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施設入所に罪悪感を抱いている方へ

親の介護は子の努めという考え方は以前のブログでも書いたように介護の歴史から紐解けます。

施設入所になると子供は親に申し訳ない気持ちを抱く方も少なくありません。でも、施設に入所していても介護はしているんですよ。


介護は身体介護だけではない

まず、介護の定義です。

介護とは、日常生活に支障がある方に対し、食事、排泄、入浴、更衣などの身体的援助を行うことのほか、日常生活全般の支援を行うことです。

介護と聞くと身体介護全般をイメージされる方が多いのではないでしょうか?定義にもあるように日常生活全般を行う事も介護と言います。買い物や金銭管理、食事作り、身の回りの安否確認なども介護です。

どうしても介護というと身体介護のイメージが強く、そばに居て介護する事をイメージされる方が多いのでは?と思うのですが、決してそうではなく遠方に居ても金銭管理や安否確認などの日常生活援助は出来ます。
ですから、施設入所していても日常生活全般の介護ならされている事になると私は思っています。


施設入所に罪悪感を抱かないで

介護を他人に任せるのに消極的なのは以下の理由が多いそうです。

プロによる介護に消極的な理由に
・他家族が介護を手伝ってくれる。
・家に他者を入れたくない
・介護、看護の経験がある。

日本赤十字看護学会誌より引用

皆さんはどうでしょうか?
他人任せな介護は消極的であるとしても、介護の実際は精神的負担、身体的な負担を感じる方が約8割というデーターもあり、継続した関わりは負担を増す事が分かります。
実際介護が始まると介護の方法が分からなかったり、親の抵抗でイライラしたり思うように介護が出来なくて困惑されたこともあると思います。
介護のプロはやはり専門的な知識や実習を重ねており、いくら家族だからと言ってかなわない部分もあります。そういう時にもっと積極的に介護サービスを活用しようと思われることでしょう。


家族は心の介護に徹する

親の介護をする事の最大のメリットは、親への感謝と自分が生まれてきた喜びをもう一度かみしめる時かな、とも感じます。
出来ていた事が出来なくなっていく親をサポートする中で育ててくれた事や生んでくれたことに感謝の気持ちが強くなったり愛おしく感じたりされる方もいらっしゃるかもしれません。

そう、こういう気持ちを大切にして頂きたいと感じます。
介護のプロもお一人の方に対して、尊敬の気持ちと労いの気持ちで関わっておられると思いますが、この部分は子供だから出来る介護だと思います。
ですので心の介護に徹して頂きたいと思っています。
これは自宅に居ても施設に居ても、遠距離でも出来る介護です。


心の介護を通して心の成長を

介護される、介護する事は親が最後に私達の学びの為、成長の為にと与えてくれた時間だと思います。
自分の心と向き合って、親の心を察しながらコミュニケーションするのが家族が出来る介護だと思いませんか?


それぞれの家族によって様々な問題もあるでしょうし、お辛い状況の方、水入らずで温かな時間を過ごされている方それぞれだと思います。
介護は他人ごとではなく、誰でも経験する事です。

介護中の方も、これからの方も皆で意見を持ち寄って意見交換しませんか。
親のみとり意見交換会、お申込み受付中です。



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