マキャベリの理屈は自分自身にも適用される【備忘録】

 私がマキャベリを読んで、最も感銘を受けたのは次の考えだ。
「人を痛めつける時は、強く短く」
「人を喜ばせる時は、弱く長く」

 そしてこの考えは、自分自身にも言える。
「自分を痛めつける時は、強く短く」
「自分を喜ばせる時は、弱く長く」
 人の記憶は、感覚の大小よりも、それを感じている時間の長さや頻度の方を優先する。

 自分自身を満足させるには、小さな喜びを積み重ねるのがいい。
 自分自身を憎まないようにするには、小さな痛みが長引かないようにするのがいい。

 長引く痛みを止めるために、一瞬の強い痛みを我慢するのは、優れた知恵である。

 後悔にはできるだけ早くケジメをつけたほうがいい。これは人の心をゆっくりと確実に蝕む。
 どれほど強い痛みを感じようとも、これはできるだけ迅速に片づけてしまった方がいい。

 悪い習慣も同様である。それをやめるのはとても難しく、苦しいことではあるが、素早くやめた方がいい。

 自分の健康のために、思いついたことはできるだけ早く口にした方がいい。もちろんそれで人間関係を壊してはいけないから、個人的な日記やブログに書くのは非常に優れた感情の処理方法であると思われる。

 抑圧された感情は、弱くなる代わりに長く続いてしまう。
 そしてそれは、強い憎しみを新しく産んでしまう。

 我慢強い人間は、強い憎しみを抱くことが多い。優れた人間ほど、その憎しみは自分自身を対象とする。
 そして……死んでしまうのだ。

 彼と私の過去を反面教師とすべきだ。私は憎しみより健康を愛することにする。

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