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対話に関連する記事

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私の記事の中から、対話に関連するものを集めました。
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記事一覧

ポテンシャルを開く鍵

 出張帰りの飛行機でぼんやりと機内プログラム(IPPONグランプリ)を見ていた。ヒコロヒーさんの会話における間の取り方が絶妙で、おもしろさとは演技力の高さでもあるよなぁ、と思った。  私は学芸会の頃より演技が苦手である。ストレートな性格なので、感情のままに喜怒哀楽を表現することに抵抗はないのだが、それを効果的に見せる演技力は圧倒的にないのである。  帰宅後、上田先生のワークショップ前の最後のプレセッションがあった。出張帰りでぼーっとしており、最後の15分しか出られなかったの

予定調和に慣れすぎた私たち

7月末に参加予定のワークショップに向けて、何度かZoomでのプレ・セッションが催されている。ファシリテーターは同志社女子大学名誉教授の上田信行先生。なんと、高知に来てくださるのだ。 プレ・セッションには台本がない。上田先生の言葉を借りれば「UNCONFERENCE」な状況の中で進んでいく。上田先生の書籍『プレイフル・ラーニング』ではこれを「脱予定調和」と呼んでいる。 プレ・セッションに参加している大人も、多くはこの状況に緊張したり戸惑ったりしていた。私たちは予定調和に慣れ

ドラムサークルで学んだこと

知人のSNS投稿を見て長らく気になっていたドラムサークル。 コロナ禍で機会そのものがなくなっていましたが、このたびようやく「ドラムサークル for ティーチャーズ」に参加することができました。 ちなみに私は、音楽に対する造詣は皆無です。 音楽は好きですが、「何が好き?」と聞かれたら困るくらいの、趣味とも言い難いレベルの「好き」です。 それでも音楽は人生にないと困るな〜という感覚はあります。 でも、太鼓系の楽器に対する親近感は持っていました。 それは小学生の頃の記憶。 ピア

組織で本音を話すことへの一考察

昨日見た、立教大学・中原先生の一連の「本音」に関するツイート。 最近、組織で対話の場を持つことが増えたのですが、中原先生に激しく同意。 触発されて、組織や学校などでの対話について、私が思う「大切なこと」について書いてみたくなりました。 組織で感じた違和感組織で2時間の対話の場をファシリテートしたあと、まさに中原先生のツイートのような「もっと本音が出たら良かった」という感想を企画者からいただいたことがあります。 私個人としては、この対話の場はあくまでもその組織のメンバーの

見るために、目を閉じる

「私は、見るために目をつぶります」 これは、画家のポール・ゴーギャンの言葉です。 目をつぶると、どうなりますか? 物理的に見ることは不可能になります。 では、視覚を使わないことで、何が見えるようになるのでしょうか。 現代、私たちは身体の中で最も目を使っていると言われています。 朝はスマホでSNSをチェックし、昼間はPCの前に座ってディスプレイを眺め、夜はテレビやYouTubeを見ます。 「百聞は一見にしかず」ということわざもあるように、目はとてもパワフルな器官です。 し

対話型映画、という街づくり

京急蒲田駅から徒歩10分圏内にあるキネマ通り商店街。すでに寂れた感じもある商店街ですが、そこに、キネマフューチャーセンターがあります。先月ここで、地方創生ビジネスを模索している友人の誘いで、映画監督のインタビューに同席しました。それが、本日の映画鑑賞のきっかけでした。 監督が手がけた『未来シャッター』という映画は、見た後に対話をします。また、地域を元気にしたいという思いから、NPO法人として登録もされています。 インタビューの際、興味をかきたてられるものの、「映画で地域興

小学生のうちから語ることの大切さ

お久しぶりの投稿です。だいぶのんびりと年末年始を過ごしてしまいましたが、なんとか稼働し始めました。本年もよろしくお願いします。 昨日、ゼミ生の修士論文の要旨と結論のチェックのお手伝いをしました。ある方の論文に、「キャリア教育は早期からの継続が重要である」という考察がありました。私も同じ思いでいたので、研究から導き出したその考察に後押しされるような力強い気持ちになりました。 今日はこれから、出身小学校でキャリア教育をするために地元に帰ります。時折、「なぜ小学生にキャリア教育

私にとって、Tグループはどんな時間だったのか

もうすぐ、8月に受講したTグループのフォローアップがあります。慌ただしい日々ではありましたが、ふと、Tグループへの参加が私にもたらした変化について考えることが増えました。せっかくの機会なので、考えをまとめてみます。 Tグループから帰ってきた翌日、早速、打ち合わせがありました。私にとってTグループでの時間は電気ショックを浴びるような体験が多く、まだ痺れは残っていて、日常生活に戻れるかどうか、とても不安に思っていました。 その打ち合わせでは、不思議な体験をしました。会話のキャ

Tグループが終わらない。

8月に受講したTグループが、私の中でなかなか終わりません。笑 前にも書いたかもしれませんが、Tグループでは私の日常で起こることが5泊6日の中に凝縮されて出てきました。つまり、私の悪いところややりがちなパターンは全部、名古屋で出し尽くしてしまいました。あらためて、ご一緒した皆様に、お詫びしたいくらいです。 …でも、感謝にしておきます。 それがあったから、日常に戻って、いろんなことに敏感になりました。自分のことも他人のことも、「あっ、これはTのときの私のあの行動」と思うわけ

雑談的対話が、ダイバーシティな組織をつくる

新型コロナウイルスは、これまでの”常識”を根本から覆すような変化を生み出していると感じます。例えば働き方の変化。私の夫も、すっかりリモートワークの毎日が定着してきています。そんな状況下において、今日はポスト・コロナ時代の変革に役立ちそうな気づきをまとめてみました。 私はIRODORI career(いろどりキャリア)という任意団体で活動しています。この団体では、従来型の家族観に縛られず、自分たちらしい家族のあり方を考え実践する大人を増やしたい、というねらいで活動しています。

仮設の映画館、プリズンサークル、オンライン対話

 今日から”仮設の映画館”で『プリズンサークル』の上映がスタートしました。仮設の映画館とは、STAY HOMEの状況で苦境にある映画館と映画コンテンツを救うための取り組みで、サイトに掲載されている好きな映画館を選んで、この企画と提携している好きな映画を見るというもの。映画はVimeoという動画サイトで見ることができて、料金は1,800円。なので自宅で複数人で見る場合は映画館へ行くよりもお得です。  『プリズンサークル』とは、島根あさひ社会復帰促進センター(刑務所)のドキュメ

お互いの「当たり前」をすり合わせる

インタビューをしているとよく「こんな話でいいんですか?」とか「大した話じゃなくてすみません」とか言われることがあります。声を大にして言いたいのは、「あなたの”当たり前”を聞きたいんです。だから気にせずお話してください。」ということ。 10年ほど前のこと。テレビの歌番組に松田聖子さんがゲストで出ていました。アイドル時代よりは当然年齢を重ねているものの、相変わらず美しい聖子ちゃんに、司会者が「きれいですね、何か特別なことやってるんですか?」と聞きます。最初、聖子ちゃんは「特に何

「感じるオープンダイアローグ」でダイアローグ

HR(Human Resource)関連の皆様(私を含めて8名)と、毎月1回、読書会をしています。 翌月の担当者がお勧め本を数冊提示し、投票で1冊を決めて、翌月、担当者が決めたテーマで語ります。 今月は私の担当。 今年4月に発売された森川すいめいさんの「感じるオープンダイアローグ」が選ばれました。 選ばれた理由の多くは「自分では選びそうにない本だから」。 読書会の良いところは、自分だけでは出会えない本を読む機会に恵まれることだなと、改めて思います。 今回はこの書籍

ストーリーを語る授業

先日、大学の授業(2年生・キャリア開発)でパンクタムを使いました。 2年生の授業・キャリア開発は、就活を見据えた授業ではあるものの、まだ本格的な就活の話はしていません。2年生の前期は「自分を知る」とか「価値観を言語化する」とか、そういうことをやっています。ワークを交えて楽しい雰囲気でやりますが、これは3年生になって、自己分析でそのまま役立ちます。 自分を知るためには、自分を構成してきたエピソードが不可欠です。そしてそれはそのまま、就活にも活用できます。だけど、採用担当時代