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2年間、デザイナー向けコミュニティを運営して学んだ3つのこと

こんにちは、InHouseDesigners運営&司会担当のカンジロウです。
普段は、Leveragesでデザイナーをしています。

この記事では、InHouseDesigners(以下、IHD)というコミュニティを2年間運営して学んだ、コミュニティづくり・運営で大切だと思う3つのことについてまとめています。

先に結論から言うと、

■ 無理をしない、でも止まらない
■ コミュニティ運営のスタンスを決める
■ 1人目のフォロワーを見つけ、小さく始める

です。


前提: IHDと運営団体について

デザイナーが有志で運営する、非営利団体

詳細は以前のnote記事で説明しましたが、事業会社で働くデザイナー6名が有志でIHDを運営しています。

有り難いことに、それぞれのメンバーが所属する企業様からイベントの懇親会費用や会場の支援をいただくことはありますが、基本的に業務とは切り離して趣味的に活動しています。

デザイナーにとっての成長機会を作っている

IHDは、デザイナーが抱えていそうな課題、興味がありそうなテーマを取り上げた勉強会やワークショップを不定期で開催しています。
テーマにもよりますが、登壇者や参加者を職種によって制限していません。

また、渋谷・六本木・銀座・目黒などで働くデザイナーを中心としたモーニング会やランチ会・飲み会などをクローズドで実施しています。
コミュニティメンバー同士での対話機会を増やすことで、公にすることが難しい課題の共有や解決策を探っていただけたらなと思っています。

気になる方はTwitterやFacebookグループをチェックしてくださいね!

(宣伝が長くなりましたすみません、本題です。)

1. 無理をしない、でも止まらない

2018年3月にIHDを始動させ、運営メンバーの中の決まりごととして2ヶ月に1回のペースで勉強会を実施することをルールとしていました。まずは継続させることが大切だと思っていたからです。しかし、2019年はそのルールを守ることをやめました。

先ほど説明したとおり、IHDは有志のデザイナーによる非営利団体です。
趣味に近い活動であり、それぞれのメンバーの仕事や家庭の都合もあるため、全員が運営に深くコミットすることはできませんし、強制するのもおかしな話です。

実際、僕自身も運営に割ける時間が昨年よりも体感的に少なくなったり、(今はそんなことないですが)ふとコミュニティの運営によって自分の時間や行動が制限されている感覚を覚えることもありました。

これはきっと仕方がないことです。
複数のコミュニティ運営に関わり、メルカリのEngineering Officeを務めるafroscriptさんもおっしゃっていましたが、仕事や家庭等の外的要因によって運営メンバーがコミュニティにずっと関わり続けることは難しく、"運営メンバーは入れ替わる" ことのほうがむしろ自然で健全なコミュニティだと思います。

なので、最近は運営全員がイベントの企画や準備に参加できなくてもいいようにしています。

加えて、僕の中では自分が動けない時は他の運営メンバーに任せるスタンスをとるように意識しています。コミュニティ立ち上げの言い出しっぺだからやらないと...という責任感を強く持ちすぎないように意識しています。

しかしながら、僕らの活動は世の中にとって意義のある活動であることを信じているのでなんとか継続させていきたいと思っています。このあたりは、コミュニティとしての活動を自分たちの日常的な活動の中に浸透させていくこと、運営メンバーを積極的に増やしていくことで、無理なく継続できる気がしています。

例えば、IHDですでに実施されている朝ごはんやお昼ごはんを一緒に食べる「モーニング会」と「ランチ会」、まだ未開催ですが土日に本を読んだり個人作業をする「もくもく会」などなどがこれにあたります。


2. コミュニティ運営のスタンスを決める

今年の2月頃、IHDとして大切にする価値観を5つ決めました。そのうちの1つが「ワクワクを大切にすること」というものです。
IHDの企画は運営メンバー自身がワクワクできるかどうかを大切にする、いわばワクワクドリブンなものです。

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正直なところ、コミュニティ運営の一環としてイベントを企画していると参加者の定員数を増やすことに目が向いてしまうことは多いかと思います。
そうすると「より多くの人の注目を引くために有名な人を登壇者にしよう」だったり「みんなが話題にしているデザインツールについて取り上げよう」などの話があがるかもしれません。

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一方で、コミュニティとしてのあり方(運営と参加者・参加者同士の距離を近い状態を想定)を考えたときにはある程度人数を絞ることが検討にあがります。

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明確なビジョンを掲げて、運営メンバー全員がそれに対して納得感を持てている状態を作ることは理想的かもしれないですが、IHDでは運営全員でそこに対する共通認識を持つことができていないと思っています。また、僕らが趣味的に活動していることなどもあるので現時点であえてそこを厳密に定めなくても良いかなと思っています。なので、ワクワクドリブンな企画を推奨しています。

3. 1人目のフォロワーを見つける、小さく始める

小島英揮さん著書『コミュニティマーケティング』の中で、コミュニティマネージャーがコミュニティをつくる際のtipsとして、コミュニティにおけるリーダーとそのフォロワーを据えることが挙げられています。

コミュニティづくりをサポートするとき、極めて大切なのは、フォロワーの候補者を集めるために、コミュニティマネージャーやコミュニティマーケターが手助けをして、リーダーとフォロワーの関係性を最初からつくっていくことです。
(中略)
リーダーっぽい人と、フォロワーっぽい人、自分自身は積極的に引っ張ることはできないけれど、フォローしたり、外に発信したりできる人、などを見つけて集めるようにしたのです。
(中略)
コミュニティの成長は、焚き火に置き換えて考えるとわかりやすいです。
(中略)
初めに数だけを集めようと、大きなイベントを開いてスタートをしたりして、結果、失敗するのは、種火と枯れ枝、生木の比率や、それを入れるタイミングが合っていないからです。
私はこれを「焚き火理論」と読んでいます。コミュニティマネージャーがまずすべきなのは、火力の高い種火だけでなく、よく燃えそうな枯れ枝をしっかり集めることです。つまりは、種火であるリーダーを「真似したい人たち」、すなわちフォロワーです。

ここから、何かしらコミュニティの立ち上げを考えている場合に大事なのは、一人目のフォロワーを見つけることだとわかります。また、その人を見つけるためには、周囲のフォロワーとなってくれそうな人に向けて自身の思いや考えを発信することが重要です。まずは小さなコミュニティをつくることから始めるといいのかなと思います。

また、声をかけられた人は、リスクがなければとりあえずそこに乗っかってください。リーダーを見つけたらどんどんフォローしてみることが大切です。新しい世界が見えるかもしれません。

僕自身、2017年に当時上司だったafroscriptさんとの1on1の中で「デザインツール系のコミュニティやってみたら?サポートするよ?」というお話があったことをきっかけにコミュニティに対する興味が湧いてきて、その2~3ヶ月後の2018年に現在の運営メンバーである金子さん・内藤さんにコミュニティ立ち上げの話をしたら幸運にも乗っかっていただき、現在のIHDを立ち上げるに至りました。

おわりに: IHDで新たな企画が始まっています!

IHD運営メンバーである金子さんが主導で、まさよふさん、AkemaさんとともにDESIGN FMというPodcast企画を進めていらっしゃいます。

また、2020年からはIHDもくもく会を進めていきたい気持ちもありますので、気になる方はぜひお声かけください。小さく始めます。

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渋谷近辺でWi-Fiや電源お借りできる、いい感じの会場あれば教えてください。ダメにするクッションとか床に座ったりくつろげると最高です。

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では、2020年もIHDをよろしくお願いいたします!

この記事は、InHouseDesigners Advent Calendar 2019 21日目の投稿です

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