上海　書き込みのある地図

私の町の図書館には、入り口にリサイクルコーナーがある。
貸し出し用だった本を自由に持って行けるコーナーだ。
表紙に「リサイクル資料　○○市立図書館」という緑のシールが貼られている。
様々な種類の本が置かれている。
料理のレシピだったり、脳科学の本だったり、車の本だったり。
私がよくもらってくるのは、「地球の歩き方」。
ガイドブックは読み物としても面白い。
韓国は、少し言葉を話せるので一人でも回れるような気がする。
でも、中国は、大きすぎて私の手には負えない、何か壮大でつかみきれない気がして、ちょっと戸惑ってしまう。
そんなことを考えていると、この頃上海の動画や話に出会うことが多いので、ウィッシュリストの内容を「中国に行きたい」ではなく、「上海に行きたい」に変えた。
そして、本棚を見ると、図書館のリサイクルコーナーでもらってきた「地球の歩き方」（’06～’07）の上海があったので、中を開いてみた。
色鮮やかな写真多めで、楽しい。
面白いのは、この本の中にはまだ、上海ディズニーランドはない。
27ページに「上海ディズニーランドを計画」という小見出しがあり、「開業は2010年もしくは2012年という見方がもっぱらだ。」と書かれている。
一番後ろには、ケースが取り付けられていて、地図が入っていた。
地図を開いてみると、赤いボールペンで書き込みが。
図書館の本に書き込みは駄目だ。
でも、私は他人の書き込みを見るのが大好き。
じっくり見てしまった。
中山東一路に赤い丸が付いている。それにつながる南京東路にも赤い丸。
そして少し離れた豫園には二重丸。
そして、人民公園の近くに、赤い丸が付いて何か書かれている。
虫眼鏡を使って見たが、解読できなかった。
そしてそこから少し離れた武寧南路と万航渡路がつながるところに小さな赤い丸。
きっとこれを付けた人は（駄目だけど）、この上海交通マップを広げながら、自分が泊まるホテルや行き先を確認したのだろう。
そう考えたら、その人のわくわく感が私にもうつって、自分でも旅に出たくなった。
ウィッシュリスト、その1。
上海に行く。
そして最後に、借りた本に書き込みしたら、駄目ですよ。