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おばあさんのエビチリで思い出した料理の心

亡きおばあさんは、若いころ 浜のマーケットに買い物に行ったお昼時に中華料理屋さんに寄り、海老のチリソースを食べるのが大好きだったそうです。

私は大学生の頃、度々金曜日の夜中にエビチリを作りました。母が仕入れてきた大量の冷凍エビを解凍して。おばあさんのために。どういうわけだったのか、いつも料理を始めるのが夜中で、母とおしゃべりしながらキッチンで過ごしているうちに翌日になっていました。

エビチリは1回分ごとに分けて冷凍し、翌日の土曜日、山の上のおばあさんの家に持っていくのです。そしていつもおばあさんは、あのころはよく浜のマーケットに買い物に行って、帰りにエビチリを食べたものだわー。嬉しいわと言うのでした。

ただそれだけのことなんですが

人の喜ぶ顔を思って料理を作るっていうことを知ったのはあのころだったのかもしれません。

テレワークで毎日家族全員の3食を作っているうちに、ちょっと家事に疲労を感じてきたところの私をあちらの世からしっかり!と亡きおばあさんが励ましてくれたのか、ふと エビチリを作っていたあの夜のことを思い出した今日でした。


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