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呪の言葉と魔法の言葉

世の中には、呪の言葉と魔法の言葉がある。私が最近聞いた呪の言葉を紹介したい。


なんで結婚しないの?

30歳を過ぎた頃からよく言われる言葉だ。この言葉は、疑問形であるが、結婚することが当たり前なのに何でよ!という攻撃性を含んでいる。長年付き合いのある親しい人ならまだしも、初対面の人や初めての飲み会、職場で歳上の人に言われる事が多い。

私はこの言葉を聞く度に、何故新聞を毎日読まないのですか?何故日本人なのに川端康成を読まないのですか?と質問したくなる。しかし質問することはない。価値観や1日の時間の使い方は人それぞれだからだ。私は人と24時間一緒にいるのが苦痛だ。親や恋人でも24時間一緒にいると息苦しくなるので、旅行は一緒に行けない。他人と一緒に住みたいと思わない。


質問をする時、相手に対して少なからずの謙虚さというものを持ち合わせる事は大切なマナーであると思う。人がその行動を取る背景には、生物学的な特性や様々な歴史がある。それを理解していないにも関わらず不躾な質問をしてくる大人達に私は疲弊する。


危ないからやめた方が良いよ!

今年のGW、私は7年ぶりにインドに行く。周囲の人にGWの予定を聞かれたため答えると、一人を除き全員に「危ないからやめた方が良いよ!」と反対された。私は自分が行ったことも見たこともないのに、よく他人に意見を言う事が出来るなと感心した。唯一反対しなかった人は、半年置きにインドを訪問している女性だ。彼女は私が訪問する予定であるラダックの本をプレゼントして下さった。「インドは色々な事件の報道もあるけれど、それ以上に素敵な活動が沢山あるのよ」と、旅が充実したものになる様、背中を押してくれた。

私は10代の頃から一人で飛行機に乗って旅をしていた。海外も何度も行ったが、一度も恐ろしい目に遭ったことはない。自分の不注意で全荷物を置き忘れたり様々なトラブルはあったが、どんな時も多くの人が助けてくれた。だからといって今度の旅が安全である保障はどこにもない。でも、私はラダックの空気を思い切り吸いたいとおもう。


「はじめに言葉があった」

新約聖書の冒頭である。全ては言葉からはじまる。その位、言葉は大切なものだと私は思う。言葉は呪いにもなり魔法にもなる。言葉を大切に使いたいと思う今日この頃だ。




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