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読書⑤ アナログメモの利点 【Recall at Sight】【印象付け】【Summarizing力】 PART1

はじめに

これまでの記事で、次のような前提に基づいてお話をしてきました。

前提①読書メモには、2種類ある。
・学習中の自分の立ち位置を把握する【オフェンスメモ】
・手に入れた知識を取りこぼさないように整理する【ディフェンスメモ】

前提②【オフェンスメモはデジタルでとるべし。】が最適

前提③【デジタルメモの利点と作成時のコツ】

これまでの投稿については、こちらをご覧ください。

私は、これだけのこだわりを持って、デジタルメモを推奨しています。しかし、アナログも忘れてはいけない。今回はデジタルメモを凌駕するアナログ圧倒的な強みについて語りたいと思います。
キーワードは、【Recall at Sight】【印象付け】【Summarizing力】です。

それではいってみましょう!

ディフェンスメモの存在意義


🔴前提を確認します。

【オフェンスメモはデジタル、ディフェンスメモはアナログ】が最適

さて、ディフェンスメモの存在意義について捉え直してみましょう。

・オフェンス → 知識を掴み取りに行く時のメモ。知識の森に入っていくガイドマップ。

・ディフェンス → 掴み取った知識が、時の経過とともに抜け落ちないように点検し、自分の行動や価値基準に浸透させる【血肉にする】

🔴よいディフェンスメモの条件

そう考えると、次のような特徴を備えたディフェンスメモが優秀なメモと言えそうです。

・一度学んだことを再確認するためのものである
・何度も繰り返し見返すものである。したがって、見返す心理的ハードルが低くなるとよい。
・つまり、手早く、印象的に、知識を再インプットするものであると良い。
・網羅性よりも、【血肉にする】べき重要な要素に焦点を当てて作成すると良い。


さて、ディフェンスメモの存在意義や条件を確認した上で、このメモをアナログノートで作成することの意味やメリットを深掘りしていきます。

🔴実例 【手書き】ディフェンスメモ

参考として私が作成したアナログメモの写真を掲載します。(正確に言えば、純粋なアナログではなく、iPadのgoodnoteというアプリで作成した【手書き】メモです。)


皆さんはどう思われたでしょうか。「意味がわからん」というのが率直な感想だと思います(笑)。もちろん、作成者である私自身以外には、解説がなければ、全く理解はできないだろうと思います。

解説をします。
本メモは、「打ち解けの法則」という本の読書メモです。人と打ち解け、良い関係を作るコツが具体的に書いてあるものでした。学校の教師として高校生と打ち解けていくときに非常に有効だと感じるものばかりです。この手書きメモには、構造メモから特に重要だと思ったものをイラストに落とし込んで書いています。


以下、それぞれのイラストの意味です。


・左側の棒人間にモナリザ・・・私自身。モナリザのような柔らかい笑顔で相手と向き合おう。

・太い矢印と【一つずつ】・・・一度にたくさんの返答をせず、相手が内容を噛み砕くまで待とう。待つことで、相手はわからないことを質問したり、興味を持ったキーワードから話題を膨らませたりする【余地】が生まれる。

・青い小さな矢印と「たくさん」「往復」・・・テンポ良いやり取りをしよう。文を短く区切って、お互いの発言回数が増えると、会話が活気付く。良い関係性が生まれる。

・モナリザ上の「目のイラスト」と「ハート&親指&reason」 そして 「プレゼント」・・・相手への贈り物をしよう。どちらも目の表情が大事。1つ目の贈り物は、「とにかく理由は後付けで良いから、相手の良いところを断言すること」断言することで、理由や背景を説明する責任が生まれて、会話が進む。2つ目の贈り物は、目線というプレゼント。出会った瞬間にまゆをつりあげて、「ハーイ!」という印象を与えることで、「気づいてもらえた。大切にしてもらえた」というふうに感じてもらうことができる。

・下のハートと、「you/you/you オウム3匹 WHH」・・・相手に対して愛情を伝えるためには次の3つに気をつけよう。①主語を「you」にする。②オウム返しで相手の言ったことを確認する。③WHH(why? how? heart=どう感じたのか)という質問を意識する。

・右側のリラックスした男性・・・以上のテクニックや関わり方を通じて、相手にリラックスして会話に臨んでもらうことが最終到達点である。

・右上の画像・・・本音と建前は慎重に使い分けよう。特にネガティブなことは互いの関係を近づけることもある。しかし、直後にポジティブなフォローを入れなければ、逆に関係悪化にもつながる諸刃の剣だ。

いやぁ・・・長いですね。さて、次はこのイラストメモを元にして、その利点を説明していきます。キーワードは、【Recall at Sight】【印象付け】【Summarizing力】です。

🔴recall at sight 「パッと見」で思い出せる

さて、前述した手書きメモを見て見ましょう。ディフェンスメモは、何度も繰り返し読みながら、得られた知識や考え方を自分の生き様に浸透させていくものです。【=血肉化】

良いディフェンスメモの条件に「見返すハードルが下がる」というものがありました。先程のアナログメモと、それの意味を文字起こしした部分を比べてみましょう。

どちらが「見返そう」と思えるかってことです。recall at sight「見た瞬間思い出す」これが実現できるのは、「文字」ではなく「手書きのイラスト」なのです・・・

そもそも、100の知識を全て復習する必要はありません。とっかかりになる20ほどを見ていけば、連想ゲームでどんどん記憶は思い返されていきます。だから、詳細な記述よりも、きっかけとなる大事な部分だけを印象的に記録しておけば良いと考えます。

そう。これが第二の利点【Summarizing力】に繋がります。

🔴Summarize力 ~物理的・時間的拘束の効果~

これが一番わかりやすいメリットかもしれません。シンプルに書きます。手書きはめんどくさいです。手が疲れます。時間がかかります。書き込むスペースが限られています。

だから、「全部書こう」となりません。

これが いいんです。大事なことだけを意識しようとします。上手にSummarize(要約)しましょう。

シンプルですが、とても良いです。以前にも紹介した【道具によって意識を制する】一つの好例です!(記事リンクはこちら‼️)

🔴まとめ

今回はこれまでの投稿の内容を踏まえた上で、
掴み取った知識が、時の経過とともに抜け落ちないように点検し、自分の行動や価値基準に浸透させる【=血肉にする】ためのメモ、すなわちディフェンスメモには、アナログが最適という前提から話を始めました。

このようなメモの条件として、次のようなことを確認しました。

・見返す心理的ハードルが低い。
・効率よく、印象的に、知識を再インプットできる。
・網羅性よりも。重要な要素に焦点を当てたものである。


以上を踏まえて、アナログメモの実例と、そのメリットを考察してきました。
そのメリットとは、
【Recall at Sight】ぱっと見で内容が思い出せ、復習のハードルが下がる。
【Summarizing力】網羅よりも重要事項へ特化できる。
でした。

さて、今回紹介しきれなかったもう一つのアナログメモの強みがあります。むしろこれが伝えたかった1番の強みでもあります。この【印象付け】効果については、別記事でまとめたいと思っています。楽しみにしていてください。
最後までお読みいただきありがとうございました‼️

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