ふと「私って自己愛性パーソナリティ障害かもしれない」と思ったので自己省察


自己愛性パーソナリティ障害の疑い。


私の文章は他の人の文章よりどこか気取っていて、独りよがりな雰囲気がある。
おそらく読解力や分析力が高い人は、それを感じずにいられないと思う。
「こいつの頭は悪くないが、こいつの性格は歪んでそうだ」
その予想は、あながち間違っていない。

それとは別に「論理的で冷たい人に見えるけど、本当はすごく情熱的で優しい人」と言われたことが何度もある。
私自身はその言葉を認めることはできるけれど、どこか釈然としないものも感じる。
というのも「私はそう演じているだけなのではないか?」という疑問が付きまとってくるからだ。

おそらく私は「人に好かれやすい性格」でありながら「私なんかが」という自己卑下の精神を内に秘めているのだと思う。

それが私の尊大さを産み出しているものなのかもしれない。いつだって卑下と尊大はセットで産まれてくるものだから。

はい本題。
「自己愛性パーソナリティ障害の原因となる因子」
・生来の過度に敏感な気質
・現実に立脚しない、バランスを欠いた過度の称賛
・良い行動には過度の称賛、悪い行動には過度の批判が幼少期に加えられた
・親、家族、仲間からの過剰な甘やかし、過大評価
・並外れて優れた容姿、あるいは能力に対する大人からの称賛
・幼少期の激しい心理的虐待
・予測がつかず信頼に足らない親の養育
・親自身の自尊心を満足させるための手段として評価された
――Wikipedia『自己愛性パーソナリティ障害』より引用

大体当てはまってはいるのだ。
「この子は絶対に立派な人になる」
あの親戚の言葉が何度頭の中に響き、私にプレッシャーを与えたことだろうか。
「お前は人よりよくできるんだから、その能力をどうやって還元するのか考えなくてはならない」
父親はいつだって、私に多くのことを要求した。私はそれに応えてきた。応えてきたけれど、それ相応の報酬があったとは思えない。私は結局父にも母にも十分に愛されていなかった。小学生になってから、一度も頭を撫でてもらった覚えがない。
本当はもっと甘えん坊な性格だったのにな。


ただ「共感性の欠如」や「攻撃性」に関しては、私にはほとんど見られない。実際私は自分が自己愛の強い人間であると自覚しているが、現実生活において他者からそう思われることはほとんどないと思う。
今までずいぶん他者に道を譲ってきたし、自分の意見を押し殺してきた。もちろん皆多かれ少なかれそういうところはあるから、私だけがそうだとは思わないけれど、しかしあまりにも押し殺しすぎてきたのではないかとも思う。それこそ精神の健康を害すほどに。

私は多くの人に今まで憧れてきたし、愛してもきた。そして、幻滅してきた。

あまりにも多くの人たちが、私の身の丈に合わない賞賛を送ってきた。そのたびに、私はうんざりして、自分はまだ何の実績も成果も残せていないことと、今の能力では大したことも成し遂げられないことを自覚して、そのギャップに苦しんできた。

現実世界では、何をやっても大抵は褒められる。皆が互いに顔色を窺っていて、褒め合いたがっている。

あぁ。何度私は、自分がどうでもいいと思った他人の成果を、無理やり褒めてきたことだろうか? うんざりだ。


さて思考が迷子になってしまっているので、連れ戻そう。
私に、自己愛性パーソナリティ障害の気質がどの程度あるのかという問題を明らかにしよう。

んむぅ。

誇大性(空想または行動における)、賛美されたい欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。以下のうち5つ(またはそれ以上)によって示される。

1,自分が重要であるという誇大な感覚(例:業績や才能を誇張する、十分な業績がないにもかかわらず優れていると認められることを期待する)
2,限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている。
3,自分が “特別” であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人達(または団体)だけが理解しうる、または関係があるべきだ、と信じている。
4,過剰な賛美を求める。
5,特権意識(つまり、特別有利な取り計らい、または自分が期待すれば相手が自動的に従うことを理由もなく期待する)
6,対人関係で相手を不当に利用する(すなわち、自分自身の目的を達成するために他人を利用する)。
7,共感の欠如:他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない。
8,しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込む。
9,尊大で傲慢な行動、または態度
— アメリカ精神医学会、DSM-IV-TR 精神疾患の診断・統計マニュアル

さて当てはまってるかな? ひとつひとつ見ていこう。

1,業績や才能を誇張しているか……うーん。嘘をついてないつもりだけど、そう思わせようとしていないかと言われると、はっきりNOと答えられない。才能に関しては、ちょっと誇大妄想気味なところあると思うからなぁ。当てはまることにしておこう。

2,んー。理想的な恋愛の空想をすることはしょちゅうだけど、そうでなくてはならないとまでは思ってないし、同じように現実的な恋愛ならどうであるかというシミュレーションもずいぶんやってきたから、これは当てはまらないかな。

3,ニーチェの超人論には憧れるけど、あれは具体的な話ではなくて、ただ単に……いやいやいや。そういう話じゃないんだ。えっと。そもそも「特別」というのが何なのか私にはよくわからないし、その定義を決定できる権利を自分が持っているとは思ってないから、これは当てはまらない……と言いたいところだけど、私は自分と「普通」というものを明確に区別しているんだよね。
自分のことを「変人」とか「阿呆」とか思っている人と私は仲良くなることが多くて、楽しく会話ができる。それは「特別」というより「自分のことを普通だと思い込んでいない」だけ。
理解しうるというか、私自身がそういう性格ってだけなんだよなぁ。当てはまってないね、多分。

4,過剰な賛美は求めてないです。はい。むしろうんざりしてます。あんまり褒めないでください。調子に乗るので。
今まで何回調子に乗って失敗してきたことか……

5,これも当てはまらないなぁ。期待通りだったことより失望することの方が多かったし、それが当たり前だってことくらいは分かってる。

6,これはむしろ、真逆に行こうとしているな、私は。ウィンウィンの関係ですら、どこか避けようとしている部分がある。自分の欲求のために他者との関係を作ろうとすることに、抵抗がある。それが相手の利益もちゃんと産み出すとしても、なんか嫌な感じがする。でもきっといつか、それは改善されると思う。
これは間違いなく、私が思春期であることが原因だと思うから。もっと大人になれば、割り切って人と付き合えるようになる気がする。

7,うーん。共感性は高いと自負してるけど、周りの人間からどう見られるかは別なんだよね。私は人の考えていることを想像できているつもりだし、結構言い当てることも多いから自信あるんだけど、言い当てるのって基本誰も得しないから気づかないふりしていることが多いんだよね。特に誰それが好きとか、慰めて欲しいとか、気づいて対応していることがバレると、依存しようとしてくる子もいるから。いたから。いやー。嫌な事思い出しちゃった。

8,嫉妬はします。結構します。はい。

9,態度は尊大で傲慢でございます。恥ずかしい限りでございます。どうかご容赦くださいはっはっは。
思春期特有のそれってことにならないかな?

当てはまってる可能性があるのは、1,8,9,かな。


うーん。傾向はあるけど、はっきりとは当てはまっていない、といった感じかな。


そもそも精神障害って、現実生活に支障をきたしていることが一番の条件だから、普通に現実生活が送れている以上、どうやったって傾向どまりだよね。


明らかに口調が砕けているなぁ。いや本来私の性格ってこっちが近いから……いや、それも嘘なのかな?


とにかく、私はなんだかんだいって結構正常だし、まともな人間「らしい」。

客観的に見れば「ちょっと変わってる」だけだと思う。

いやでもさ、「ちょっと変わってる」くらいで、こんなヘンテコな文章量産できるのかな? それともそんな人間いくらでもいる?

ま、どうでもいっか!

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