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誤嚥性肺炎になってしまった義母のこと

一昨日、義母が誤嚥性肺炎になり、二週間ほど入院することが決まったと義姉から連絡があった。義母は施設に入っている。

義父が7年ほど前に突然亡くなる少し前から、義母には認知症の気配があった。義父の死後、一人暮らしになってしまうのが心配で、それまで頑なに拒まれていた認知症病院での診断を受けたところ、認知症の初期段階だった。義母の強い希望があり、義姉夫婦が車で20分くらいのところに住んでいたのもあって、サポートを受けながら一人暮らしを続けていたけれど、4年ほど前にそれも限界になった。施設に入居できたのはコロナが流行する直前の12月だった。

コロナ禍前に施設に入れたのは、ファインプレーであったようにも感じるけれど、私たちは関東に、義母は東海圏にいるので、その距離はますます広がった。行動制限が解除されるタイミングで会いに行くようにはしていたけれど、行ってもアクリル板に阻まれていて、近くても遠かった。その間、元々細かった義母はどんどん痩せて、言葉もおぼつかなくなり、歩くどころか立ったり座ったりすることも介助が必要になった。ここ数年は車いす。うなずくことはあるけれど、声はほとんど聞けなくなった。

その義母が誤嚥性肺炎になった。自分の力で動くことも、誰かと会話を楽しむことももう難しくなっている。胃ろうの話も出ているのだけど、その上、味わう楽しみも失ったら、お義母さんはこれから先、何でどんな時に幸せを感じるのだろう。とはいえ、胃ろうにしなければ、誤嚥性肺炎を繰り返してしまうのかもしれない。義母のことなので、基本的には私は夫の話を聞き、決断を見守るしかないのだけど、生命の維持にかかわる正解のない問いは、今までに経験したどんな難問よりも難しい。


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