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#243 「実踏」は教育業界の専門用語

2022.12.26.
初任の4月1日。
配布された「年度当初の予定」プリントに、『4月3日は会議などを設定せず実踏日とします。この日に必ず行ってください。』と書いてあった。

新しい仕事。分からないことは色々あるはずとは思いつつ、予定表にすら分からない言葉があることにびっくりして、とりあえずググった。

実踏…?
なんて読むの?
じっ…とう…???

辞書には出ていなかった。


後に聞くと、どうやらそれは「実地踏査(じっちとうさ)」の略で「実踏(じっとう)」と読むのだという。下見のことだそうだ。


教員業界の専門用語!

予定表に略語使われたら分からん!


と思った翌年には「明日の実踏って…」と使いこなしているのだから、慣れとは恐ろしいものである。




さてこの実踏、子供たちのお出かけがある場合必ず事前に行く下見である。

引率皆で行ければよいに越したことはないのだが、日程を合わせたり行ける人数が決められていたりなどの事情で、最悪1人でも行ったらその情報を引率者で共有することになる。

確認事項は色々とある。

◆駐車場
◆受付の場所
◆集合場所
◆待機スペース
◆トイレの場所や規模
◆グループ活動が可能か、全員で回るのか
◆見学にどのくらい時間がかかりそうか
◆ワークシートなどが必要か
◆持ち物をどうするか
◆行く日の混雑状況
◆当日どんな引率者の配置がよいのか
◆お弁当を食べる場所

などなど。他にも、子供たちの実態に合わせて。




★東京ビックサイト「エコプロ」の実踏報告

12月の上旬に東京ビックサイトで「エコプロ」というイベントがあった。エコプロダクツ展というだけあって、環境についてを扱った展示会である。
残念ながら私は体調不良でぶっ倒れていたので行けなかったが、そのイベントを教えてくれたM先生が実踏報告を送ってくださった。

M先生の報告はこちら↓

◆会場の様子◆
・小学生向けのブースがとっても多い。どこも凝っていて、ブース作り選手権とかやったら良いと思うくらい。3日間で壊してしまうなんてもったいない!土日も開催してほしい。
・とにかくすごい数のブースなので、理想は小学校の引率で行くとか子供同士のグループ行動とかよりも、親子で会話しながら、好きなブースを選んで回ることだと思う。


◆いろいろもらえるお土産(全て無料)◆
学びかはともかく、お土産をもらえるのは単純に嬉しい♪

横浜市作のSDGsクリアファイルと、洗濯表示一覧クリアファイル、宮沢賢治の山猫手拭いがお気に入り。
あとは、メモ系やシールもたくさん。
お尻拭きは普段使っているメーカーだったので、これくれるなんて太っ腹!と思いながらありがたくいただいた。エコバッグもどこかのブースで配っていたのをそのまま利用。

リーフレットは、大量の冊子の中から小学生に使えそうなものを厳選したもの。どれも専門家の方が考えて書いているだけあって、情報が詳しくて新しいし、わかりやすい!
…ただ、エコプロと言いながらブースの華やかさや紙の量の多さに、エコとは?とふっと考える時もあった。


◆見学の仕方◆
小学生、みんなブースの回る順の計画書を作ったり、メモを取ったりしながらすごく頑張ってる。(私も授業で一応そう指導したが…)
だけれど、広すぎ、混みすぎ、ブースの大人の勧誘の圧がすごすぎて、計画通りに回るのはとっても難しい。メモは、真剣に聞いて取ったらすごく勉強になる反面、じっくり書いていたらブースの数は全然回れない。どちらを優先して指導するか難しい。


◆「エコプロ」の授業での扱い方◆
エコプロで学ぶ、というよりも、エコプロは種まき(またはまとめ?)として利用するのが良さそう。
エコプロは毎年12月開催なので、3学期の総合の単元の導入的に2学期末にエコプロに行き、冬休みに自分で調べたいことを決め、3学期にそれぞれが決めたSDGsについて何か調べて行動する(曖昧)みたいな感じが良い気がした。



◆注意事項◆
あと、暑いしお土産重いしなので、バスに荷物も上着も置いて身軽で出発すること。迷子になった時の集合場所を決めること。が、必須!!前の学校でも迷子になった子がいたが、今日も小学生が「せんせー、◯◯くんがいません」とかやっていた。

ありがとうございますM先生!
(送られてきた写真のほとんどが子供後ろ向きという、なんと学校HPとかに上げやすい撮り方なんでしょうか!)




★私もいろいろ行ったなあ…

2年目に初めて宿泊引率があったときには、心配すぎて多分勝手に3回くらい伊豆に行ったような気がする。

子供たちが宿舎からお家に葉書を書いて出すときに、自分も家族に出してみた…のだが、焦りすぎていてダイイングメッセージみたいになった↓

実踏ではなく本当に行ったところですごく楽しかったのは、東京モーターショー!

長野に行く前には、当時学年を組んでいたわけではない先輩とその旦那さんを巻き込んでいる。実踏のしおり↓

古墳に寝る

国立科学博物館って、いつ行っても長時間楽しめる。

いつぞやは「学年でスキー旅行」が「学級で日帰りスキー」に急遽変更になり、先輩について行くぞー!と甘ったれていた私は急に焦ってスキー場まで行ってしまった。

全く滑らずにスキー場に行った
帰りに地元の駅で惹かれる醤油発見




★もしも…

実踏って、基本は直接見て確かめるものだが、「あ!あれを見てくるの忘れた!」のようなことは多々起きる。

それに、行ってみたら実はこうだった…とか、こういうところに注意した方がいい…とか、こんなところに事後学習に使えるワークシートがあるよとか、そういうことを実際に行った人たちでデータベースにできたらいいのに

「実踏ログ」

どうでしょうね?





#教員エッセイ
#実地踏査
#略して実踏

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