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四畳半神話大系

諸君、四畳半神話大系という物語をご存知であろうか。原作:森見登美彦先生であり、アニメ化もされている。僕は大学の時にアニメからこの四畳半に迷い込んだ。物語を簡単に言うと冴えない新入男子大学生である「私」がキャンパスライフを謳歌するべくサークルに入る。しかし、そこで出会う「小津」と言う男の影響で思い描いた大学生活を送れずに2年の月日が経つ、こんなはずではなかったと叫んだ時に時間が巻きもどるところで毎話終了する。そして、次の話の冒頭では同じように始まるのだが入るサークルが違うのだ。「私」に別のサークルに入っていた記憶がないのでパラレルワールドのようなものだと考えていい。登場人物はほとんど同じでどこの世界線でも「小津」も他のキャラもいる。他の世界線の影響も受けながら奮闘する物語である。

この物語は僕が思うに「青春群像劇」である。「私」が思い描いた花のキャンパスライフを取り戻すべく様々な方法で挑戦するが、段々と「青春」とは何か、「幸せ」とは何かを探しているように見える。「失って初めて気づく」これは僕自身の、いや、人間すべてのテーマではないだろうか。友達、恋人、夢、お金、家族、Suicaの残高。みんな失ってから物の重要さに気づく。四畳半はそれを教えてくれる。伏線が多すぎて何周もしないと気づけないものもある、だから何周もして欲しい。僕は8周しました。ちなみに四畳半というタイトルも、伏線になっている。

そして、一番僕が推したいのはアニメの「私」だ。声の担当をしている浅沼晋太郎さんから発せられる心地よすぎる長台詞である。とんでもなく早口なのに聞き漏らすことはないしキャラの感情も読み取れる。何より、耳が心地いい。僕は大学の通学の往復80分をずっとこのセリフを聞いていた。そのくらい良いのだ、もう曲にして欲しい。皆さんにも、体験してもらいたい。

今回何故こんな記事を書いたのかというと、森見先生の新作が出るからだ。もう発売しているがまだ購入できていない。早く読みたいがとりあえず四畳半をまた見てからにする。9周目突入します。

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