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「夢を持つこと」以前の根本的条件 【諦めのメカニズム】とは? ~思春期の学生から学ぶ~

はじめに

今回は、誰もが思ったことのある「どうせ私がやっても・・・」「私、才能がないから・・・」という【諦めの心理のメカニズム】について、現段階での私の思想を書き溜めていきます。また、その克服方法についても整理します‼️
近年、インフルエンサーの登場により、「夢を語る」ことや「夢に向かって計画を立てる」ことを大切に生きている人が増えてきたように思います。私自身も、目標を立てて生活の質を上げることにハマっている張本人ではあります😼しかし、「夢を語る」ことはそんなに容易いことでしょうか?自分を変えるのは、「やればできる」という根性論で成立するものでしょか?😱

このことについて、これまでの経験から私はこう思います。

行動を起こすときに最も必要なのは、「0→プラス」(=【夢を語る】、【目標を持つ】)ではなく、「マイナス→0」(【夢を語っても良い】)という心理状態を持つことである。

今回は、この持論について、実際の体験談をもとに、理論を作って整理していきたいと思います。

🔴結論【学習性無力感を放置すると、あらゆる分野での成長停滞に陥ってしまう。3つの有力化テクニックを駆使して、無力感から脱出しよう。】

🔴構成
・行動を起こすときに必要なのは、「0→プラス」(=【夢を語る】)よりも「マイナス→0」(【夢を語っても良い】)という意識を持つことである。
・【事例】「どうせバカだから。」「私、賢くないから」という言葉は、過去の失敗体験の積み重ねである。
・このような思考、感覚を【学習性無力感】と言う。
・このように発言することで、【挑戦の義務】や【失敗への責任】から解放される。 
・しかし、これを放置すれば、「やってみる」というあらゆる成長の源泉を見失う。
・これらの発言は、【条件反射的】なものである。彼ら彼女らは、言い訳しようと思ってはいない。
・以上から学べること
①【無力分野】に気づく
②【有力化質問】を活用する
③【有力感を学習する】

・有力化テクニック(習慣化の技術) リンク集

🔴事例から  「どうせバカだから。」「私、賢くないから」  【学習性無力感】とは・・・?

公立学校には、様々な学力、様々なバックグラウンドを持った生徒がやってくる。しかし、一様に「できる生徒」50%、「できない生徒」50%というわけではありません。
私の学校では、意欲的に授業を受ける生徒は、40人中8~10人といったところです。20人程度は、【集中が続かない】生徒。導入での掴みに成功すれば、積極的に発言するが、15分ほど経つと、集中力が切れて寝てしまうのだ。または、ボーッとしたり、おしゃべりに興じたり、要するに集中が続かない。【途中リタイア組】結局、授業終わりのチャイムまで集中し続けた生徒は10人程度。20人程度は、何かしら「魔がさして」しまう。まあ、そんなもの。仕方ないでしょう。人間の集中は、長くても40分。場合によっては25分が最も良いとする説もあるくらいです。50分集中せよとは、なかなか言えません。

しかし、最大の問題が残っています。
クラスは40人。
【完走組】が10人。
【途中リタイア】が20人


おっと、残りの10人余りは何をしているのでしょうか。

【一言目から聞いていない】のです。つまり、【ノーエントリー組】である。

「そんなものじゃない?」と思ったそこのあなた!これは授業をした経験がある立場から見ると、相当な重大事です。
授業に生徒が「ノッてくる」かどうかを決めるのは、「導入」です。ここでどれだけ堅苦しくなく、生徒にとって身近な話題を持ってくるか。いかにして、「え!?なにそれ!?」という話題から、学習内容に繋げるか。この「導入」がうまくいけば、大体うまくいくのです。最初の5分で笑いと驚きを得られれば、こちらも生徒も「ノッてくる」のです。

しかし、【ノーエントリー組】の生徒は、その一言目さえ聞いていません。号令が終わると同時に、話し始めたり、寝始めたり、「トイレ!」と言って出て行ったり・・・

そして、こういう生徒たちが口を揃えていうのは、「どうせ無理。私バカだから。やってもわからんも~ん。」という言葉です。

確かに、これらの生徒の学力が極めて低いのは事実です。英語で言えば、高校3年生でも、be動詞が言えないということもよくあります。しかし、積み上げた知識が不要で学んでいける単元もあります。キーワードとなる単語を覚える学習がそうでしょう。「今からやるのは、これまでの英語力と関係ない話だよ」といくら言っても、「どうせ無理」といって、【最初の一言を聞かない】のです。導入に成功し、【完走組】と【途中リタイア組】がどれだけ「ノッてきた」としても、お構いなし。全く聞き耳を持たれません。

 このような状態は、【✴️学習性無力感】と呼ばれます。【無力感】、すなわち「私にはできない」という感覚を【学習】してしまっているのです。過去の失敗体験の蓄積から、「どうせ無理」となり、「行動への意欲が0」の状態です。

これは、動物共通の性質だそうで、よく「ノミ」の話で説明されます。

・筒状の容器にノミを入れると、ジャンプして外に出ようとする。
・ノミの上にコップを被せると、ジャンプしても外に出られない。
・しばらく放置してノミが諦めた後、コップを外しても、ノミは飛ぼうとしない。


🔴学習性無力感の【効用】 ーセルフハンディキャッピングー

いかなる心理、思考にも目的があります。アドラー心理学などでは、「所定の行動や思考には、何かしらの原因がある」とする【原因論】ではなく、「所定の行動や思考をするのは、何かの状態を得よう、達成しようとしているからだ」とする【目的論】を提唱しています。これに準拠して考えるならば、「私バカだから。どうせ無理。」ということにも、本人なりのメリットがあるはず。実は、このように発言することで、

私たちは【挑戦の義務】や【失敗への責任】から解放されます。

「やってみる」ことによって 「できた」を感じるよりも、 「やらない」と宣言することで、「やったらできた」という【可能性】を残しておくほうが、精神的に負荷がかかりません。いつでも「言い訳」の余地を作っておくことができます。

そう言えば、高校生の時、私もこんなこと言ってました。

「やべえ、昨日全然勉強してねえ」 →(勉強したらもっといい点数だったのになぁ)
「やべえ、昨日寝てしまったわ」  →(寝ずに勉強したらもっ・・・以下略

【ノーエントリー組】もまた、「やらない」宣言をすることで、自分のプライドを守っているのだと考えられます。

🔴学習性無力感【負の効用】

ただし、負の効用もあります。だいたい察しがつくと思いますが、【成長の喪失】です。「やってみる」というのは、あらゆる学習の基礎です。自転車の操作も、計算も、異性との付き合い方も、すべて「やってみる」→「わかる」という流れで知識・技術として定着して行きます。自転車の乗り方を、いくら言葉と映像で説明されたとしても、自分で「やってみた」経験なしには、消化できないでしょう。
学習性無力感に依存して、「やらない宣言」をするのであれば、いつまで経っても「できる」ようにはなりません。

🔴「学習性無力感」は反射的なものである。

とは言え、学習性無力感は無意識的な【反射的】現象だと言えるでしょう。
【ノーエントリー組】の生徒たちは、いちいち教材を吟味した上で、「私にはどうせ無理」と言う生徒はおりません。
一概には言えません。しかし、過去の失敗体験やプライドが傷ついた体験がもとになり、はなっから諦めていることが多いようです。

以上、実際の事例から学習性無力感について、そのメリット、デメリットをお話ししました。
私たちは、この思春期の心理から何を学べば良いのでしょうか?少し長くなってしまったので、今回の投稿は一旦切り上げます。次回は、私たちが取るべきアクションについて書いていきます。

🔴ここまでのまとめ

・行動を起こすときに必要なのは、「0→プラス」(=【夢を語る】)よりも「マイナス→0」(【夢を語っても良い】)という意識を持つことである。
・【事例】「どうせバカだから。」「私、賢くないから」という言葉は、過去の失敗体験の積み重ねである。
・このような思考、感覚を【学習性無力感】と言う。
・このように発言することで、【挑戦の義務】や【失敗への責任】から解放される。 
・しかし、これを放置すれば、「やってみる」というあらゆる成長の源泉を見失う。
・これらの発言は、【条件反射的】なものである。彼ら彼女らは、言い訳しようと思ってはいない。

この記事が少しでも皆さんのお役に立てたら幸いです😼最後までお読みいただきありがとうございました‼️

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