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自分のポートフォリオを考える

store.jpをはじめとしてTravel NowやCash、話題を巻き起こすようなサービスを世の中に送り続けている連続起業家の光本勇介さんが、「事業はタイミングが全て」と言っていたが、これは事業に限らず、個人のマネタイズに関しても大きく関わってくる話だなと思っている。

この光本さんの発言の裏には、全く当たらなかったCtoCのカーシェアサービス、今でいうUberのような事業の失敗にある。この事業がくるという光本さんの予測は間違いなく当たっていたのだが、本人曰く「早すぎた」のだという。

世の中のすごい人を見ていると、多くの共通して同じことを言っていることに気がつく。彼らはおしなべて「何がくるかを予測するのは簡単だけど、いつがベストなのかを予測するのは難しい」ということを発言する。

僕なんかからすると「未来に何がくるのか予測できる=覇権を握れる」みたいな間をだいぶはしょったイメージが今まであったが、トップランナーからしてみると事業の早さではなく、時代との兼ね合い(タイミング)が事業の全てらしい。

そう考えると、自分は今までいかにマネタイズにすぐに走っていたかを痛感させられる。思いついたらやって、すぐにそこから収益を生もうと焦って、結果がすぐには出ないから「向いていない」と言って、収穫の時期を待たずしてすぐにやめる。こんなことを繰り返していた。

自分で蒔いたタネを次に日に収穫する。そんな無茶なことを平気で感がていたし、やっていた。そこには「タイミング」のタの字もなかった。

個人におけるタイミングの待ち方

会社における事業もタイミングなように、個人の事業もまたタイミングである。ただ、そこには決定的な違いがあり、そこがイケてる個人事業主やフリーランスとそれ以外に分けているように感じる。

個人と会社の決定的な違いは、「“金”という加速装置があるかないか」である。

つまり、会社には金があるため、事業に大金を突っ込むことで一気に加速させシェアを奪ったり、市場を独占するくらいにまで広げることができてたが、個人にはそんなお金もなければ大金のように可塑度を確実に加速させるような触媒がないので、違う戦略が必要になるということである。

個人がとるべき戦略とは、「お金」ではなく、「時間」が鍵の戦略になる。

すなわち、いかに早い段階でポジションをとるか、もしくは市場が成熟してきてノウハウが溜まってきたタイミングで市場を一気に変えてしまうようなコミットメントを出せるかといったタイミングと時間のかけ方が重要になってくるという話である。

だから、早い段階でポジションをとる方向で考えている事業に関しては、お金にならないタイミングで無理やりマネタイズする必要なく、そこは時が来るのを待っていればいい。

逆に今なら行けるというタイミングが今あるのであれば、優先順位を一気に上げてフルコミットで既存の枠を壊してしまうくらいの勢いある新参者になればいい。

要は、自分の中での投資的なものと稼ぎ頭的なもののバランスを自分自身でとっていける人が強く、ほとんどの人が稼ぎ頭と投資のポートフォリオを自分の中に作る必要が出てくる

その道は、百姓のように今マネタイズできているもので食いぶちを得つつ、他のものに対しても地道に種を植えていき、時が来るのを待つことが重要で、個人の地の力がそのまま強く反映させられるゲームになっている。

何でもかんでも手を出していたら中途半端になってしまい、結局は自分独特のバリューを出せなくなってしまうが、絞りすぎると多様性を失い、リスクが上がってシナジーを生む可能性が少なくなってしまう。

自分に合いそうなものを探しつつ、自分の新たな可能性を探っていくことを同時にして、自分の好きなことでタネを蒔きつつ、人が価値をより感じてくれるタイミングでそれらを刈っていく。

この時代と言われて久しいが、こう考えてみるとこれからの時代において「個の力」にすごくレバレッジがかかって来るという話はすごく頷ける。

個を拡張する方向で進化を続けるシリコンバレーや中国スタートアップが世界を席巻する中、個人のマネジメントが再度肝になる時代。自立した個が求められるのは時代の流れを見ればかなり筋が通っている話である。

稼ぎ頭としての映像と投資としてのダンス。今後の僕の場合は、化ける可能性をいくつか持てるかが今後の勝負所になると思う。

多分、多すぎるという経験もすると思うのだが、まずは数打ってみるのが得策であり、いかに一つの収益に依存しない環境を作れるかが大事になる。

「10万円を手に入れられる3つ作る」このくらいの気軽なコミットメントがこれからのトレンドになりうる気がしている。一気に持っていくところと待つところ、個人の力量が試される世界は最高にワクワクする。

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1997年の日本生まれ。