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高齢犬17歳 脳梗塞発症

もうすぐ18才になるダックスの女の子が脳梗塞を患って介護の日々です。
犬の寿命は年々長くなっているとはいえ、10才過ぎたぐらいからいつか別れが来ることは覚悟していたつもりだったけど、それまで大きな病気も無く、元気に来てくれた子がいきなり痙攣を起こすとそれはもう動揺以外の何でもなかったです。
お腹を壊したとか、予防接種とか避妊手術とかそんなことでの通院はあったけど、何よりも大好きな《食べること》が出来なくなるとは…。

まあもうすでに高齢なので普段から動きはゆっくり、一日のほとんどは寝ています。毎日夕方に限り、ご飯の時間になると我が家の犬猫は私を追いかけてバタバタバタバタと賑やかになるのが日常でした。
朝、昼ご飯はたいして興味がありません。カリカリのフードだけだから。笑
夜ご飯にはカリカリ+ささみを茹でてほぐしたものに茹でた野菜などのトッピングをして与えていたのでみんな晩ご飯が大好きでした。

その日は夕方、犬たちのベッドを洗おうと新しいベッドと入れ替えて、犬たちゾーンを一新していたのですが、新しいラグ、新しいベッドを前にその子がボーゼンとしているのです。もう一人は新しいベッドやラグにスリスリしたり自分の好きな形に慣らしていたり。なぜかボーゼンとしてベッドを眺めている。
「え?!そんなにダメだった?!新しいベッド!」
それぐらいガン見しながら突っ立ってるんです。抱いてベッドに乗せても寝転ばない。やっと寝転んだと思ったけど何かおかしいなと思ってとりあえず様子を見ていました。晩ご飯の時間になるといつものように私を追いかけてくるだろうと思っていたので注意して見ながら過ごしていました。

夫と「もうすぐ18歳になるしなー」「老犬だから」「こんなに長生きしてくれたし、認知症?」とか老犬だからこんな風に老衰ってくるのかと話していました。でもこんなに急に色々なことが一気におこるの?ほんの数時間の間に?

晩ご飯の時間になり、もう一人と猫が私の後ろにつき始めるも、17歳の子はベッドでこっちを見ている。おかしい。
これはもうおかしい。

抱き上げようとしたその時、痙攣を起こし家族全員がパニック状態になる。
「病院!病院!」夫が叫び私は17歳の子を夫に任せて病院に電話してことを説明する。夜間救急に対応してくれている動物病院なのですぐに連れてきてと言われて病院に行ったのですが、私も夫も涙が隠し切れない程に動揺していて、私たちが動揺を隠せないのに対して院内は落ち着き払っていて、それが私たちをなぜか落ち着かせてくれたような気がします。痙攣をおこしたことも老犬であることも伝えている、なのに先生も受付の方もいつも通り。
他にもわんちゃんと飼い主さんが2組来たけど、その子達も痙攣おこしたようで飼い主さんは動揺していた。なぜか勝手に親近感を持ってしまう。

診察室に呼ばれて涙こらえられず夫婦で涙ながら先生に説明したけど、先生は明るくはきはきと答えてくれる。笑顔を交えながら、私たちを笑わせながら、でもきちんと説明してくれる。血液検査をしましょう、MRIも撮ってみましょうと。検査結果を待ってる時間が本当に無だった。怖くて怖くて仕方がなかった。
結果は脳梗塞ではありますよ、でもその原因は副腎皮質機能亢進症か他に原因があるのかはもっと詳しい検査をしないとわからないけど、詳しい検査をしたところで脳梗塞であるということに変わりは無いので検査は必要ないですよって教えて貰いました。それはどう治すことができるのか、治せないのか、どうすればいいのか全くわからなくてたくさん先生に聞きました。
「若い子なら手術を勧めますけど17歳っていう高齢の子に全身麻酔をかけて手術はとても酷な話で、麻酔掛けたらその麻酔から目覚めない確率のほうが高い。だから血栓ができることを予防して、痙攣を予防するお薬を飲んで行きましょう」
全身に力が入っていなくて、だらんとしている子をこれからどう看ればいいのか不安だったけど「でもこの子立てるんだよねーリハビリを頑張ってみて!運動をさせて、筋肉が無くなったら何もできなくなるから。この状態から元気になった子いますから!」先生に明るくそう言われたら希望も見えて、少し安心して。点滴してもらって帰ったんですけども。家を出て帰るまで4時間かかりました…私たちもヘトヘト、この子もヘトヘト。
帰ってベッドに横にするとそのままの状態でおしっこ漏らしてしまって、あ、そうか長時間抱いていた間我慢させてたんだ、と猛省しましたね。なんて良い子。長時間動物病院+動揺には気をつけてください。おやつの袋に触れた時、ぴくっと動いたのであげてみたら食べた!で、お腹すいてるかなーとご飯を出してみたら食べたんですよ!嬉しかったですね、この時。
自力でご飯を食べなくなったら長くないってことだけは知ってたので…。

その日私の近くにベッドを移動して注意して看ていましたけど、お薬のせいですごく寝ると思いますと言われてたのですがいびきかきながら寝ていました。トイレも自力では無理かもしれないからおしっこシートをおしりの下に敷いて、お水も私があげられるようにスタンバイしていました。
これからトイレの介助とか、最期のその時を想像したら怖くて、まだ信じられなくて不安な反面、最期まで責任を持つというその言葉の重みを改めて考えていました。ご飯、薬、運動、トイレ、通院。大変だ、と思いながらもこの子と過ごした17年を振り返ってみたり。







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