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PR3.0 conference~まとめ4~

2018年11月27日に開催された PR3.0のまとめ記事。
FB: https://www.facebook.com/events/175797489875708/


メディアはこれから、読者や取材対象者といかに関係を構築し、向き合っていくべきか

ハフポスト日本版/編集長 竹下隆一郎氏
BuzzFeed Japan/創刊編集長 古田大輔氏
日本経済新聞社/編集委員 関口和一

【ショート版・ロング版】

主に竹下氏、古田氏の元朝日新聞同期によるQ&Aセッション

■なぜ朝日新聞を辞めたのか
竹下氏:紙に興味があったわけではない。ストーリーを伝えたい。紙という媒体は牢獄。グローバル化した時代。日本のメディアは狭い。村の回覧板を作ってるイメージだった。
古田氏:海外特派員だった。より多くの人に伝えたい。マレーシアやKiwiではネットメディアが盛んだった。ネットメディアに可能性を感じた。

■ネットメディアとマスメディア。新たなトレンドや特徴
インターネットは曲がり角を迎えている。
マスメディア的なルール感。トレンド感

古田氏:マスメディアは大量にモノを人に届けることができる。伝統的、立派。ネットは欧米社会に比べて出遅れた。マスとネットを対比する必要はない。雑誌系のコンテンツのキャッチアップが素晴らしい。2009年以降は変わっていない。Immersive。短尺・中尺。表現手法ではなく、コンテンツのクォリティーが変わった。どうdistributeするか。配信手法をいかにキャッチアップするか。マネタイズの方法をどうすればいいのか、みんな苦労している。

■スマートフォンやクラウド技術の広がりは、メディアにどんな変化をもたらした?
モバイルな四六時中、人についてる
<紙⇒PC>よりも、<PC⇒スマホ>への移行が圧倒的に早かった。
<スマホークラウド>この関係性もスムーズ。

ぽっと立ち上がって、日経新聞と同じ土俵で届けられる。
引っ掛かりがない。
メッセージが伝えられて企業としてはうれしい。
でもPRとして、引っ掛かりがあったほうがいいのではないか?
情報の受け取り方を考えた方がいい。パラダイムシフト。

海外マーケットからすると、日本はユニーク。
日本企業がグローバル化したとして、どうしているか。
グローバルとローカルの言い分。
ダウンタウンの浜ちゃんが顔を黒く塗ってテレビに出る(笑ってはいけない24時)黒人差別??「国境は超えたが、文化は衝突する」

■顧客と直結することによる強みは、ネットメディアにもある
古田氏:どのプラットホームを見ても、BussFeedがこの記事を書いたとわかるようにしたい。
竹下氏:滞在時間を測っている。

■PR手法でスタイルは、ネットメディア時代とどう変わった?
個人が入ってくる。
個人として、個人から湧き上がる思い。
メディアにおいても個人が大事になってくる。
ネットビジネスのPR。
メディアでのPR。

例)
【Failure】ナイキCM、マイケルジョーダン
「俺は何度も失敗した。だから俺は成功する」

data drivenではない、evidenceにする。
人間のcreativity。
自分がしたいことをする。

■メディアが読者や取材対象者を上手く引き付けるには
竹下氏:出る先をまず増やしていく。露出。
古田氏:データは嘘をつかない。本当に多くの人に刺さった時=コンテンツ
    Contents ・ Distribution ・ Engagement
竹下氏:エバークリーム×Wikipedia
何度も読まれる。戻ってくれたデータ
古田氏:ミッション&バリュー
何のためにあなたはこの仕事をしていますか?
世の中の人にポジティブなインパクトを与える。
メディアの中に、ジャーナリズムがある。誰もスクープをとらなくなれば、社会が腐る。自分がこれどうだろう?と思う情報。一緒に悩もう!「逆に!」という発想。
竹下氏:PRとメディアは上下の対立関係。今は関係ない。どうやって悩んだらいいか。プレスリリースを出す前から、相談してほしい。トランプ大統領のTalk news。良い情報をどんどん増やしていく

【感想】

朝日新聞社の同期入社であった竹下氏と古田氏だが、どちらも紙媒体よりネットメディアへの可能性を感じ退職を決意。欧米に比べ、日本はネットへの進出が遅かった。しかし、今の世の中をみれば分かるように、もはやネットが無くては生活できなくなっている。古田氏が述べられているように、ネットでいかに情報を発信していくかが重要だ。今はネットがベースで、配信方法、マネタイズの方法がみんなの頭を悩ませる問題となっている。
コンテンツの内容というところでは、「国境は越えたが、文化は衝突する」という言葉にハッとさせられた。ネットを使えば世界中の人に情報を発信できる半面、文化として、まだ越えられない壁がそこにはある。一方が良ければという考えは衝突の原因になる。上手くすり合わせていくことや、相手を慮る気持ちが重要になるだろう。
「俺は何度も失敗した。だから俺は成功する」というマイケル・ジョーダンの言葉。「俺」という言葉に、「個」の力強さを感じる。だからこそ、受け手に強いメッセージとして届くのだろう。
PRとメディアの関係性は、どちらも良い情報を発信したいという思いの元では、良い協力関係が作られるに違いない。

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