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古代な和風ファンタジーなのに、キー・アイテムが勾玉じゃない

花咲く夜に君の名を呼ぶ」は、古代日本風の世界を舞台とした和風ファンタジー小説です。

ヒロイン・花夜(かや)は巫女であり、能力を発動する際にはアイテムを使います。

しかし、そんな物語のキーを握るアイテムは「勾玉ではありません

そのアイテムは「五鈴鏡」という、古代史好きの中でも、たぶんかなりディープな知識をお持ちの方でないと分からない、少々マニアックなアイテムとなっています。

「なぜ、そこで勾玉を使わないのか?」というと、理由のひとつは、ただ単純に「他人と同じことをやりたくない」という作者のひねくれ根性によるものです。

古代ファンタジーの異能発動アイテムと言えば、まずパッと頭に浮かぶのが「勾玉」だと思うので、とりあえず「それは避けたいな…」と。

そもそも、古代日本には勾玉以外にも神秘的で素敵なアイテムがたくさんあるのに、皆さん「勾玉」ばかり選び過ぎだと思うのです。

(そもそも古代のアクセサリー自体、勾玉だけでなく、他にも様々な「玉」があります。↓)

<関連記事(別サイト)→勾玉だけじゃない古代アクセサリー(和風ファンタジーの雑学・豆知識)

「五鈴鏡」をはじめとする「鈴鏡」なんて、出土した埴輪にもしっかり表現されていると言うのに、日本史の教科書にすら出て来ない始末ですし…。

(関東で出土した巫女型埴輪は、腰に五鈴鏡を装着しています。←ちなみに同じ「巫女」でも、関東か関西かで装備が異なります。)

<関連記事(別ブログ)→埴輪は、古代日本を知ることのできる立体資料

何となく「古代日本」というと、既存の作品によって作られた「イメージ」ばかりが大きくて、「それ以外」のものが見えて来ないような気がしています…。

ですが、古代日本は本当はもっといろいろあって、スゴいんです!←…というのを書きたくて、「花咲く夜…」では、そんなディープな古代史知識(&日本神話知識)をやたらと詰め込んでいる気がします。

(ただし、和風“ファンタジー”なので、リアルな知識にプラスして、「創作部分」も当然あります。)

…ただ、調子に乗ってマニアックにし過ぎた気がしないでもないので、ちょっと後悔していたりもします…。

「アイテムはせめて、七支刀三角縁神獣鏡レベル(←日本史の教科書に載っているレベル)に留めておくべきだった…」とか…。

ちなみに「五鈴鏡」は、丸い鏡の縁に、鈴が5個ついた、ちょっとタンバリンに似た形のアイテムです。

ただの鏡や勾玉より、魔法少女変身アイテムっぽくて、絶対おもしろいと思うのですが…。

(実際、小説内では「五鈴鏡」をタンバリンのように振らせて(&ヒロインを踊らせて)使っています。)

スマホで読みやすいモバイル版も整備中ですが、まだ途中までです…(PC版は完結しています)。



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