没作品の設定を別の小説で「リサイクル」する
創作活動を続けていると、1つの物語にするには何かが足りず、「没」にするアイディアも出て来ます。
キャラクターはできていても、ストーリーができない…
国の設定を作ったけど、そこで力尽きて、それだけで終わってしまった…
断片的なシーンは思い浮かんでも、1つの物語にするにはボリュームが足りない…
魅力的なアイテムを考えたものの、作品自体を没にしてしまって使いどころが無いetc…。
自分の場合、そんな没作品の「設定」を、他の物語にリサイクルして使うことが結構あります。
(もちろん、そのまま使うことはできないため、新しい物語に合わせて少し設定を変更することになりますが。)
せっかく作ったキャラや設定を、作品と一緒に没にしてしまうのは勿体ないですし、既にそれなりの背景を作り込んでいるキャラや設定を、新しい小説に登場させれば、それだけ物語全体に「厚み」を出すこともできます。
キャラや設定を「ほぼそのまま」使うこともありますし、「名前だけ」や「外見の設定だけ」使うこともあります。
シーンについても、(1つの物語にするには足りなくても)断片的にでも思い浮かんでいるということは、それだけ魅力的なシーンということですので、上手くリサイクルできれば新しい物語をより魅力的にできます。
自分は中学生の頃から、思いついたキャラや設定、調べたファンタジー知識などをノートに書き溜めているのですが、意外とそれが社会人になった今でも役立っていたりします。
小説を書いていると「ここで新キャラが必要だけど、どういうキャラにしよう…」「次に行く国、どういう設定にしよう」「この先のシーン、どうしよう…」と悩む場面が出てきたりするのですが、そんな時、断片的にでもアイディアがストックしてあると、大変便利に活用できます。
物書きさんの中には「中学時代の小説設定、黒歴史過ぎて直視できない!」と、アイディアノート自体を闇に葬ってしまう方もいらっしゃるかも知れませんが…(黒歴史過ぎてどうしてもムリな部分は捨てて良いと思いますが)使えそうなキャラや設定が少しでもあるなら、そこの部分だけでも保存しておけば、後々役に立つかも知れません。
一応、参考までに「没作品からのリサイクル」の実例をいくつか下に挙げておきます。
・「選帝のアリス」の主人公の名前「アリス・メープル」←名前だけ没作品の主役の1人からリサイクル。これによりタイトルが「選帝のアリス」になりました。(それ以前は「選帝の乙女」「逆さま世界の選帝姫」といったタイトル案でした。)
・「夢見の島の眠れる女神」第5章冒頭部分(手をつなぐ二人の描写)←「義理の妹は亡国の王女(タイトル未定)」の逃避行エンド(BADエンド)の手をつなぐ二人の描写からリサイクル。
・「魔法の操獣巫女エデン」の変身呪文←呪文のアイディアだけ単体で作ってあったものを利用。
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