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息子の夢を笑わない

中1の息子が、先日寝る前に、突然私の元へやってきて、「最近、将来なりたいかも…って思っている仕事がある」と教えてくれた。

「ちょっと恥ずかしいんだけど…難しいからもっと頑張らないとなんだけど…」と、それでも私に伝えてくれたのがとても嬉しかった。その職業とは「裁判官」。最近時々、法律系のことをおもしろおかしく紹介しているYouTubeを見ていることがあったので、きっとその影響だと思う。
「へぇ!それはなれたらすごいね!勉強、頑張らなくちゃ!」心からそう思って、そのまま息子に伝えた。息子は「そうだね」と小さくうなづいて、寝室に上がって行った。

小さいころ、私も大きな夢を持っていた。そして、それを母に伝えた。母は、「ガンバレ!」と応援してくれて、私はとても嬉しかった。でも、ある日、私は見てしまったのである。母が「ガンバレ」と言いながら、父に目配せをしていたのを。「ほら、言ってる」「かわいいね」「まだまだ(現実が分かっていない)子供だね」「話、合わせてね」そんな感じだったと思う。悪気はなく、大それた夢を語る私のことをきっとオモシロいことを言うオモシロい娘だと思っていたのだと思う。でも、本気で応援してくれているものだと疑っていなかった私には、とてもショックで信じられない光景だった。恥ずかしくて悔しくて、時間を巻き戻したくてたまらなかった。「母に言っても、応援してくれるのは口先だけで、どうせ裏では笑われる」もう何も言うものか。そんなふうに、一瞬で気持ちが変わったのをはっきりと覚えている。

私は絶対に息子の夢を笑わない。なれるか、なれないかはどうでもいいし、夢が何回変わってもいい。私に伝えてくれる限り、私は全力で息子の夢を応援する。それだけは決めている。


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