むらた ゆう (作家)

作家。本や映画、外国語(フランス語・英語)など、人文学・芸術から日常の気づきまでいろい…

むらた ゆう (作家)

作家。本や映画、外国語(フランス語・英語)など、人文学・芸術から日常の気づきまでいろいろ書きます。

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電子書籍から紙の本に回帰した話

私は読書が好きです。 学生のころは1冊/週ペースで本を読んでいました。 (働きだしてからは1冊/月ほどですが…) そんな私ですが、もともとミニマリスト気質なところがあり、 2年ほど前に思い切って電子書籍リーダを購入。 「これでスペースを取られずに読書を楽しめる!」 そう思っていたのですが… 最近はまた紙の本に戻っています。 今回は、2年ほど電子書籍を使うなかで 私が思ったこと・感じたことを書いてみようと思います。 電子書籍にはカラダがない紙の本と電子書籍。 中身

    • かつて読書好きだった社会人たちへ ~『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』~

      本屋を歩いていると集英社の新刊がふと目にとまりました。 タイトルは『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(三宅香帆著)。 今回はこの本の感想を書いていきたいと思います。 "ノイズ"はいらない『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』 この悩みをもつ人は少なくないはずです。 「帰宅後ダラダラとYoutubeばかり見てしまう」 「本を開く気力がなく意味もなくスマホを手に取ってしまう」 「学生の頃はあんなに読書が好きだったのにどうして…」 "元"読書好きの社会人であれば

      • "脳は身体を動かすためにできている" 私がランニングをする理由

        『スマホ脳』(アンデシュ・ハンセン、新潮社、2020年、久山葉子訳) という本を知っていますか? 新潮から出ている新書で、2020-2021年にメガヒットを飛ばした本です。 一時期、どこの本屋にいっても店頭に山積みになっていたので、 少なくとも見聞きしたことはあるのではないでしょうか? 実は、私はこの本を読むまえからランニングを習慣化していました。 しかしこの本と出会い、 「脳と運動」についての認識がガラリと変わりました。 今までよく意味を考えずになんとなく走っていたの

        • 【フランス語】"Ça va”は「いける」と同じノリ

          みなさんは「いける」という言葉を聞いたことがありますか? そんなの当たり前じゃん!と思った方、 私が言っているのは「行ける(go)」のことではありません。 そっちではなくて、方言の「いける」のことです。 主に西のほうで使われている方言で、 ・大丈夫 ・問題ない ・できる などの意味があります。 ある場所に移動することを示す「行く」とはちがい、 とても広い意味で「OK」的なニュアンスを持っています。 「行ける(go)」とはぜんぜん意味のちがう言葉なんですね。 ところで

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        電子書籍から紙の本に回帰した話

          「自分はどうせダメ人間だし好きなことしよ!」~歎異抄のロジック~

          皆さん「座右の銘」はありますか? ・継続は力なり ・石の上にも三年 ・やらない後悔よりやる後悔 ・笑う門には福来たる などなど… 「座右の銘」とまではいかなくても、 好きな言葉や、行動の指針にしている言葉があるのではないでしょうか? 私にも好きな言葉があります。 それは次のようなものです。 「いづれの行もおよびがたき身なれば、とても地獄は一定すみかぞかし」 どんな言葉やねん、と思うかもしれませんが私はいたってまじめです。 私はこの言葉を聞くととても前向きになれますし

          「自分はどうせダメ人間だし好きなことしよ!」~歎異抄のロジック~

          映画は"ながら見"でもいい

          洗い物をしながら私は最近、映画を"ながら見"するようになりました。 洗い物をしながら、掃除をしながら、PCで作業をしながら、、 ずーっと映画をたれ流しています(笑) そんな見方でストーリーが頭に入ってくるのかって? ほぼ理解していません(笑) 全体の4割くらいしか理解できていないでしょう。 視界の端にかすかに映る映像、セリフの断片、音楽が聞こえてくるだけです。 はじめは自分でも抵抗がありましたが、 今では「これはこれでいいのではないか」と思うようになりました。 手

          映画は"ながら見"でもいい

          ゆる言語学ラジオは言語の話をしないからおもしろい

          ゆる言語学ラジオを聞いていてふと思ったことを書いてみようと思います。 「させていただく」の回を観たときのことです。 「させていただく」=必要悪=田沼意次敬語の「させていただく」についての回を観ました。 「させていただく」ってなにかと叩かれがちですよね。 敬語として間違っているとか、 過剰な表現だとか、 さまざまな批判を浴びています。 でもそんな「させていただく」、 実は日本語の敬語にとってなくてはならないものなのだそうです。 現代日本語に足りていない部分を補ってくれる

          ゆる言語学ラジオは言語の話をしないからおもしろい