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「です・ます調」と「だ・である調」、あなたはどちらが好きですか?

この話を記事にしようと思い立った時、軽くリサーチをしていると、「です・ます調」は“敬体”、「だ・である調」は“常体”という正式な言い方があることを知りました。
敬体も常体も、使用頻度の高い同音異義語(携帯、状態など)が多いせいであまり使われないのかもしれません。

これまでに書いた記事の文体

さて、私のnoteの記事を遡ってみると、内容によって敬体と常体を使い分けていることが分かっていただけるかと思います。
セルフブランディングのためにも文体は統一した方が良いという考え方があるのは、私もよく理解できます。
しかし、書きたい内容によって頭の中に浮かんでくる言葉の文体が変わるのです。
頭の中に浮かんできた言葉に素直に従って手を動かすと文体も変わってしまうのだから、これはどうしようもない。

そんなわけで、頭の中に浮かんでくる文体が敬体の時と常体の時の違いを考えてみることにしました。

過去の記事のタイトルと文体を表にしたものがこちら。

私は敬体の記事が多めでした。納得。

人に伝えたい事柄が明確な時に敬体、伝えたい事柄が明確なわけではないけれど、自分の考えを拾いに来てもらいたい時に常体を使っているのではないか、というのが自分なりに分析した結果です。
例えるなら、敬体はプレゼンテーション、常体は独り言、といったところでしょうか。
例外もありです。

振り返ってみれば、小学生の頃はどんな文章でも基本的には敬体を使っていましたが、小学校高学年から中学生くらいになって自分の文章表現に幅が出てきた頃、常体も使うようになったような気がします。
初めは、常体で文章を書くのは格好つけている感じがして気恥ずかしかったのですが、常体で書く方が文章を短くまとめられるので、気付けば字数制限がある時は常体で書くことが多くなりました。
反対に、書くことが思い浮かばずに字数稼ぎをしたい時はあえて敬体で書くこともあるのはここだけの話。

とはいえ、ここはnote。字数制限はありません。
今までは頭に浮かんだ敬体を常体に翻訳してから文字に起こしていたものも、敬体のままで表現することができるわけです。

今気付きましたが、敬体か常体かに関わらず、文章中に体言止めが入るのは私の癖ですね。

文章で表現する自分らしさ

そういえば、中学生の頃、当時の国語の先生が受け持っていた4クラス全160人の生徒から選ばれた数名の読書感想文を配られたことがありました。
その中に自分の文章を見つけた時は、溢れんばかりの喜びが顔に出ないよう、ポーカーフェイスを保つのに必死。
誰の作文かが推測できないように匿名で活字に起こされたものだったため、友人にも話すつもりはありませんでした。
しかし、授業後の休み時間、友人2人が私のもとへ来てこう言ったのです。
「もしかして、これって翠雨ちゃんの作文だよね…?」
自分の文章に自分らしさが表現できていたことも、それを友人が感じ取ってくれて私に伝えに来てくれたことも、この上ない幸せでした。
「そう!なんで分かったの?」と聞くと、
「だって、翠雨ちゃんっぽいもん!!」と一言。
作文の書き手を言い当てたことに対する彼女たちの誇らし気な笑みは、7年ほどたった今でも忘れられません。私もすごく嬉しかったなあ。

枠や形式にとらわれず、文章に自分らしさを追求するようになった原点とも言える出来事です。

敬体の文章が持つ柔らかく読みやすい雰囲気、常体の文章が持つストレートで無駄のない雰囲気、どちらも伝えたい内容に合わせて上手に使い分けられることが、今の私が考える理想像です。
最終的には、敬体でも常体でも「この人の文章っぽい!」と思っていただける物書きを目指したいとも思います。

私なりの正解

noteを見ていても敬体で書かれている記事も常体で書かれている記事もあり、正直、どちらが好きな人が多いのかというのは気になるところではあります。
もしかしたら、書きやすい文体と読みやすい文体は違うという方もいらっしゃるかもしれませんね。

どちらにせよ、読む人を想う気持ちさえあれば、表現の仕方に正解はありません。
できる限り難しい言葉は使わないとか、漢字・ひらがな・カタカナのバランスを考えるとか、適切に改行するとか、読んでいて心地よいリズム感を心掛けるとか、とにかく「伝えたい」という思いを真っ直ぐ文章に込めていれば、それが私なりの正解なのだと思います。

noteの投稿を始めるまでは、更に言うと、この記事を書き始めてからもなお、文体は統一した方が良いのではないかと思っていましたが、頭の中に浮かんできた言葉をそのまま表現することが私なりのセルフブランディングなのではないかという結論でやっと自分を納得させることができそうです。

まだまだnoteの投稿を始めて4か月程の若輩者。
これからも、私なりに研鑽を積んでいきたいものです。

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