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本当にHSPなの? そもそもHSPなんて「ある」の?【批判】

 私は心理学的な概念は全て疑ってかかる。
 最近HSP云々という話をよく聞くし、私が喋っていると「あなたはHSPなんですね」と言ってくる人が結構いて面白い思いをしている。
 多分私を読んでくれている人の中には、同じように思った人もいるのではないかと思う。

 そう思ってくれる分には困りゃしないし、別にいいかなぁと思うのだけど、それを私自身のアイデンティティとするには抵抗がある。

 その理由を明示しようと思う。

HSP(Highly Sensitive Person=とても敏感な人)は、病気や障害を指す医学の言葉ではなく、「気質」を指す心理学の言葉です。提唱したのは、アメリカの心理学者エレイン・アーロン。HSPには4つの特徴があるといいます。

①ていねいで深い情報処理を行う
たとえば、ナンバープレートや電話番号の並びに、意味を見出そうとするなど。

②過剰に刺激を受けやすい
日常的に街にあふれる音が、本人は耐えがたい騒音だと感じているなど。

③感情の反応が強く、特に共感力が高い
誰かの悲しい顔を見ると、同じように悲しくなるなど。

④ささいな刺激にも反応する
無自覚にメガネを拭いている動作に「私を嫌いだと思っているのでは」と考えるなど。
https://www.nhk.or.jp/heart-net/article/451/より


 とされているのだけれど。

①素早く浅い情報処理を行う
ものごとを大雑把に捉え、素早く判断、行動を行える。

②あまり刺激に不快を感じない
人が不快に感じるレベルの音も意に介さない

③感情の反応が弱く、特に共感性が低い。
誰かの悲しい顔見てもなんとも思わず、無視して行動できる。

④ささいな刺激には反応しない。
人に悪口を言われても「それはその人自身の問題だから私とは関係がない」と考えるなど。

 これらが当てはまるか少し考えてみてほしい。
 完全に逆とは言えないが、これらはHSPとされている気質に相反するものであると考えていいのではないかと思う。

 もしこれらがあまり当てはまらないなら、確かにその人はHSP的な気質を「どちらかと言えば持っている」と言えるかもしれない。

 私の場合はそうじゃない。両方とも同程度に当てはまる。だから自分をHSPだと思うのは違うのではないかと思うのだ。

 私は自分が優れた感性を持っていると思っているけれど、それだけだ。

 それに何か新しく心理学や精神医学的に名前を付けられたとしても、私はそれを採用して自分自身だと思うことはない。
 私は心理学の世界や精神医学の世界では生きていないし、あまり関わりたいとも思ってない。
(人間を集団や傾向として見るのには強い抵抗を感じる。私は極端ともいえるほどに個人主義者なのだ)


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