考えると、夢を夢としか思っていない我々は、この分野の開拓はまだまだなのかもしれませんね。

松村:ほとんどの人が未開拓じゃない? でも、2022年の木星・海王星が魚座にある時っていうのは、そういう部分が強調されていくと思うよ。

夢の中で、どのように「魂の血縁」に出会うのか?

――ちなみに先生が今おっしゃった、夢の中で出会う「家族」って、現実世界の血縁関係にある家族ではないんですよね。

松村:血縁は関係ないね。いうなれば「宇宙的血縁」みたいな感じ。

――それは現実世界では顔を合わせたことのない人の場合もあるんですか?

松村:当然あるよ。むしろ地上では一回も会ったことのない人の方が多いと思う。

――家族や友達、同僚など、普段からよく知っている人が夢に出てくることは多いのですが、それとはまた違う人なのでしょうか?

松村:それは初期段階だよね。慣れてくると、そういう顔見知りとは別の相手だってわかってくる。それに知人が出てくる場合でも、単にそのイメージを借りているだけで、本当にその人とは限らない。現実世界で「この人はよくしゃべるな」という知人の記憶が残っていると、夢の中でよくしゃべる人と出会った時に、その知人の姿を借りて出てくることもあるよ。

充実した「夢生活」を送るためには

――もはや時間も場所も問わない「もう1つの世界」を生きるようなイメージですね。では、そうした夢の世界をより充実させるにはどうしたらいいですか?

松村:……寝てればいいんじゃない?

――(笑)。寝て、よく夢を見る?

松村:短時間睡眠じゃなくて、もうちょっと長い時間寝ればいいと思う。

――夢の中で誰かに「会った」と思えるくらいの印象的な体験をしたことがないのですが、より深い夢を見るにはどうしたらいいですか?

松村:場数を踏む。

――……寝るしかないってことですね(笑)。

松村:うん。だって頻繁に見ていれば「この人、前に会った人だな」とか、わかってくるよ。私は30年前に夢で会った人と久しぶりに会っても「同じ人だ」ってわかる。

――うーん、それくらい「人に会った」という感覚を夢の中で味わったことがない人は、眠りが浅いんでしょうか……。

松村:それは夢にあまり真剣に取り組んでいないから。まじめにやれば、夢もまじめに答えてくれるようになる

――「何となく」ではなく、夢を見ることにもっと意識を向ける必要があるんですね。場数を踏む際の、よい練習方法はありますか?

松村:記録をとる。つまり夢日記だね。ちゃんと記録を残していると、だんだん夢の内容に連続性が出始めてくる。前の日の続きの夢を翌日に見たりね。そうすると「夢が答えてくる」ってどういうことか、わかると思うよ。
最初のうちは難しく考えないで、「こんなことをしていた」とかそのまま簡単にメモすればいい。寝起きでメモするのが面倒なら、スマホで音声録音にしてもいいしね。もっとディープにやるなら、その内容を自分で解釈してみたりするといいけど、最初のうちはそこまでしなくてもいい。

――そのうちに地球の反対側にいるような大事な人と、夢の中で出会えたりするかもしれないわけですね。家の中に居ながらにして人とコミュニケーションが取れる方法として、メッセージやオンライン通話以外に「夢」という手段があるとは……すごい時代ですね!?

もっと睡眠を大事にすると、世界が平和になるかもしれない

松村:夢を見ている時って、基本的にストレスがないじゃないですか。ある意味、究極のリラックス状態。それがないから追い詰められていく。そういう体験が増えていけば、自ずと地上における殺人事件みたいなものは減ると思うよ。煽り運転とかそういう衝動的な事件って、結局ストレスでしょ。

――確かに。精神的に追い込まれている人は、もしかしたらちゃんと眠れていないのかもしれませんね……。

松村:やっぱりそうだと思うよ。それと、内面の自己対話に伴うストレス。「あいつが許せない」とか、毎日ずっと寝る前に考えて、その思考にしがみついているから眠れないわけでしょ。やっぱり、まじめに睡眠に取り組んだ方がいいと思うけど。今の地球社会ってとにかくすごいストレス社会。ちょっとしたことで命を断ったり、他人を攻撃するのって、やっぱり異常だから。

――そうですね。「寝る」ということを、私たちはもっと大事にしたほうがいいですね。

松村:私は睡眠時間9時間で、1日4回くらい夢を見るんですよ。夢を見て起きて、また眠って夢を見て……っていうのを繰り返す。だから結構、忙しいんですよ。地球上で会ったことがない人たちと話をしたり、交流したりでにぎやか。むしろ起きてからのほうが単調な暮らしだよね、ルーティンというか。しかも、夢の中では何やってもお金がかからない。現実で「海外に行きたい」という欲を満たそうとすれば、それだけで結構な額になるでしょ。

――そう考えると、夢は究極の「物質からの解放」ですね。世の中的にまだまだ外出がはばかれるご時世、家にいながらにして大事な人と出会ったり、コミュニケーションをとることができる。しかも、物理的な濃厚接触の心配も、時間・空間的制約も、費用負担もなく、ストレスも解消される……。2022年は「睡眠」が幸福のカギを握っているかもしれませんね! 

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PROFILE

【お話】松村潔
まつむらきよし●魚座。1953 年生まれ。占星術、タロットなど神秘主義分野の研究を行う。最新刊『合本タロットリーディング -78枚のタロットの世界に入り、魂を自由にさせる奇蹟-』(説話社)が発売中!
http//www.tora.ne.jp/

文/マイカレンダー編集部・山田


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