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9月の最初の日

9月の目標とか抱負なんて書きたくないから今日したことについて書く。

遅めに起きて窓を全開にしたらベッドに潜って本を1時間ほど読んでやっと起きる。朝のコーヒーを淹れてのんびり書いたり読んだりネットをぶらぶらしたり。

あまりにも外の空気が気持ちよくって本を読み続けたかったけど外に出たかったからバッグに本を三冊詰めて着替えて図書館へ歩く。図書館で40分ほど本を読んだら今度はお気に入りの美術館に併設されたカフェへ移動する。そこのテラス席に座って今日二杯目のコーヒーと共にまた1時間ほど本を読む。

風が少し冷たくなってきたのでそのまま美術館の横の階段を登って裏にある大きな公園へ歩く。陽の当たるベンチを見つけてそこでまた30分ほど読む。鳥のさえずりと子供達の笑い声て風の音と空気に混じる花の香りと春の土の匂い。お日様がわたしの芯まで染み込んでくるのがわかる。こうして音楽も聞かずに静かに空間に佇んだのはいつぶりだろう。誰にも話しかけらることなく。誰にも話しかけることもなく。ただただひたすら静けさの中に身を任せること。いま自分が存在している空間に全力で意識を向けること。

本の紙に反射する光がわたしの目に中を温めていく。
体の芯まで届いたこの光はたぶんわたしのあらゆる感覚器官からじわじわと入り込んできたんだ、気づかないうちにわたしの心はポカポカになっていた。

少し肌寒くなった午後の帰り道は春の香りと9月の夢でいっぱいだった。

mugiho

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